今日も快晴。0600時に休暇村から車で2180Mの田の原登山口へ上る。ここから王滝側頂上(2936M)、剣ヶ峰(3076M)に上り中の湯に下るのが今日のコース。
一昨日の前穂に比べれば標高差は小さい。特に危険なところもないし、8名のメンバーに3人のガイドさんがつくので心強い。
田の原の鳥居の向こうに王滝頂上が見える
出だしから雪道で、夏道の少し西側を登っていくが傾斜は緩やかなのでツボ足で歩ける。
昨日ガイドの人が下見で登ったときはお天気はよかったが、ものすごい強風で寒かったとのことだったので防風、防寒対策を決めてきたが今日は無風で暑いくらいである。
王滝頂上の手前の雪面でアイゼン、ピッケルの使い方実習となる。幸運なことに一昨日を含め、これまで実際にこれが必要になる緊迫した場面に遭遇していないがこればかりは場数を踏んで体に覚えさせるしかないなので何度でも参加したいくらいである。
教えてくれたガイドさんによれば実際に滑落する場合、頭から落ちることが多いそうだ。そうなったらまず頭を上に戻すことをしないと止められないので、回転して頭を上にする必要がある。
転んだら頭を上に戻しつつ腹ばいになり、アイゼンが雪面に引っかからないよう足を上げる、脇を堅く締めて胸の真ん中でピッケルのピックに体重をかけ思い切り刺す。これが一連の動作だが実際に急斜面で遭遇したとき冷静に対処できるよう祈るばかりである。
講習が終りその内容をかみしめつつ斜面を登っていく
御嶽は現在も活動中の火山である。左側の斜面から蒸気が上っている。右の頂が剣ヶ峰。
1030時剣ヶ峰到着。うそのような穏やかなお天気のなかのんびり昼食を摂る。このまま昼寝ができそうな暖かさである。
下りは中の湯を目指すが夏道を含め斜面は雪で隠れているので、この季節はどこを歩いてもよく自分に合った傾斜の斜面を尻スキーですべっていくのが楽しい。
振り返ればあっという間に剣ヶ峰が遠くなる。この斜面も今年は残雪が多いらしい。スキーは久しくしていないが、スキーで下りられたら気持ちがいいだろうなぁ
雪道の下りは早いのでどんどん下りていくが、どこを下りてもいいということはしっかり方向をとらえてないととんでもないところに下りてしまうということでもある。最後は樹林帯に入り、案の定私にはよくわからなくなってくるが、ガイドさんの言うとおりピッタリ7合目の行場山荘に出て、あとは夏道沿いに中の湯まで下りて終了となる。
前穂に登った時の緊張感からは解放されて、御嶽では残雪を心ゆくまで楽しんだのだった。
今回も感謝、感謝。