のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

社会人になるにあたって

2006年04月09日 23時47分42秒 | 日常生活
妹がとうとう社会人になりました。
今月から銀行員です。
まだまだお札が数えられないようで
ひいひい言っています。

そんな妹に、お世話になっているおじ様から
叱咤激励の葉書が届きました。
ものすごく素敵な言葉の数々に
社会人6年目の私も姿勢を正されました。

曰く

1.仕事をし始めたらやめたいと思うことがある。
  必ずある。でも辞めないこと。誰にでもあるから。

2.銀行は信用が後ろについて回る。
  確実なこと以外は約束しないこと。

3.お金に麻痺しないこと。

4.あなたの信用だけで入社できたのではない。
  学校の保証があることを忘れるな。

他にもたくさんの言葉が
一枚の葉書にびっしりと詰め込まれてました。

「ありがたいねぇ。」
としみじみ味わっていると、妹が
「でもね。表、見てみて。」

裏返すとあて先には父親の名前。
そして、その下に一言。




次女の名前は思い出せない。

・・・・・おいおいっ!!
忘れたんかいっ。
感動を返せーっ!

思い出せなくても、そこはあえて触れず、父に出し
「次女に伝えてください。」
と一言添えるとか、いろんな方法があっただろうに。。。。

ナイスの森 / 2004年日本

2006年04月09日 08時20分13秒 | 映画鑑賞
■ストーリ
 謎の漫才コンビ「ホクロ兄弟」によるオープニングショーに
 続いて、少女ハタルと宇宙空間に飛び交う3つの玉。
 そしてそれを見守る「何か」。三者の不思議なバトルが
 繰り広げられる「ハタル少女」。女にモテたい一心で
 ギターを練習している兄マサルと、それを無理やり
 聴かされている弟マサオ。やがて口喧嘩を始めるふたりを描く
 「GUITAR BROTHER EX+1」ほか、21篇のショートストーリ。

■感想 ☆☆
 冒頭3分の「ホクロ兄弟」によるショーでは
 「あぁ・・・・。またやっちゃった。」
 という暗澹たる気持ちにさせられた。
 しかし、その後すぐに始まる「ハタルの星」では大爆笑。
 21編のショートストーリが全体的にそんなふうに
 私のツボを押したり生理的に受け付けないものを描いていたり
 純粋に幸せな気持ちにしてくれたり、えげつなさすぎて
 やはり嫌悪感を抱いたり、と様々な感情を味合わせてくれる。

 私にとっては当たり外れの大きい21編の作品集。

 面白くて面白くてひたすら好きだったのは
 池脇千鶴さん、吹石一恵さん、尾野真知子さんが温泉で
 ただひたすらにしゃべり続ける「語り温泉三人娘」シリーズ。
 まったくもって中身のない話をひたすら笑いながら
 テンション高く話す様子は、どこかで見たことあるような
 というよりは女性なら誰でも経験したことがあるに違いない
 というぐらいリアルで、そのリアルさがおかしくて大爆笑。

 そして、純粋に幸せ気分を味わえたのは
 加瀬亮さんと西門えりかさんが演じる「NOTTI&TAKEFUMI」
 シリーズ。タケフミはノッチの英語の元教師。ふたりは今、
 友達以上恋人未満の微妙な関係でタケフミは
 「ちゃんと付き合おうよー」と言い寄り、ノッチははぐらかす。
 ふたりの関係がとにかくかわいらしい。タケフミが夢の中で
 ノッチのために踊るダンスもとにかくキュート。
 見ていて笑顔になる。幸せな気分を味わえる。
 かっこよくないし、見ていて少し情けないところもある
 タケフミなのだが
 「ちゃんと好きって言ってあげなよ!ノッチ!」
 という気分にさせられる。

 他見所はたくさん。そして出演陣もとっても豪華。
 けれども万人にはお勧めできません。
 「茶の味」が好きだった方は楽しめると思います。
 ゆるーいシュールな気分を楽しく味わえる方はどうぞ。
 「茶の味」でかわいい!と目をつけていた坂野真弥ちゃんは
 あいかわらずかわいく存在感抜群です。

 ちなみに私はアニメーションや人形を使った作品の
 ほとんどはえげつなくて生理的にうけつけませんでした。

カミュなんて知らない / 2005年日本

2006年04月09日 07時57分14秒 | 映画鑑賞
■ストーリ
 とある大学の映像ワークショップ。元映画監督でもある
 中條教授(本田博太郎)の指導の下、映画『タイクツな殺人者』の
 クランクインが目前に迫っていた。慌ただしく準備に追われる
 学生たち。主演俳優の突然の降板を受けて代役探しに奔走する
 助監督の久田(前田愛)は、演劇サークル所属の池田(中泉英雄)を
 なんとか獲得する。一方、監督の松川(柏原収史)は、盲目的な
 愛に走る恋人ユカリ(吉川ひなの)に手を焼いていた。

■感想 ☆☆☆*
 見終わった後に軽い放心状態を味わった。
 それぐらいラスト20分の迫力はすごい。
 映画が終わっても映画の世界から、というよりは
 映画の中の映画の世界(劇中劇)から抜け出せない。

 ただ、友人から感想を聞かれたときの回答には困る作品だった。
 おもしろくはない。
 爽快なわけでもない。
 むしろ、ラストの迫力ある20分は正直、後味が悪い。
 ひたすら目を覆いたくなるような、それでいて
 目をそらせないような迫力ある20分間。
 しかし、このラストがなかったら、この映画はここまで
 強く印象に残らない作品だっただろう。

 大学の授業の一環として映画を作る若者たちは
 「映画を作る」というひとつの目標に向かっているにも関わらず
 関係は希薄であり、それぞれが自分のスタンスを固守しつつ
 好き勝手に動きながら、同じ目標に向かおうとしている。
 そこがとても現実的。
 まず「自分」があって「社会」がある。
 みんなのために自分を犠牲にはしない。
 そう書いてしまうと「自分勝手」と捉えられてしまいそうだが
 その「自分を大切にする」スタンスを保ちながらも
 きちんと目標に向かって前進できるのは、現代の若者たちが
 優れたバランス感覚を持っているからなんだろう。

 映画の中では「「2000年に愛知県で実際に起きた
 高校生による老婆殺しの事件」をモチーフにした映画が
 製作される。

 「人を殺すことに興味があった」という犯人は異常だったのか
 正常だったのか、判断に迷う学生たち。
 「彼の気持ちが分かる気がする」と言う彼を演じる池田。
 そんな彼らのクランクイン初日の撮影は「事件当日の殺人場面」。
 池田の迫真の演技に目が離せない。
 彼の演技と、彼が演じた犯人と同じように、
 「ふとこのまま彼を突き落としたらどうなるんだろう」
 と思ってしまった監督の恋人ユカリが
 私たちと犯人との間の境界線のあいまいさを際立たせる。

 私たちはきっと「ふと」したきっかけで、
 簡単に境界線を飛び越えられる。
 そこで簡単に境界線を飛び越えないだけの精神力を持つことが
 大人になるってことなんだろう。

 常に境界線を漂い続けているユカリを演じた吉川ひなのは
 彼女自身が持つ独特な雰囲気がこの役によく似合っていて
 存在感が際立つ。
 また、前田愛も「普通の女子大生」を見事に演じていて
 最後の最後まで彼女だと気づかなかった。
 彼女が映画制作の過程でスタッフにも俳優にももてるのは
 閉塞された世界で共にする時間が多いという状況を考えると、
 いかにもありそうな話で、「青春」を感じさせられた。

 とにかく、なんとも不思議な感覚を味わえる作品。