たまには贅沢な旅をしようか と旅館に泊まり美味しいものを食べようと思いました。女性一人で泊まれる宿はまだ少ないです。広い和室ででーんと寝られるのはいいのですが、食事はひとりはさびしいですね。食堂で皆さんも食べるのですが、ホテルのひとりとは違います。
今日は奥琵琶湖の観音めぐりの予定でしたが、祭日後の火曜日でお休みの所もあり残念でした。長浜市高月町の赤後(しゃくご)寺は大きな鳥居があり(神社かと)そこの階段を昇るとお堂があります。でも戸も開かず入れません。そういえば、下に「お参りを希望する人は携帯電話で連絡下さい」とありました。備え付け?の携帯電話で連絡すると、自転車で農作業姿の方が来られました。「村のものが交代で案内しているんです」と。扉を開けると香の匂いがします。朝、当番の人がご飯とお水を供えにくるそうです。
1200年前の重要文化財の観音さまが二軀。檜の一本作りの彫像です。このお寺は宗派がありません。京都のお寺を廻っていると「?」という感じです。でも、元は村民達がどこかにお社を立て神様を祭っていたところに、仏教が入ってきたわけですから、村のお寺 ということになるのかもしれません。本堂も村民の力で建替えたそうです。戦国の合戦から守るために村民が川や土の中に埋めて仏様を守ったといいます。
宗教とは本来そのようなものなのではないかな と思いました。なんとなく隠れキリシタンがなぜあのような村で守られたのかわかるような気がしました。キリスト教が日本に広がらないのは一神教のせいなのでしょうね。豪雪地帯だという高月の町。大きな農家の屋敷が多いです。そこにゆたかな信仰があるように思いました。帰りに「あのお隣のお寺はなんですか?」とお聞きすると「あれは、ただの寺ですよ」というお返事でした。
また、湖北の観音たちを訪ねたいと思います。