峰野裕二郎ブログ

私の在り方を問う

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第53期王座戦、ハウステンボスで (その2)

2005年10月03日 | 将棋
今回の王座戦、対局室に子供たちが入ることがかないました
秀楽先生とハウステンボス・松本さんのはからいで、私も子供たちの世話役として一緒できました

対局場は「ドムトールン」の中にある懐石料理「伊万里」の和室です。子供たちを引率して入室すると、すでに立会人の森下卓九段と観戦記担当の島朗八段が席に着いておられました。

私たちは、お2人の背後から入室したのですが、振り向かれた森下九段が私を見つけるや否や「あっ、お久しぶりです」とご挨拶されました。対局室ですから、私も短く「ご無沙汰しております」とだけお応えしました

子供たちの立ち位置を決め、静かに両対局者を待つこととなりました。
私は、森下さんと島さんの後ろに座りました。隣が松本さん。その隣は中井広恵女流六段です

対局開始15分前、羽生王座入室です。茶色っぽい袴【はかま】にグレーの羽織【はおり】。
何度となくタイトル戦を戦ってきた王座です。落ち着いた様子で巾着【きんちゃく】から扇子と時計を取り出し、位置を確かめるようにそれらを置くと、子供たちの方を一瞥【いちべつ】した後、メガネを外し、戦いに備えるかのように入念にレンズを拭【ふ】き始められました。

羽生王座から遅れること5分、佐藤挑戦者が入って来られました。紫の袴に銀白色の羽織。
挑戦者は現在、棋聖のタイトルを保持し、その他の棋戦でも数多くタイトル戦に登場しておられます。今回の王座戦は2連敗した後の崖っぷちの対局ですが、それほど気負った様子も見られません。
やはり、巾着から扇子と時計を取り出し、それらを丁寧に思う所に置かれました。

子供たちは、注意する必要もなく30分ほど静かに羽生王座と佐藤挑戦者の一挙手一投足に視線を投げかけていました。
いつもは5分と静かにしていられないほどの子供たちですが、さすがに、周囲を圧倒するばかりの緊張感に、中2の田中君は具合が悪くなって医務室に連れて行かれました。

この模様が(NIKKEI NET将棋王国 王座戦特別リポート」で写真紹介されています。
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