自慢になる話ではないが、山だけではなく街でもこけた。
その1
松本の駅前の横断歩道を渡ろうとしたときのこと。きちんと横断歩道を渡っていればよかったのだが、歩道を少し外れたところを走って横断しようとした。そこは車道で地面にライトが埋まっていてそれに気づかずその突起に足をひっかけて転倒。何もなかったがごとくすぐに立ち上がったが車も人も目撃者多数、かっこ悪いったらない。
その2
3月の唐松岳に登るため大糸線白馬駅で下車したときのこと。改札を出て駅前のバス停に向かって小走りに走ったのだが早朝で地面が凍っていて見事にすってんころり。見たところ黒く見えたので濡れていると思ったのだがいわゆるブラックアイス状態だったのだ。注意して歩いても滑りそうになるのに、気づかず走ったのだから当然といえば当然。冬山装備でザックにはピッケルやらスノーシューを付けて勇ましい格好だけに格好悪いことこの上ない。このときもなにごともなかったように立ち上がってバスに乗った。手には擦り傷ができていたが、幸い足には異状なく無事目的を達成できたのだった。
その3
これも山に行く途中大糸線の電車内でのこと。下りる駅が近づいたので立ち上がりドアに向かって歩き始めた時、いきなり転倒。何が起きたかわからず呆然としてしまった。足元を見ると片方の靴ひもが反対側の紐をかけるフックにひっかかったようだ。まだ車中だったので靴ひもを完全に上のフックまで締めておらずその分ループが長くなってそれが片方のフックに引っかかったのだ。それにしても故意に引っかけようとしてもなかなかうまくいかないと思うのだが引っかかるときには引っかかるものだと変に感心してしまった。電車内で大音ともに突然ばたりとこけたのだからこれもカッコ悪いことこの上ない。
この3件とも山への行き帰りの道中での出来事だ。よほど気分が高揚していたのか、弛緩していたのか。ただ原因は、道路上の突起、凍った路上、靴紐の引っかけとどれもはっきりしている。と威張ってみても転んだ事に変わりはない。それにしてもよく転ぶと我ながら呆れてしまう。自分の性格が粗忽で、行動がせっかちすぎるのがいけないのかもしれない。粗忽だからせっかちなのか、せっかちだから粗忽なのか。転ばぬためには足元をよく見て、落ち着いて行動するしか妙案はなさそうだ。