ロッコさんの散歩

街を歩く。近くの山に登る。店に入って安くておいしいものを食べる。掘り出し物を見つける。それが散歩の醍醐味。

今年最後の残雪 御嶽

2013年05月25日 | 山旅

今日も快晴。0600時に休暇村から車で2180Mの田の原登山口へ上る。ここから王滝側頂上(2936M)、剣ヶ峰(3076M)に上り中の湯に下るのが今日のコース。

一昨日の前穂に比べれば標高差は小さい。特に危険なところもないし、8名のメンバーに3人のガイドさんがつくので心強い。

田の原の鳥居の向こうに王滝頂上が見える

 

出だしから雪道で、夏道の少し西側を登っていくが傾斜は緩やかなのでツボ足で歩ける。

昨日ガイドの人が下見で登ったときはお天気はよかったが、ものすごい強風で寒かったとのことだったので防風、防寒対策を決めてきたが今日は無風で暑いくらいである。

王滝頂上の手前の雪面でアイゼン、ピッケルの使い方実習となる。幸運なことに一昨日を含め、これまで実際にこれが必要になる緊迫した場面に遭遇していないがこればかりは場数を踏んで体に覚えさせるしかないなので何度でも参加したいくらいである。

教えてくれたガイドさんによれば実際に滑落する場合、頭から落ちることが多いそうだ。そうなったらまず頭を上に戻すことをしないと止められないので、回転して頭を上にする必要がある。

転んだら頭を上に戻しつつ腹ばいになり、アイゼンが雪面に引っかからないよう足を上げる、脇を堅く締めて胸の真ん中でピッケルのピックに体重をかけ思い切り刺す。これが一連の動作だが実際に急斜面で遭遇したとき冷静に対処できるよう祈るばかりである。

講習が終りその内容をかみしめつつ斜面を登っていく

 

御嶽は現在も活動中の火山である。左側の斜面から蒸気が上っている。右の頂が剣ヶ峰。

 

 1030時剣ヶ峰到着。うそのような穏やかなお天気のなかのんびり昼食を摂る。このまま昼寝ができそうな暖かさである。

下りは中の湯を目指すが夏道を含め斜面は雪で隠れているので、この季節はどこを歩いてもよく自分に合った傾斜の斜面を尻スキーですべっていくのが楽しい。

振り返ればあっという間に剣ヶ峰が遠くなる。この斜面も今年は残雪が多いらしい。スキーは久しくしていないが、スキーで下りられたら気持ちがいいだろうなぁ

 

雪道の下りは早いのでどんどん下りていくが、どこを下りてもいいということはしっかり方向をとらえてないととんでもないところに下りてしまうということでもある。最後は樹林帯に入り、案の定私にはよくわからなくなってくるが、ガイドさんの言うとおりピッタリ7合目の行場山荘に出て、あとは夏道沿いに中の湯まで下りて終了となる。

前穂に登った時の緊張感からは解放されて、御嶽では残雪を心ゆくまで楽しんだのだった。

今回も感謝、感謝。

 

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今年最後の残雪 木曽福島

2013年05月24日 | 山旅

昨日の興奮状態でよく眠れなかったが気分は爽快。今日は松本から木曽福島へ移動。

昼前に木曽福島駅に着いて昼食のため街へ下りていくとその途中こんな看板が目に入る。のどかでやさしい街だなぁ

 

よく見るとあちこちの軒下にツバメが巣を作っている。ヒナもかなり大きくなっているようなので巣立ちも近いようだ

 

1310時の送迎バスでおんたけ休暇村へ。休暇村のツアーに参加して明日は田の原から御嶽に登る予定である。

着くとすぐに説明会があって、ついでにコンパスの使い方を教えてもらう。恥ずかしながら今までいい加減にしてきたのでこの際、これを習うのも目的のひとつである。なんとなくわかったような気がするが、実際何度も繰り返しやってみないと身につかない気がする。

 

