峰野裕二郎ブログ

私の在り方を問う

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中高生の死を考える集会

2006年04月18日 | 学校教育
4月17日・月曜日付けの長崎新聞によると、昨夏から私の住む長崎県内で相次いだ自殺と見られる中高生の死について考える「学校事故・事件を語る長崎集会」が16日、長崎市で開かれました。
県内外で自殺した児童生徒の遺族は、真相が分からない苛立ちなどを語り、再発防止へ「真実を明らかにするシステム」の必要性を訴えたと記事は伝えています。

2004年3月、担任教師の指導直後に中学校の校舎4階から飛び降り自殺した長崎市の安達雄大君(当時14)のお母様・和美さんは「学校で何があったのか知りたいが、学校側の都合がいいように事実がゆがめられてしまう。真実を知って検証し再発防止に向かわなければならない」と述べられたそうです。
なお、この事件については2005年9月16日、当ブログ・「学校教育」のカテゴリーの中で触れています。

また、学校が絡んだ事故や事件、自殺などの被害者家族の支援活動を続けておられる「全国学校事故・事件を語る会」代表世話人である内海千春さんも同大会に参加され長崎新聞社のインタビューに以下の通り答えておられます。

「なぜ事実の究明ができないのか。再発を防ぐには何が必要か」という問いに対し、『学校絡みで子供の自殺があった際、教育行政は「残された子供たちを守る」という大義の下で事実を隠したまま事態を沈静化させる動きに終始する。責任を負うのが嫌なので、まずいことは隠そうとするからだ。これは長崎県特有の話ではなく全国共通。学校の事故事件が起きたときに、事実を明らかにする第三者機関などのシステムが必要だ」

「遺族としてつらかったことは」の問いには、『息子がなぜ自殺したか知ろうとすると「命を粗末にした息子が悪い」「家族が悪い」と誹謗中傷【ひぼうちゅうしょう】された。社会や人が信じられなくなり精神的にボロボロになった。学校の誠意のない対応は二次災害を生む。子供の命を奪われ、人格を奪われ、家族の名誉が奪われる。これが学校事故の恐ろしさだ。

「教育行政を非難するのは親の責任転嫁という意見もある」という問いには、『多かれ少なかれ家庭にも責任はある。ただ、具体的な事実を明らかにせず、子供本人や家庭の責任にするのは問題。自殺した原因がどこにあるかは事実を丹念に明らかにした上で結論を導くべきだ。

前庭の色鮮やかな平戸ツツジが満開です。

なお、内海さんの長男の平君は19994年、当時小学校6年の時、放課後、教室で担任に殴られ、1時間後に自宅裏の林で首をつって自殺しています。

皮肉なことに、内海さんは兵庫県たつの市立中学校の現役教諭です。
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