久しぶりに目覚ましで目を覚ました。今日は、母の通院日。いつものんびりの朝が忙しい。母は調子がいいのか部屋を温めて、お茶の準備をしてくれていた。大好きな先生に会えるので、おしゃれをして、眉を描いて、口紅をつけていた。先生のお陰で認知症が進まないのでは と思っている。先生に宿題を出すように、日記を持っていく。先生も楽しみらしい。今日の傑作は「地球釜」だ。三菱製紙の工場跡へ見学に行ったらしい。そのときに母が描いた「地球釜」の絵。サッカーボールの出来損ないのような絵。先生も首をかしげ、想像ができないらしい。看護師さんがネットで調べると、損紙などを蒸して再生紙にした釜らしい。確かにその絵のようだった。ほら、同じでしょう!母は得意顔。さらに笑えるのは、先生が「きげん節(ぶし」ってなんですか?と。母は「きげん節(せつ)」でございます。もう、みなで大笑い。私も「きげんぶし」と読んだ。帰り道、母は上機嫌。残っていた雪を見つけて、子供のように踏みに行く。私も同じことをしたろうな。親子だ。
帰りの電車。くたくたの日はグリーン車を自分にプレゼント。バレンタインデーに関係ないように、男たちがビールを飲んでいる。「おつかれさま」。駅に降りると、高校生のカップルが多い。そうか、今日は特別の日だったのか。色違いのおそろいのマフラー。高校時代、そんなカップルに嫉妬して皆で「後ろから締めようか」なんて言ったものだ。懐かしい。家に戻ってTVをつけると、うつくしい目の青年が、落ち着いた口調で話をしていた。なんとすがすがしい目なのだろう。「歩夢」とはいい名前だ。
伝えたい想いは伝えた。きっと、わかってくれただろう。一番プレゼントしたいのは、茶釜が煮えたたぎる音「松風」。いつかプレゼントしたい。
帰りの電車。くたくたの日はグリーン車を自分にプレゼント。バレンタインデーに関係ないように、男たちがビールを飲んでいる。「おつかれさま」。駅に降りると、高校生のカップルが多い。そうか、今日は特別の日だったのか。色違いのおそろいのマフラー。高校時代、そんなカップルに嫉妬して皆で「後ろから締めようか」なんて言ったものだ。懐かしい。家に戻ってTVをつけると、うつくしい目の青年が、落ち着いた口調で話をしていた。なんとすがすがしい目なのだろう。「歩夢」とはいい名前だ。
伝えたい想いは伝えた。きっと、わかってくれただろう。一番プレゼントしたいのは、茶釜が煮えたたぎる音「松風」。いつかプレゼントしたい。