ロッコさんの散歩

街を歩く。近くの山に登る。店に入って安くておいしいものを食べる。掘り出し物を見つける。それが散歩の醍醐味。

大鹿村騒動記

2011年07月26日 | 映画

  

  何年か前に南アルプスの塩見岳に登るため、登山口の大鹿村に1泊した。ずいぶん山深い村だが、のどかで、こんなところに住むのも悪くないと思わせるところだった。その大鹿村が舞台の映画ができたということでさっそく観にいった。

  村でジビエ料理店を営む原田芳雄扮する店主のもとに、出奔していた妻とその相手である店主の親友が突然舞い戻る話。村では毎年農村歌舞伎が上演され、その稽古の真っ最中。さらにはリニアモーターカー誘致の話などが絡むが特に大きな事件が起こるわけではない。ちょっとしたすったもんだの末、無事歌舞伎は上演される。店主と妻とその相手の三角関係はどうなっていくのか気になるがところだが、生臭い話にせずなんとなくカラッと終わっている。脇役として岸部一徳、石橋蓮司などひとくせありそうな豪華な面々がそろっているのも魅力。いわばプロの役者が素人歌舞伎を演じるのだが、実際に村で演じている人にダメだしをされたりもしたというのが面白い。

  大鹿村のHPで見ると、人口は1200人足らずのようだが、歌舞伎という伝統芸能を連綿と伝えているということがすごい。過疎化で演じ手がいなくならなければいいのだが。

  妻の出戻りに当惑する主人公を好演していた原田芳雄が、封切り直後に亡くなってしまったのが信じられない。人間の命はわからないなぁ。

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天空の散歩 最終日

2011年07月17日 | 山旅

今日も日の出とともに行動開始。といっても食事を食べ、すべてを撤収するまでの時間は一向に早くならない。4時に起きても結局は5時20分出発になってしまう

 

  連休でもあるので行き交う登山者も増えてくる。中高年の登山者が多いのは変わらないが、最近はたしかに若い人が増えた。山のファッションを特集した雑誌も多く、そのままの格好で上ってくる若い人が目に付く。定番はサポートタイツのようだが、真夏の稜線で暑くないのだろうか。汗を吸っての脱ぎ着も大変な気がするのだが。私は最近昔のニッカーボッカーを引っ張り出して愛用しているが久しぶりに穿いてみると裾捌きがよく、靴下を脱げば涼しくてなかなか快適である。これがすたれてしまったのはどうしてだろう。ファッションとはそんなものかもしれないが。あと数年経ったらタイツを「よくあんなものを穿いて」となるんだろうか。

ビックリ平を過ぎ、眼下に大天井ヒュッテが見えてくる。ここでカップラーメンとカルピスを食べる

 

 

これは何のウ〇コ?

 

蛙岩を過ぎれば燕山荘は間近。

 

  燕山荘で何か食べようと思ったがものすごい行列でそれどころではない。3連休の中日では無理もないかとあきらめ一段下の合戦の小屋まで下る。上る人も下る人も多くて待ち合わせに時間がかかる。しかし道を譲っても挨拶しない登山者がけっこう多いのにはがっかりさせられる。合戦の小屋でうどんを食べてやっと一息つく。名物のスイカも健在

 

  なんとか最終乗り合いタクシーの時間に間に合わせるために一生懸命脚を出しているつもりだが一向に高度が下がらずしんどい。

あっ、足が落ちている

 

  1540時やっとのことで中房到着。バスの時間まで20分しかないが汗臭い格好で街にでるのは気が引けるので10分ほどジャポンと温泉に浸かる。アーとかフーとかいう間もなく上がってバスを待っている間になんだか後方から汗臭い臭いがしてくる。着替えたはずなのにと思うが、汗と涙が染み込んだザックの背中が臭っているのであった。

 

 

 

 

 

