のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

そろそろ時効じゃありませんこと?

2006年04月30日 12時13分48秒 | 日常生活
久々に会った同期から、七年前のことを責められました。
どうやら彼はのりぞうと同じ日に最終面接を受けた模様。

「お前、最終面接の順番待ちのとき
 試験とまったく関係ない本、読みよったやろ?
 俺があれにどれだけ動揺したことかっ!
 やべぇっ!こいつ余裕やっ!
 ってまぢ焦ったけんねー。」

・・・そんな昔のこと、知らんがな。

と、隣りの同期も突然興奮し始めました。

「そうそう!こいつ、ありえんぐらい図太かろ?
 内内定の懇親会でもこいつ一人でワインぱかぱか飲みやがって
 俺、まぢ焦ったけん。
 内内定やったら、普通は遠慮するやろうが。」

・・・あぁ、そんなこともあったよね。。
でも、あのとき誰がいたかなんて
これっぽっちも覚えてませんわっ。
(懇親会なのに。)


ていうか、二人の記憶力に脱帽。
・・・そろそろ忘れてくださいません?

嬉しかったけどね

2006年04月30日 11時59分53秒 | 日常生活
金曜日。
二年生と飲んだ後は同期と合流しました。
集まった同期は
・関西在住六年目Hちゃん
・関東在住三年目Sくん
 ・愛知在住四年を経て四月に福岡へ戻って来たKくん
 ・福岡にいるものの本社にはめったにいないKちゃん

と、のりぞうにとってはレアメンバばかり。
声が出ないにも関わらずはしゃぎまくってしまいました。
普段はあまり飲まないビールもごくごく。うまーいっ!

何をされても何を言われてもにこにこ。
声が出ないこともありますが。
普段ののりぞうは、にこにこで治まらず、常にしゃべってますし。

そんなのりぞうを見た同期の一言。

「お前、男と過ごすの久しぶりやな?
めちゃめちゃ嬉しそうやぞ。」

・・・それ、セクハラやけんっ!
いや、正直、嬉しそうだったのは認めます。
が、それは「同期」に会えたからで
「男」に会えたからじゃないやいっ。
なぜに素直に受けとらんかなー。


ていうか、そう思われるのりぞうのキャラが問題なのよね。
そろそろ軌道修正せねばっ。

繭の夏 / 佐々木俊介

2006年04月30日 11時09分47秒 | 読書歴
■ストーリ
 八年前に自殺した従姉が住んでいたアパートに越した姉弟が、
 天井裏で古びた人形を見つけた。人形が秘めていた告発とも読める
 メッセージを追って過去への旅を始めた姉弟は、関係者の証言を
 集めるうちに、自殺とされていた二つの死に「犯罪」の証跡を見出す。

■感想 ☆☆*
 スリーピングマーダーがテーマとなっている作品。
 2、3年前に購入してそのまま放置されていたものをようやく読了。
 華がない作品ではあるが、それだけに味わい深い。でも、地味。

 なぜここまで地味な印象を受けるのか改めて考えてみると
 謎を追う主人公の姉弟の造詣があまりできていないことに行き着く。
 彼らの関係は微笑ましく、幼いふたりが身を寄せ合って、
 お互いを支えあって生きている様子が伝わってくる。
 しかし、ひとりひとりの魅力は今ひとつ伝わってこない。

 8年前の謎に焦点があわせられすぎている。
 しかし、その割には8年前に亡くなったふたりの従姉妹である
 彰江さんの悲しみ、絶望も中途半端。私の中で彼女の悲しみ、絶望は
 大きな衝撃であり、共感できる部分だった。だからこそ、もっともっと
 深く強く描いて欲しかった。彼女が抱いていた心の闇の部分を。
 そして、それを「優しさ」で覆い隠そうとしていた彼女の葛藤を。

 おそらく彰江さんが抱いていた心の闇は思春期だからこそ
 大きく感じられるものであり、あともう少し時間が経てば
 彼女はもっと自分に自信を持ち、自分の中にある魅力、
 顔やスタイルなどといった外面の魅力ではなく、
 表情や性格といった内面の魅力が外見に影響を与えることに
 気づけただろうと思う。
 しかし、彼女の悲しみは、時の経過を待てないほど
 彼女の心の中で成長してしまった。

 彼女が幼い二人の従姉妹と過ごしていたときの穏やかな時間は
 きっと宝物のような時間だったのだろう。だから、ふたりに
 とって彰江さんはわすれられない人になっていたのだろう。
 ふたりにとって「夏休みだけの探偵」は夏の終わりと共に
 子供時代の終わりも迎える分かりやすい期限だったのかもしれない。

青空の卵 / 坂木司

2006年04月30日 10時46分55秒 | 読書歴
■ストーリ
 僕は坂木司。外資系の保険会社に勤務している。
 友人の鳥井真一はひきこもりのプログラマーだ。
 料理が得意で、口にするものは何でも自分で作ってしまう。
 外界との接触を絶って暮らしている鳥井をなんとか社会に
 引っ張り出したい日夜奮闘している僕は、街で起こった
 気になることや不思議なことを鳥井に話して聞かせる。
 彼の並外れた観察眼と推理力はもつれた糸をあっさり解きほぐすのだ。

