ここしばらく週間天気予報にずっと雨のマークが並んでいたがやっと天気が安定して今度は晴れマークが並び出した。これはどこか行かなくてはということで燕岳に登りに出かける。
通いなれた名古屋からの中央線沿線は四季それぞれに車窓の景色が楽しめるが今の季節はいろいろなものが咲き乱れて華やか。特に中津川から北の木曽路に入るとまだ沿線の桜も咲いているし芽吹きの始まった山の斜面の山桜もほんのりした色をしている。さらにこの時期、花桃が鮮やかなピンクの濃淡や白を交えて咲いているのがほんとうにきれいで楽しめる。
松本の街もハナミズキがよく咲いて一か月前とはまったく様子が変わっている
松本で一泊、翌朝の大糸線に乗って穂高駅で下車、登山口の中房温泉行のシャトルバスに乗る。
駅前の店のクマ。なんだかしなを作っているようなポーズ
この時期の燕岳は2008年に燕山荘のツアーで登ったことがある。その時はまだ雪山の経験がほとんどなかったので不安に思ってツアーに入れてもらったのだが、その後いろいろなところで場数を踏んだので、今回はお天気さえよければ一人でも不安はなく登れるはずだ
8時発のバスに乗り登山口を9時に出発。40分ほど上った第1ベンチから雪道になり、1140時合戦小屋に到着。
少し休んでからアイゼンをつけ、稜線に出るのでジャケットを羽織る。
風はそれほど強くはないがさすがに気温が低くなる
見上げると左に燕山荘、右に燕岳が見えてくる。ここまで来ればあとは近い
1320時燕山荘到着。小屋から槍が岳
小屋の周辺は雪が少なくここから燕岳まではほとんど雪がついていないのでアイゼンは不要。白砂と様々な岩が特徴的な稜線を上っていく。
イルカ岩と槍
メガネ岩
30分ほどで頂上到着。風も弱く眺めは最高。バックは餓鬼岳か
北燕岳のバックは立山方面。雲で剱岳が見えないのが残念
大天井、常念方面
普段取り立ててストレスのある生活をしているわけではないがそれでも気分的に停滞することもある。そんな時、山に登って頂上から素晴らしい眺めを観たときのスッキリ、スカッとした高揚感は他のことではなかなか得られない
気分は上々、近くにいたお兄さんを捕まえてシャッターを押してもらう。他人に頼むときはあまり注文を付けても悪いのでお任せだが、今回は大当たり。足も切らずバックに槍も入れてピタリと決めてくれて感激
40分ほど眺めを堪能して燕山荘に戻ってチェックイン。燕山荘と他のいくつかの小屋を運営する燕山荘グループは従業員の対応が元気で気持ちがいい。
小屋の前のテント場。前回来た時は大きな雪庇ができていたのに今年はそれがない。小屋の人によれば今年は記録的に雪が少ないとのこと
夕食はハンバーグと焼き魚
ここの名物は小屋のオーナーによるアルペンホルン演奏