昨日から行われていた将棋の第30期竜王戦第五局、挑戦者の羽生棋聖が渡辺明竜王に勝ち、今シリーズの対戦成績を4勝1敗とし、竜王位を実に15期ぶりに奪回した。
15年前の竜王戦というと、当時の羽生竜王が挑戦者に阿部隆七段(現八段)を迎えたシリーズだ。第何局目だったかまでは記憶にないが、佐世保での対局があった。
当時のホテル万松楼の前夜祭(11月19日)に出席し、対局会場となったアルカス佐世保でも色々と手伝いをさせていただいたのを覚えている。
もう一つ面白いことがある。
藤井聡太四段が現在15歳だというのは広く知られているが、彼の誕生日を調べてみると2002年7月19日とあった。つまり、藤井聡太四段が生まれてちょうど4か月後に万松楼での前夜祭が行われていたことになる。
巡り合わせの妙を思う。
羽生さんは、竜王位に就くことこれで7度目、晴れて永世竜王の資格を得たことにより、前人未到の永世七冠の資格を得るという金字塔を打ち立てた。
プロ棋士の大きな夢の1つはタイトルを獲ることだろう。しかし、夢かなわず棋士人生を終える人がほとんどだ。
そんな中、羽生さんはこれまで99度のタイトル奪取・奪回、防衛を積み重ねてみせてくれた。まさに気の遠くなるほどの偉業だ。
羽生善治竜王、この不世出の大天才と共に同じ時代を生きる仕合せを思う。
昨日の渡辺竜王の投了の瞬間は鳥肌が立ちました!
ゆうじろうさんも書いていますとおり、1つのタイトルを取るだけでも大変なのに、それを継続し、将棋を追求する姿に大変感動します。
そして、記者会見で「まだ将棋が分かっていない」とのコメントにも大変感銘を受けました。
今年の将棋界は藤井総太さんの快進撃、ひふみんの活躍、羽生永世7冠の誕生と明るい話題が多かったですね。
将棋の未来が明るくありますように。
将棋界にとっては良い年でした。