再び、少年時代を生きている。
自然の懐に抱かれての暮らしの様々な場面で、そう思うことがあります。
少年の頃、私は誰からも自由でした。
親からも、教師からも、友達からだって自由でした。
毎日を、心の赴くままに過ごしていたように思います。
指図をされたり、命じられたり、束縛されるのが堪らなく嫌でした。
それを強要してくる教師には、徹底的に反抗しました。
そのような傾向は、青年期から成人へと移行した後も続いていたように思います。
それが52歳の時、当時住んでいた長崎県佐々町の西町という町内会で民生委員・児童委員の役割をお引き受けするようになってから以降、当然ですが、そうとばかりは言ってられなくなりました。
自身でも信じられないような役割をお引き受けし、それが16年もの長きに渡り続くとは夢にも思わぬことでした。
ただし、民生委員・児童委員、保護司、町内会長などの役割を経験させていただいたことは、そうとばかり言ってられない分以上、おつりがくるほどの多くの気付きや学びがありましたから、不満があるどころか感謝あるのみです。
その時代を越えて今の私が在ります。
そうして再び、あの頃の少年時代に戻れたような気がするのです。いや、教師と向かい合うストレスがない分、現在の方がはるかに晴れやかに自由を満喫できています。
ノコで木や竹を切ったり、それをナイフで削ったり、クワガタやカブトムシを捕まえたり、柿をもいだり、栗を拾ったりと、大自然の営みの中で心を解放し、私は、再び、少年時代を生きています。