峰野裕二郎ブログ

私の在り方を問う

since 2005

ジャズ

2012年02月10日 | 暮らし
シャンソの名曲「枯葉」、その美しくも感傷的な旋律にのって、抑制の利いた、乾いたトランペットの音色が流れてきた。
少し前になるが、デアゴスティーニのテレビCMだ。
一瞬でマイルス・デイウィスのトランペットに魅了されてしまい本屋へと走った。

過日、有紀さん、くるみさんと話していて、こだわりについて話が及んだ。
奇しくもというべきか、はたまた当然というべきか3人とも特にこだわるものなど何もないということで一致した。私はともかく、その点2人は実にさっぱりしている。

さて、音楽に関してもやはり私にはこだわりがない。それこそ都々逸【どどいつ】からJポップ、ポップス、クラシックまで何でもござれだ。
ただ、四十にさしかかるあたりからか、いつかじっくりジャズを聴きたいと漠然とだが思うようになった。十代の頃よく聴いていた歌謡曲やフォークソングやGSではなくジャズをだ。

何故なのかは、自分でもよく分からない。しかし、おそらくは学生時代を過ごした東京・江古田の喫茶店や酒場でそれを耳にしていたことによるのだろう。
そういえば、友人の影響を受け、かつてよく聴いていたフランク・シナトラのLPレコードはどこにいったのだろう。

お洒落で洗練されたシナトラのジャージーな歌声は、それまで小さな映画館しかないような退屈な田舎町で、つまらない教師に逆らうことぐらいでしかエネルギーを発散する術を知らず、鬱屈とした日々を過ごしていたぽっと出の田舎者の少年を刺激するに十分だった。
それまで聴いたこともないシナトラやジャズに自由を、希望を重ねて聴いていたように思う。

今、これを記している居間にシリーズ第2号に収められている「ライオット」が流れている。ハービー・ハンコックの華麗かつ繊細なピアノが心地よい。
多忙な日々を過ごす中、ジャズを聴ける日などいつのことやらと思っていたが、案外早くやってきた。
コメント
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