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天空の散歩 第三日

2011年07月16日 | 山旅

  今日は南岳のテント場を出発して槍方面に向かう。日本には標高3000Mを越す山が21座あるのだが南岳(3032M)と槍ヶ岳(3180M)の間は中岳(3084M)、大喰岳(3101M)があり、短い区間に4座を踏んで歩くことになる。南岳から穂高方面は難易度も高いが、こちらの稜線はそれほど危険箇所があるわけではないので快適に3000Mの稜線歩きを楽しむことができる。

中岳から槍を望む

 

高度計も律儀に3000M、710HPを指している

 

大喰岳頂上で

 

槍ヶ岳が近づき肩の小屋が見える

 

槍ヶ岳の穂先を拡大してみると頂上への最後のハシゴが見える。高所恐怖症の人にはちょっとつらいかも。

 

  3時間半ほどで肩の小屋到着。お天気は最高、早朝で気温も低く、大して汗もかかず快適に歩くことができた。ここからは東鎌尾根、喜作新道を歩くことになるが、いったん500Mほど下らなければならずそのあとの上り返しもきつい。できれば大天井まで行きたいと思うのだが。

大槍方面からの槍

 

槍へのバリエーションルート北鎌尾根もくっきり見える

 

北穂の後方に奥穂と前穂の吊り尾根もきれいに見える

 

大槍ヒュッテに10時前に到着。ここは食事がおいしいと評判なので早い昼食でも思ったが10時半にならないと開店しないということでがっかり。手持ちのパンで我慢する。

ここから水俣乗越までの下りはハシゴも多く消耗する。ハシゴは上るのも下るのも緊張を強いられる

 

  お天気がいいのはうれしいのだが、全く影のない上り下りの稜線歩きに、「少しぐらい雲ってくれれば」と贅沢なことを思ってしまう。喉が乾くが水は小屋で補給した天水だけ。沸かさずに飲むのは最初抵抗があったがもうそんなことはいっていられない。大天井まで行きたかったが、その手前の西岳で今日も沈没

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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天空の散歩 第二日

2011年07月15日 | 山旅

4時起き5時出発を目指していたのに寝過ごして1時間ほど出遅れる。さらにその後痛恨のミスを犯してしまう。

テント場からしばらく行くと雪渓が出てきてまだ夏道は出ていない。何気なく先行者に釣られて雪渓を歩いていたら気づいたときには狭くて急な雪渓になっていた。

 

なんとなくおかしいなと思いつつもさらに進むと明らかに行き止まりの様相

 

本来登るはずの雪渓の隣の枝谷の小さな雪渓に入ってしまったようだ。なんとか本来の雪渓にトラバースできないかと悪あがきをしたが結局は元へ戻るしかなく1時間ほどロスをしてしまう。

こちらが本来の大きな雪渓。地形を見ていればすぐにわかることなのに先行者がいるからと迷い込んでしまった自分の馬鹿さかげんに「バカ、バカ、バカ」と頭をたたきたくなる

 

しばらく行くと槍ヶ岳と天狗原方面への分岐となる。今回は天狗原から南岳を目指す

 

残雪が多く、南岳への道もまだ半分ほどは雪渓の下だが、雪渓上の竹竿を頼りに進んでいく。雪渓を従えた槍ヶ岳は貫禄十分

 

雪渓が終わってから上部は段差の大きい岩場で標高差500Mほどの上りが重い荷物の身には堪える。よろよろになりながらなんとか稜線に出て南岳頂上に到着。後は常念岳

 

本来の予定ではこのあと槍方面を目指すはずだったがそんな気力はなく、穂高側に少し下って南岳小屋で本日沈没。CCレモン500L500円也を一気飲み。

少し休んでから小屋から上がった獅子鼻というところから穂高連峰を眺めることにする。ここ南岳から南の穂高連峰への登山道は岩場続きで、日本の一般登山道としては最難関のひとつである。丸で囲んだところを拡大すると

