のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

傷~縁側慶次郎日記~

2005年06月23日 20時33分56秒 | 読書歴
元南町奉行所同心の隠居・森口慶次郎が
人々の心を潤す、粋と人情のお江戸事件簿。
11編からなる連作短編集。

江戸の情緒あふれる日常が細やかにしっとりと
書かれていて、日本人らしさをいたるところで
感じることができる。

私たちの中にも確かに流れている「人情」。
今はもう表立って感じることができないでいるけれども
確かに私たちの中にもある感情だと
この本を読んで、改めて思った。

それは決して「いいもの」ではない。
人が生きていく以上、必ず自分の中に
その存在を感じるときがある「嫉妬」や「羨望」など
「憎しみ」とまでは言わないものの
ちくちくとした負の感情。

それらの負の感情にまつわる事件は
全てがすっきりと解決するわけではない。
当たり前だ。
私たちの生活に解決できない問題は
常に存在するのだ。
私たちの生活は足し算や引き算のように
すっぱりきっぱりと収まるわけではない。
どうにもならない問題を抱ええて
それでも、明日に向かって進むしかないのだ。

慶次郎はそういった人間の
どうにもならない感情やそれらが引き起こす事件を
解決できないことが分かっていながら、
見逃すことはできない。

どうにかほんの少しでも良い方向に
持っていこうと老体に鞭打って動き回る。
人のために。
・・・というよりは自分のために。
傷ついている人をそのまま何もせずに
見逃すこともできず、だからといって
どうすれば解決するのかも分からず
迷いながら人と関わる主人公がとても新鮮だ。

NHK総合テレビ「金曜時代劇」にて
ドラマ化された作品。
ドラマがかなり原作に忠実に作られていたのだと
知って、嬉しく思った。味わい深い作品。

電車男

2005年06月23日 20時03分12秒 | 映画鑑賞
■ストーリ
 ・・・今更。。。という気もしないでも
 ありませんが、一応念のため。
 女性に全く縁のなかったヲタク青年が掲示板サイトの
 住人達の熱い励ましを受け、憧れの美女との距離を
 少しずつ縮めていく―2チャン発のベストセラー小説
 として大きな注目を集めている『電車男』の映画化。

■評価 ☆☆☆
 全体的にコンパクトにテンポよくまとまっていて
 思いのほか楽しめました。自分も電車男側の人間
 だとおもっているからこそ、余計に楽しめたのかも
 しれません。

 22歳で初恋を経験したヲタク青年の恋に対する
 おたおたぶりがとてもリアル。
 確かに恋愛って、些細なことでとてつもなく
 長く悩んでみたり、相手の気持ちがちっとも
 分からずに勝手にひとりで落ち込んでみたり、
 とみっともないことだらけなのよね。。
 と深く共感できます。

 ひとりの青年がおたおたしながらも
 一生懸命頑張っている姿を見て
 自分のことのように一喜一憂する掲示板の住民たち。
 いつしか彼らは、お互いの顔も知らないまま
 連帯感を持ち始め、そして電車男の行動に
 逆に励まされていく。

 人間関係が希薄になったと言われて久しい現代。
 でも、みんな人との絆を求めているし
 人からの励ましの言葉でとてつもないパワーを
 もらえることを知っている。
 ただ、それらを距離が近い知人たちと
 築く術が分からないんだろうなぁ。
 現実の付き合いの人とこういった関係を
 築こうとして失敗してしまうと、その後が
 気まずい。失敗したときのことを考えて
 臆病になり、体当たりでぶつかっていけない。
 逆にネット上の人間関係であれば
 構築に失敗した場合は、パソコンを消せば
 いいだけの話。だから一歩踏み込む勇気を
 振り絞ることができる。

 電車男はその「一歩踏み出す勇気」を
 振り絞って、掲示板の人間たちに助けを求め
 そして、その何倍もの勇気を振り絞って
 エルメスさんとの恋愛をはぐくんだ。

 その勇気が並々ならぬものであることを
 掲示板の住民は、自分たちの経験で
 知っているから心から電車男を応援し
 そして、彼の姿に感動したんだろう。

 ・・・・ただ、私は電車男のような
 心が純粋な殿方は正直、苦手なので、
 うますぎる山田君の演技に
 真面目にひいてしまいました。。。
 彼の魅力をわかってあげることができた
 エルメスさんって素敵な女性だなぁと尊敬。 

