小津安二郎監督の戦後の作品はほとんど観ているが、宗方姉妹は未鑑賞。懐かしの名画特集で観られるということで観てきた。
1950年製作、田中絹代と高峰秀子が姉妹を演じ、男性陣は上原謙、山村総、笠智衆など、昭和の懐かしい俳優たちが揃う。夫婦、家族関係を一貫して描いた小津監督だが、今回も姉の結婚生活を巡る話になっている。このテーマは70年以上経っても今とあまり変わりようがない普遍のテーマのようだ。
戦後5年しか経っていないが、京都、神戸、東京を舞台に描かれる世界にこの時期の世相のようなものはあまり感じられず、監督独特のローポジション、人物の相似形、整った構図、調度品等、小津ワールドが楽しめる。小津作品は初観たときはなんとなく違和感があるのだが、続けて観ていくとその不思議なリズムが心地よく感じられてくる。その世界になじめない人もいるとは思うのだが私は嫌いではない。
観終わってからJR神戸駅の旧貴賓室を利用したスタバに行ってみた。
映画でも古い調度品でも残すべきものは残さないとね
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