 

わずかに北穂高小屋が見える。いつ見てもよくあんなところに建てたものだと感心する。今ならヘリで荷揚げするところだが、最初この小屋を作ったときは木材を涸沢から南稜を通って人手で運んだそうだ。

 

今日のテント場はがら空き

 

 

 

 

 

 

 

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天空の散歩 初日

2011年07月14日 | 山旅

「梅雨明け十日間」ということばがあるように梅雨が明けてからしばらくは晴天に恵まれることが多い。今年もそのことばどおり好天が続きそうなのでチャンスを逃さず、山へ行ってきた。

槍ヶ岳への代表的な登山道「表銀座通り」のうち槍-大天井間をまだ歩いてなかったのでそれを歩くのと槍-南岳間を歩くのが今回の目的。

初日は上高地から横尾を経て、今回は橋を渡らず槍沢方面へ入る

 

槍沢ロッジが近づくと沢の水を利用したロッジのミニミニ発電所があった

 

少し行くと槍の穂先も見えてきた

 

今日はロッジの上のババ平のテント場泊まり

 

「テント張る我は一人のババ平」かと思ったが最終的には6張りほど泊まっていた

 

ニッカーは靴下を脱ぐと寛げるなぁ

 

日が暮れて真っ暗になったはずなのにテントの中がやたら明るいので外へ出てみたら、見事な満月が出ていたのでしばらく見とれる。月明かりで見える星は少なめだが明日も晴天が望めそうだ

 

 

 

 

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梅雨明け

2011年07月08日 | ちょっと裏山

保久良山から八幡谷の定番コースを歩く。暑いのは承知の上とはいえ、夏の低山はやはり暑い!湿度も高い。

このところの雨で横池も満水状態

 

繊細な糸トンボ

 

これは何だ!?

 

八幡谷のお堂の裏の滝は水量が多くいつになくきれい

 

下りてくればいつものところにいつものやつがいる。今日は完全なるシンクロナイズド・スリーピング。

どうやら梅雨が明けたようだ。

 

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ずんだ餅

2011年07月07日 | 食いしん坊

  枝豆をゆでたついでにずんだ餅を作ってみた。マメをすりこぎでつぶして砂糖を加え、お餅は切り餅を蒸して柔らかくしただけの超簡単レシピ。自分好みの甘さにできるのがいいところ。

 

抹茶と一緒にもうひとつ

 

 

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端正さと猥雑さ

2011年07月05日 | 映画

  藤沢周平原作の映画「小川の辺」を観る。脱藩した武士の討手として、妹の夫を討つことになる剣の使い手を端正な佇まいで東山紀之が演じている。妹を演じている菊池凛子は気の強い女性なのはわかるが、時代劇のイメージにはあきらかにそぐわない。それでもあえて起用したミスマッチには何か意図があるのかな。

  藤沢作品ではこの討手に絡む話が多いが、史実として江戸時代には実際にあったのだろうか。なまじ剣の道に精進すると腕を見込まれ、個人的に何の恨みもない相手を斬る羽目になるとは、こんな理不尽なことはない。いっそ、勘定方にでもなって、ソロバンをふるっていた方がずっと楽だったのではないかと思えるが、上意に逆らえない武士の道とはそういうものだったのだろうか。目的を果たすための道中の風景、人の営みなどが静謐に描かれ、それだけにその理不尽さが際立つ。

  この端正、静謐な映画の対極にあるのが「ハングオーバー!!史上最悪の二日酔い、国境を超える」。ラスベガスが舞台だった前作に続いて今回はバンコックが舞台になり、猥雑さが加わりさらにハチャメチャになっているが、結末がそれなりにハッピーエンドなのは前作と同じ。理不尽な人斬り映画で緊張した心の緩和には最適かもしれない。

  

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片足バランス

2011年07月01日 | その他

洗って干した軍手がこのような具合に

 

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