 個人的には、今ノリにノッている岡田君と
 「花とアリス」で怪演を披露してくれた
 落語同好会の先輩に助演俳優賞を。
 いや、すごいよ。あそこまでハイテンションを
 保ち続けられるのって。。。

あなたがつぶやく最期の言葉

2005年06月23日 19時20分34秒 | 日常生活
こんなサイトを紹介されました。

あなたがつぶやく最期の言葉
 結果読んで、ちょっと自分なりに
 「当たってるかも?!」
 と思ったのです。思ってしまったのです。
 悪いか、こんちくしょうめい。
 ・・・・こんなにできた子ではないのは
 自分が一番よく知っています。

のりぞうが最期につぶやく言葉
  今まで本当にありがとう
    ※娘家族にみとられながら、ぼんやりと
     先立った夫を思い浮かべ...(推定年令:88歳)

■総合運 ☆☆☆☆
 明るくて、誰に対しても分け隔てなくつきあうことのできる
 あなたは、常に豊かな人間関係の中にいることでしょう。
 しかし一方でストレスに弱く躁鬱が激しいという一面も。
 でも精神的に不安定になったとしても自身の豊かな人脈に
 支えられ、あなたなら乗り切っていけることでしょう。

 そんなあなたの最期はごく自然にやってきます。小春日和の
 続く時季、あなたは風邪をこじらせて病院へ。
 年齢が年齢なだけに回復は遅く、あなたはの体力はゆっくりと、
 しかし確実にに奪われていきます。知らせを聞きつけ、
 あなたの旧友や娘、その家族があなたのもとに駆けつけますが、
 その甲斐ものなくあなたの最期はやってきます。
 そしてあなたはぼんやりと先立った夫を思い浮かべ、
 娘の手をとりこうつぶやきます。
 『今まで本当にありがとう』あなたらしい最期ですね。

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いえ、何に一番びっくりしたって
 「ストレスに弱い」
 「躁鬱が激しい」
 「精神的に不安定」

・・・・どこの忍びのものをお使いですか?!

まあ、少しぐらいエキセントリックに生きていても
穏やかな最期を迎えられるようなので、よしとします。
これで明日に希望が持てるというもの。
ただかけつけてくれる娘夫婦や友人がいるのか
そのあたりは微妙だと思う現実派です。えへ。

■■仕事運 ☆☆☆
礼儀が正しく、初めて会ったひとにたいしても
 臆することなく向き合って話ができるあなたのその態度は、
 上司や同僚から好感をもたれそうです。
 しかし、おだてにのりやすく、ついつい調子のよいことばかり
 言ってしまうところも。悪気はないのでしょうが、後々、
 自分で自分の首を絞めるな発言はやはり慎しんだほうがよいでしょう。
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 きゃあ!やっぱり忍びのものをお使いでしょう?!
 個人情報保護法違反でしょう?!
 ・・・・常に自分で自分の首をしめてます。
 調子のよいことばかり言っている自分を
 自覚しながらも止められません。
 自分で自分をコントロールできないまま
 年を重ねてます。。。
 窮地に追い込まれるのはちょう得意☆(ややヤケクソ)

■金銭運 ☆☆☆
あなたの金銭運は、ずばりふつうです。それなりにお金が
 入ってきて、それなりに出ていくことでしょう。しかし
 金銭感覚のバランスは悪くなく『自分の収支に合わせて
 上手にやりくりする』ということを意識すれば、お金を
 着実に貯めることができるタイプです。まあ、お金が
 貯まるも貯まらないもあなた次第と言ったところでしょうか。
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 ・・・・なんていうか、占いなのに夢がないっていうか。。
 子供だましの占いなんですから、もっとどどーんと
 景気のいいことを書き連ねて欲しいもんです。。。

■■恋愛運 ☆☆☆☆
あなたは一緒にいて安らぎを感じる男性にに魅力を感じる
 タイプです。あなたの恋は、男友達のふとした仕種や優しさが
 きっかけとなり始まることが多いことでしょう。しかし、
 どこか恋愛に対して臆病になってしまうところがあり、
 なかなか相手に気持ちを伝えられなかったり。時には大胆に
 アプローチしてみると面白い結果が返ってくるかもしれませんよ。
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 大胆なアプローチってどんなやねん!と思わず突っ込みを
 入れてしまう27歳。勿論、恋に対して臆病です☆
 思わず入れた突っ込みは照れ隠しです☆

 ・・・・・えっと、今年の目標は「大胆な恋をする」に
 決定したいと思います。

こういうのって、ツッコミを入れながら見ると
とっても面白いので大好きです。

・・・楽しみ方を間違えてるのは、合点承知のすけでいっ!

