夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

15年度:公的年金の支給額の確定を知り、やがて年金生活の私は微苦笑を重ねて・・。

2015-01-31 09:02:21 | ささやかな古稀からの思い
私は東京郊外の調布市に住む年金生活の70歳の身であるが、
私たち夫婦は子供に恵まれなかったので、我が家は家内とたった2人だけの家庭である。
そして雑木の多い小庭に古ぼけた一軒屋に住み、お互いの趣味を互いに尊重して、日常を過ごしている。

家内は私より5歳若く、お互いに厚生年金、そしてわずかながらの企業年金を頂だいた上、
程ほどの貯金を取り崩して、ささやかな年金生活を過ごしている。


こうした中、昨夕の夕食前、配達された『読売新聞』の夕刊を読んでいたら、
《 年金額伸び率、0・9%に抑制 
     15年度 「マクロスライド」初適用 》
見出しを見て、どういうことなのょ、と私なりに読んだりしたが、
少しボケてきた為か、直ぐに理解できず、私なりに新聞記事を再整理して、何とか解ったりした。

読売新聞の原文を私なりに再整理したのは、下記の通りとなった。
                      

①年金額は毎年度改定され、賃金・物価の変動率に応じて増減する。
 15年度の年金は、過去の賃金上昇率が平均2・3%増だったことをそのまま反映させれば、2・3%増となる。

②しかし、現在の年金額は0・5%分「払い過ぎ」の状態だ。
 「払い過ぎ」は、1999年から2001年にかけて物価が下落したにもかかわらず、
 当時の自公政権が年金額を引き下げなかったことが原因で、今回も適用されるが、
 2015年度で解消され、来年度は無し。

③払い過ぎ解消後の本来の伸びは1・8%で、マクロ経済スライドの0・9%を差し引けば、全体で0・9%の伸び率となる。

④支払われる年金額(モデルの月額)

   2014年   
    国民年金・・・6万4400円
    厚生年金・・21万9066円

   2015年
    賃金上昇分・・・2・3%
      差し引要素・・「払い過ぎ」0・5%
              マクロ経済スライド0・9%
    結果の増加分・・・・0・9%     
       国民年金・・・608円
       厚生年金・・2441円
 
   この結果、4月から、自営業者らの国民年金(満額)は月6万5008円(前年度比608円増)、
   会社員らの厚生年金は、夫婦2人の標準的な世帯で月22万1507円(同2441円増)となる。

   年金は4、5月の2か月分が、6月にまとめて支払われる。

⑤今回、30日に公表した厚生労働省の2015年度の公的年金の支給額は、
 年金抑制策「マクロ経済スライド」の初適用で伸び率が0・9%抑制され、本来の伸びの半分にとどまった。
 年金額は賃金や物価ほど伸びないことになり、4月分から額は増えても、実質的には目減りする。
           


私は『マクロ経済スライド』は、高齢者の増加率や平均寿命の延びで、
自動的に決まる抑制率(調整率)分で、
年金の伸びを強制的に低く抑え、高齢化が進んでも年金を破綻させない制度は、
新聞などで学んだりしてきた。

もとより国民年金、厚生年金、公務員の共済年金などの約4000万人の受給者が適用されて、
2004年に制度ができて、今回初めて適用された。

私は個人的には、「払い過ぎ」とマクロ経済スライドにより、
厚生年金の表面上の絶対支給額は、マイナスになるだろう、と思ったりしてきた。

しかしながら、賃金上昇分が2・3%と知り、表面上は2441円増加と解ったりしたが、
実質的には目減りとなり、微苦笑させられたりした。

その上、総務省が30日に公表した2014年の物価は、前年に比べ2・6%上昇して、
伸び率としては、バブル経済末期の1991年(2・9%)以来、
23年ぶりの高水準、と学んだりした。

このように表面上の絶対支給額は確かに増えたけれど、物価の上昇により、
実質は減少してしまった、苦笑したりした。
          


昨今は年金改革の中に於いて、高齢者の年金を具体的に引き下げられてきた・・。

私としては、感情的になれば、敗戦後の荒廃した日本は、
敗戦直後からの一部の裕福な家庭を除き、誰しも貧乏な時代を体験してきた。

食べるものに困窮したり、衣服も着替えられる余裕も少なく、まして住む家屋は困苦し、
衣食住に困惑した時代であった。

こうした当時、私より10歳以上の先代の諸兄諸姉の多くは、それぞれに奮戦し、
少なくとも世界の主要国の中でも、有数な経済大国の礎(いしずえ)を努力と英知で築かれた人々であるので、
私は殆どの先代の諸兄諸姉に、学えば学ぶほど、敬愛ざせられてきた。

そして後続する私たちの世代は秘かに学び、やがて団塊の世代も奮闘してきた。

こうした成果として、確かに日本は、世界の主要国の中に於いても、
社会インフラ基本基盤として、電気、ガス、電話、上水道、下水道も殆ど整備され、
学校、病院、公営住宅もあり、鉄道・バス路線、そして道路、高速道路もあり、港湾、橋梁なども、
整備されている稀な国家でもある。

そして年金、医療、介護などの社会保障制度も、多少の難題がありながらも存続している。
         
その上、経済地域の大都市と地方の格差はあるが、
殆どの国民は飢えることなく飽食の時代となり、 医療の充実もあり、
主要国の中でも最先端の長寿化の超高齢化社会の時代を迎えている。

このように日本が経済大国になれたのは、少なくとも高齢者が奮闘した成果であり、
一部の政治家、官僚の舵取りが誤って、失われた20年となり、
借金に頼らず税収で賄える国と地方の基礎的財政収支が悪化したので、
今頃になって高齢者の年金を引き下げるなんて、とんでもない、と私は感じる時もある。
               

しかしながら心を静めて理性的になると、日本の社会保障制度の年金、医療、介護の基盤は、
高齢者が使う費用は、その時の現役世代が保険料や税で負担する財政方式(賦課方式)を取っているので、
働いて下さる現役世代の諸兄諸姉が、その時の高齢者を支えている現実がある。

そして年金も現役世代が払う保険料で
高齢者に年金を支給する「世代間扶養」の仕組みを取っているので、
団塊の世代が65歳を過ぎた現在、社会保障を長らく支えてきた団塊の世代が、
「支えられる世代」となって、若い世代に重い負担を強いることになってしまった現状である。

そして周知の通り、失われた15年での中、政治は混迷、経済は低迷、そして社会も劣化し、
ここ10年は特に、たえず短期に成果を問われる勤務となり、
たとえ大企業の正社員であっても、常時リストラ時代と称せられ、安住できない時代となってきた・・。

こうした過酷の中で働いて下さる現役世代の諸兄諸姉の人たちは、
このように熾烈な状況の中で奮戦している。
       

そして過酷な現実として、年金、医療、介護なとで、毎年一兆円が増加している。

こうした状況が放置すれば、現役世代の諸兄諸姉からすれば、高齢者は過重負担する人たち、
と思いながら険悪し、粗末にする風潮も予測できる。


ときおり、こうしたことを思案したりすると、少なくとも年金の実質減額は、
やむえないなぁ、と私は微苦笑したりしている。

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