世界各地の4組の子供たちのそれぞれの通学風景が描かれるドキュメンタリー映画。映画なので多少の演出もあるかもしれないが、世界には学校に行くことがこんなにも大変な国があるのだと改めて思い知らされた。
ケニアの兄妹は毎日危険な象を避けながらサバンナを通って2時間かけて学校へ行く。モロッコの少女は毎週4時間かけて寄宿学校に通う。アルゼンチンの牧場に住む兄妹は毎日馬に乗って1時間30分かけて通う。インドでは足の悪い兄をボロボロの車イスに乗せて弟2人が引いたり押したりしながら1時間以上かけて通う。そして授業が終われば皆また同じ時間をかけて帰宅しなくてはいけない。
学校に通える喜びを語る子、将来の夢を語る子、久しぶりに「健気」という言葉を思い出した。日本の子供たちも観たら、「あなたたちは恵まれているのよ」と恩着せがましくいわなくてもきっと何かを感じることができると思う。
と思いつつ、日本でずっと短い距離を通っている都会の子供たちも、昨今は自然の中とは違う別の危険のなか通学しているのが現実なのだが。子供もけっこう大変だ。