峰野裕二郎ブログ

私の在り方を問う

since 2005

問われているのは私だ

2016年06月01日 | 暮らし

2014年11月18日、安倍首相は「再び延期することはないと断言する。確実に引き上げていく」と記者会見で見得を切り、消費税率10%への引き上げを2015年10月から17年4月に1年半延期することとし衆院を解散、その結果、衆院選で自公は定数の3分の2を維持し、安倍政権は盤石な体制を築いた。

あれからおよそ1年半、今夕午後6時からの記者会見で安倍首相は「世界経済が大きなリスクに直面している」として臆面もなく消費増税の再延期を表明した。

G7で安倍首相が「リーマン級のリスク」を主張したのに対し、ドイツのメルケル首相は「危機とまで言うのはいかがなものか」と反論し「世界経済は、そこそこ安定した成長をしている」との認識を示した。また、フランスのオランド大統領は「今はむしろ、私たちは危機の後ろにいる」と述べている。さらに、イギリスのキャメロン首相も、世界経済について楽観的な見方をしていることが伝えられている。

国際通貨基金の予測によると、2016年の実質成長率は世界全体の3,2%に対し、日本は0,5%だ。アメリカの2,4%、イギリスの1,9%を下回り、G7で最も低い。G7各国首脳の反応が冷ややかなのはもっともだ。

今夕の記者会見で安倍首相は増税延期の理由をあれこれ述べておられたが、問題は、1千兆円を超える借金をどうするのかであり、心許ない年金制度や介護保険制度といった社会保障をどうするのかということだ。

「猿は木から落ちても猿だが、代議士は選挙に落ちれば、ただの人だ」との名文句を残したのは、かつての自民党代議士・大野伴睦さんだが、私たちの国の総理大臣が選挙に勝つことを最優先するというのであれば、あまりにも寂しい。

 

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