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今年最後の残雪 前穂高岳

2013年05月23日 | 山旅

昨年の同じ時期乗鞍岳に登ったあと、岳沢から前穂高岳を目指したが結局2450M地点で撤退。「これくらいにしておいてやる」ことにしたが、「今年はそうはいかないからね」と再挑戦。

0600時に上高地を出発。岳沢への登山道はほとんど雪がなくなり樹林帯を抜けたところから本格的な残雪となる。2時間半ほどで岳沢ヒュッテ到着。ここで身支度を整え、0900時前に奥明神沢を登りだす。

岳沢から前穂高岳への登山道は重太郎新道だが、今の時期はまだ危険で通るのは難しい。奥明神沢は雪がなくなればガラガラの岩場なので登れない。積雪期でも雪崩の可能性の高いときはやはり無理。となると登れるのは「今でしょ」

最初は傾斜もゆるいがやはり昨年引き返した2450M地点くらいからだんだんきつくなってくる。この辺りで左前穂高岳、右明神岳と沢が分かれる。

 

今日は快晴で視界良好、稜線もくっきり見えてくる

 

傾斜がきついと感じるのは登っているときより振り向いて下を見たときである。そんなことはありえないのに、感覚的にはほとんで垂直にさえ思える。登ったのはいいが、「下りられないから迎えに来て」とはいえないので帰りは後ろ向きに下りるしかないな、などと思いつつ登っていく。

お腹もすくし、のども渇くのだが、ザックをおろして座れるようなところは全くないほど急傾斜が続くので登るしかない。

稜線近くなると雪はなくなり岩場になるが、ガラガラしていてアイゼンを履いたままでは歩きづらい。1130時ころやっと前穂と明神を繋ぐ3000Mの稜線に出る。

これまでも3000M級の稜線の登山道を歩いたことはあるが、どこも一応登山道があるぐらいなのでそれほどひどく切れ落ちていたりはしていない。しかし登山道などないこの稜線の東側はほとんど絶壁で、身の毛のよだつ、息を呑むような絶景である。思わず「ヒェー」と声が出てしまう。写真を撮るには立ち上がって少し前へ出なければいけないのだが立ち上がるのさえ怖い。かろうじて1枚撮ったが写真では全くその雰囲気が伝わらないのが残念

白く見えているところは標高2500Mほどだと思うので落差500Mほど切れ落ちている

 

ほんとうはもっとゆっくり見たいのだが怖くてとても見ていられない。高所恐怖症でもないのにこんな経験は初めてである。少し視点を変え、南側の明神岳方面を眺める。こちらはやっと落ち着いて見ていられる。

黒いトンガリが明神岳の1峰、2峰。その先が霞沢岳、乗鞍岳、そして遠くに御嶽が見える

 

こちら西側の西穂高岳方面

 

北側の道標が建っているのが前穂高岳(3090M)山頂のようだ

 

標高3090Mの前穂高岳へはあと90Mほどトラバースぎみに登らなくてはならないが、この稜線ではとてもその勇気はなく、この3000M地点からの眺めで十分満足できたので下山することにする。

登るのは息が苦しいがあまり恐怖感はない。下りは息は苦しくはないがひたすら怖い。2500M地点くらいまでのほとんどの部分はは後ろ向きでないと下りられない。右手でピッケルのピックを刺しながら左手はステップに置き、アイゼンの前爪を蹴りこんで梯子を降りる要領の3点確保で慎重に下りていく。緊張でのどが渇くが水など飲める状況ではないので雪をなめて、のどを潤す。

やっと前向きに下りられるところまで下りてくると心底ホッとする。

下に岳沢ヒュッテが見えてくる。あとは尻スキーで一気に滑って下りる。緊張のあとの緩和、その爽快感たるや

 

1300時ごろ、岳沢ヒュッテまで下りてくる。暖かいおでんが体に染み渡る

 

あとはのんびりと上高地まで下っていく。河童橋からあらためて見上げる。4時間ほど前にはあの一角にいたのがなんだか不思議に思える。

上高地を1600時発新島々行きのバスに乗って松本行きの電車に乗り継ぐ。疲れているはずなのに道中全く眠くならない。数時間前の刺激的な経験で神経が高ぶっているのか、一種の覚醒状態がホテルのベッドに入ってからも続いていた。