蛍の光に照らされて

2005年06月23日 19時01分30秒 | 日常生活
蛍鑑賞記録を書いたものの
求められてるものと違うだろうな、とあえて補足。

本日の蛍鑑賞。
平均年齢もやや高く
しっとりまったりと大人の雰囲気で
蛍鑑賞を行うことがのりぞうの目標でした。
いつまでも、ずっこけキャラでいられませんものね。
年齢的にも、そろそろしっとり大人の魅力を
漂わせたい今日この頃。

いざ勝負!





まぁ、おおよその予想通り惨敗です。

蛍を追いかけて4歳の女の子を
おしのけ、地面にはいつくばってみたり
すぐ近くにとまった蛍を覗き込むために
人様の足をのぞきこんでみたり
相変わらずのどたばたぶり。

本当は地面に寝転んで蛍の光と
星の光を重ねて鑑賞しようかと思ったのですが
さすがに理性が働きました。
そんな自分を大人になったなぁと
感慨深く思ったり・・・。
大人レベルを10ポイントは増やして大満足の一日。
10ポイントと言う数字には
何の根拠もありません。(きっぱり!)


と、車に戻る途中の道のりで
なにやら顔の周囲に不穏な影が・・・。




蜘蛛の巣、です。


蜘蛛の巣にひっかかる年頃の乙女。
たまには悪い男にひっかかってみたいもんです。

蛍の光に何を思う

2005年06月23日 18時59分38秒 | 日常生活
縁あって、蛍鑑賞。
天神から電車に揺られて約30分の駅で待ち合わせ。
懇切丁寧に乗り換え指導をしてくれた駅員さんを
不安な顔にさせたまま、いざ出発。
出発間際まで、窓の外で見送ってくださった。
こういうふとした出会いに感謝。
今日もいい日だ。

電車に揺られること30分。
たった30分でこれほどまでに違うのか、と
感嘆してしまうような景色が電車の外に広がる。
初めて降りた駅は、初めてなのにどこか懐かしい。

そこから更に車に揺られること15分。

薄闇の中、歩いていると
突如目の前にその光が現れた。

ほのかなほのかな一筋の光。

一定のリズムでついたり消えたりしながら
ゆったりとただよう蛍たち。
静かな光に目を奪われているうちに
蛍の数はどんどん増えていく。

そこに広がるのは幽玄の世界。

古くから日本人に愛されてきた蛍。
彼らの魅力はいったいなんだろう。
なぜ、こんなにもこのほのかな光に魅せられるのだろう。

普段、人口の光が途切れることのない場所で
過ごしているため、味わえないでいる暗闇の中
もの思いにふけってみる。

蛍の光は雄の求愛活動のひとつ。
雌を引き寄せるために、自らを発光させる。
つまりあの光は愛情表現であり、好意的な光。
だからこそ、あんなにもあたたかいのだろう。

光が明るすぎず、ほのかなのも興味深い。
周囲に心地よい光は、自己主張をしない程度の明かり。
これ以上、光が強すぎると
きっとまぶしくて、見るのも近寄るのもつらくなる。

そして、あの点滅のリズム。
ゆったりとしたリズムでついたり消えたりを繰り返す
あのリズムはきっと人間の体内のリズムと
同じなんじゃないかな、と推測してみたり。
そして、そのリズムは自然界のリズム
波が寄せたり返したりするあのリズムとも
同じなのではないか、と壮大な推測へとつなげてみたり。

要は、それくらい心地よい時間を
提供してくれた光だったのです。
こんなふうにうだうだと考えるよりも
ただふんわりとぼんやりと眺めて
体いっぱいで幸せを感じ取りたい。

こんな幸せを日常にまぶすことを
忘れない大人でいたい。そう思った一日。

ちなみに蛍の光を恋に例えてきた日本人の感性を
改めて嬉しく思いました。
うん、やはり恋はひっそりしっとり行うもの。