昨日、県下の公立高校で合格発表が行われたが、塾生たちは見事に全員合格を果たした。
みんな、合格おめでとう
バスを待ち大路の春をうたがわず
石田波郷【いしだはきょう】の句だ。
志望校に合格した。たった今、合格発表を見てきたばかりだ。家に帰って合格したよってお母さんに言ったら、きっと喜んでくれるだろうな。仕事から帰って来たお父さんは何て言うだろうか。弟と妹も喜ぶだろうななどと思いながら、大きく息を吸い込んだら春の匂いがした。
ここしばらく季節を感じることがなかったけれど、バス停でバスを待つ間、周囲を見渡してみると、並木や家並みにやわらかな春の光が降り注いでいた。春なんだなぁ。
さぁ~、高校に入学したら勉強や部活に頑張るぞぉ。
この句は1933年、破郷が20歳のときの作だ。その前の年に破郷は句作を志し上京している。四国・松山からやってきたみずみずしい感性を備えた若者にとって大都会・東京は見るもの聞くものすべてが刺激的であり、すでに水原秋桜子主宰の『馬酔木(あしび)』に投句を始め、周囲の注目を浴び始めていた波郷にとって前途は洋々たるものに感じられていたに違いない。
バスを待ち大路の春をうたがわず
輝かしい未来を露とも疑うことのない若者の姿がまぶしい。
みんな、合格おめでとう
バスを待ち大路の春をうたがわず
石田波郷【いしだはきょう】の句だ。
志望校に合格した。たった今、合格発表を見てきたばかりだ。家に帰って合格したよってお母さんに言ったら、きっと喜んでくれるだろうな。仕事から帰って来たお父さんは何て言うだろうか。弟と妹も喜ぶだろうななどと思いながら、大きく息を吸い込んだら春の匂いがした。
ここしばらく季節を感じることがなかったけれど、バス停でバスを待つ間、周囲を見渡してみると、並木や家並みにやわらかな春の光が降り注いでいた。春なんだなぁ。
さぁ~、高校に入学したら勉強や部活に頑張るぞぉ。
この句は1933年、破郷が20歳のときの作だ。その前の年に破郷は句作を志し上京している。四国・松山からやってきたみずみずしい感性を備えた若者にとって大都会・東京は見るもの聞くものすべてが刺激的であり、すでに水原秋桜子主宰の『馬酔木(あしび)』に投句を始め、周囲の注目を浴び始めていた波郷にとって前途は洋々たるものに感じられていたに違いない。
バスを待ち大路の春をうたがわず
輝かしい未来を露とも疑うことのない若者の姿がまぶしい。