 

 

 

 

 

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今年最後の残雪 上高地

2013年05月22日 | 山旅

  

梅雨を前にして晴天が続き気温もグングン上がってきた。残雪がなくなってしまう、となんだか落ち着かず、今年最後の残雪(おそらく)を踏みに出かける。

まずは上高地に入って明日の登山に備える

河童橋からのお決まりの穂高連山の眺め

 

焼岳も

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リュックサックマーケット

2013年05月18日 | ちょっと裏山

冬以外の毎月第3土曜日に摩耶山の掬星台で開かれるリュックサック・マーケットに行ってきた。誰でも無料で出店できるので家のガラクタをザックに詰め込んで最短距離の山寺尾根を上る。以前9月に行ったとき水分補給が不十分で熱中症になりかけたので今回は水もたっぷり持って行く。その分荷物は重くなり、汗だくとなる。

11時過ぎに着くとすでにケーブルで上ってきた出店者でにぎわっている。どこか日陰はないかと探すがすでにいっぱい。やむなく日の当たるところに店を広げるが、やはり暑くてとても夕方までは耐えられず2時間で閉店。お持ち帰り自由の無料のものも並べてみたが、どこの家もものが有り余っている今の時代、なかなか引き取り手はないものだ。結局売れたのはザックが2点、600円也。

 

店じまいして他の店をのぞいていると派手なガラの手作りパンツ発見。夏のお風呂上りにいいかと1枚500円で買ってしまった。全く何をしてるんだか。これ以上いるとまた何か買ってしまいそうなので早々に来た道を下ったのだった。

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舟を編む

2013年05月13日 | 映画

 

最近おもしろい映画を観ていなかった。今回もあまり期待はしていなかったが意外におもしろかった。話は辞書編纂にまつわる物語。

出版社の中でももっとも地味でおそらく人気のない辞書編纂業務に白羽の矢を立てられた人間関係の苦手な青年が主人公。適材適所で水を得た魚のように仕事に没頭、その間なんとか周囲の人間との関係も取れるようになり、恋愛、結婚もする。

何十万語にも及ぶ言葉に解釈を加え、用例を作り、校正を重ねていくしらみつぶしのような膨大で単調な作業が描かれる。そしてその大仕事を成し遂げ、15年かけて上梓にこぎつけるまでの主人公の成長物語でもある。

以前、三省堂の国語辞典「新解さん」がそのユニークな語釈で話題になったことがある。一見、地味で没個性のような辞書にも編集者の個性が強く反映されていることをあらためて思い出した。

辞書はことばの海に漕ぎ出す舟、そしてその名が「大渡海」って、なんだかいいなぁ。

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しゃくなげ満開

2013年05月04日 | ちょっと裏山

今日は大気が不安定、雷にご用心の予報だが、朝はとりあえずいいお天気。新緑もきれいになってきたので布引から森林植物園に歩く。

連休中なのでさすがに行き交う人も多い。植物園はシャクナゲが見頃で訪れる人も多かった。

大きなシャクナゲの群生

 

開いたのもきれいだけど蕾もね

 

ピンクは華やかだけど、白いのは清楚

 

こちらオニグルミだそうな。どこが実になるのやら

 

植物園を後にして桜谷道を登って摩耶山に。摩耶山頂は八重桜が満開

 

山寺尾根を下って道路に出て阪急の線路まで下りるが、阪急六甲の駅がどっちかわからず通りすがりの人に訊くことに。山道では迷わなくても街では迷うこともあるのだった。

住吉の駅前では山車が3台出て出て盛り上がっていた。このお祭り、山車をぶつけたり、やり回しするなどの過激さとは無縁で、山車の上で腰巻のような衣装のお兄さんたちがお囃子にあわせて腰を振る上品?なもの。それでもやはり祭り衣装に身を包んだお兄さんたちはなかなかイナセである

 

 

 

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