のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

居酒屋ゆうれい(1994年日本)

2005年06月16日 23時28分34秒 | 映画鑑賞
■ストーリー
 居酒屋の主人・壮太郎(萩原健一)は、
 決して再婚はしないという亡き妻(室井滋)との
 約束を破って、若い後妻(山口智子)を迎えたことから、
 怒り心頭の前妻が幽霊となって、ふたりの前に現れる。
 しかし、前妻と後妻はなぜか意気投合してしまい、
 いつしか3人の不思議な共同生活が始まるのであった…。

■感想 ☆☆☆
 縁あって、今更ながらに鑑賞。
 ほのぼのとしたヒューマンコメディでした。

 いまどき、地方都市でも見かけられないような
 泥臭い居酒屋を舞台に亭主と亡き妻、現女房を軸とした
 ストーリーが主軸となり、サイドストーリーとして
 居酒屋の常連さんたちの話が繰り広げられる。
 常連さんが橋爪功さん、西島秀俊さん、三宅裕司さん
 八名信夫さん、と本当に豪華。特に今では滅多に
 見られない「爽やかな西島さん」は必見。

 室井さん演じる幽霊のちょっとしたしぐさから、
 亭主のことを本当に愛していたことが伝わってくる。
 だから、彼女は幽霊にもかかわらずとてもキュート。
 焼餅をやく姿から「女性」らしさがにじみ出ている。
 そして、山口さん演じる現女房も溌剌として
 居酒屋の中でくるくるとよく働く姿が魅力的。

 タイプはまったく異なるけれども、
 どこか共通点がある亡き妻と現女房。
 共通点は間違いなく旦那様への想い。
 武骨で上手に愛想を振りまくこともできないけれど、
 人間として暖かい。そんな彼の傍にいるだけで
 幸せを感じている様子がふたりから伝わってきた。

 男女間の愛情、人間に対する愛情、家族への愛情。
 様々な愛情がたくさん詰まった作品。