■感想 ☆☆☆*
 こちらも間違いなく「日常の謎」シリーズに分類される作品。
 しかし、重点を置いて語られるのは主人公二人の友情だ。
 いや、友情というよりは「共依存」に近い関係かもしれない。

 心の傷を抱え、誰とも接触を取らずに生きていこうとする鳥井。
 彼は外に出られないわけではない。しかし、坂木を通してしか
 外に出て行こうとはしない。坂木を通してしか人と接触しようとは
 しない。自分の心の痛みには無頓着にも関わらず、坂木の心の
 痛みには敏感だ。

 そして、そんな鳥井の魅力にいち早く気づき、彼を支えて
 生きようとする坂木。彼と外の世界をつなぎ、彼に外の世界の
 人間との接触を試みさせようとする常識人。しかし、一方で
 彼は鳥井の親友という座を自分ひとりで独占したいという思いと
 自分は鳥井と友情を結べるような人間ではないのではないかという
 自分自身へのコンプレックスにおびえている。

 坂木を見ていると、幼稚園のときに先生を独占しようとしていた
 ちびっ子を思い出す。そんな幼さと純真さが坂木の中には
 残っている。

 いや、坂木も鳥井もお互いがいたからこそ、大人にならずに
 今も少年時代の心のまま、小さなマンションの一室で
 生活できているのだろう。
 また、そんな彼らが遭遇する(坂木が拾ってくる)事件に
 関わる人たちも大人になれずに子供時代の心を抱えたままで
 だからこそ、事件が引き起こされたのだろうと思わされる。

 そして、坂木はそんな事件の経緯に、事件を引き起こす
 人の心に涙ぐむ。

 ほんの少し純粋な気持ちを取り戻せるような気がする一冊。
 三部作の第一作ということで他の二作品の文庫化が待ち遠しい。

 ちなみになぜか私の中では主人公坂木は黄川田 将也さん
 (「風のハルカ」で主人公の幼馴染を演じた方)、鳥井は
 岡田准一さん(V6のメンバさん)で脳内映像化されてました。
 絶対ぴったりだと思うんだけどなぁ・・・。 

夏期限定トロピカルパフェ事件 / 米澤穂信

2006年04月30日 10時23分20秒 | 読書歴
■ストーリ
 小市民たるもの、日々を平穏に過ごす生活態度を獲得せんと希求し、
 それを妨げる事々に対しては断固として回避の立場を取るべし。
 賢しらに名探偵を気取るなどもってのほか。
 諦念と儀礼的無関心を心の中で育んで、そしていつか掴むんだ、
 あの小市民の星を!そんな高校二年生・小鳩君のこの夏の運命を
 左右するのは同級生の小佐内さんが挙げた「スイーツセレクション・夏」。
 お店に向かうと、いつもなぜか事件が・・。

■感想 ☆☆☆
 待ってました!と思わず叫んでしまったシリーズ第二弾。
 第一弾は「春季限定いちごタルト事件」
 小佐内さんと小嶋君のその後をぜひ知りたい!と思っていたため
 私には珍しく、発売と同時に購入。

 今回もシリーズ特有の思春期の甘酸っぱさ、恥かしさ、
 やりきれなさ、おろかさが詰まった作品になっている。

 「目立たないように生きていこう」と決意し、その決意遂行のために
 協力し合っている小佐内さんと小嶋くん。しかし、今回の小佐内さんは
 そんな小嶋君の好奇心を刺激し、わざと「謎をとかせよう」と
 好奇心を刺激する。小嶋君は小佐内さんのそんな魂胆に気づいた上で
 それでも好奇心を抑えられずに謎をといていく。むしろ、
 なぜ小佐内さんがそんなふうに自分を誘導するのか、その謎に
 好奇心が更に刺激されていく。

 そして訪れるクライマックス。
 今までばらばらに起こっていたかのようなちょっとした謎が
 すべて一直線上でつながる爽快感。
 そしてその後に訪れる二人の関係の転機点。

 ・・・・そりゃないぜ。こんなところで終わるなんて。
 と思わずにはいられないラストシーン。次回作が待ち遠しい。  

いじっぱりのクィーニ / ロバート・バーチ

2006年04月30日 10時08分13秒 | 読書歴
■ストーリ
 父親が強盗の容疑で捕らえられ,刑務所へ入れられてから、
 少女クイーニの乱暴ないたずらはひどくなるばかり。
 ボイラー室のドアに石を投げたり、父親のことでクイーニに
 嫌がらせをする少年クレイビーに仕返しをするため、川に落とし
 骨折させてしまったり。
 「父さんさえ帰ってきてくれたら自分は頑張れる」と父親の帰りを待つ
 クイーニですが、戻ってきたお父さんは・・・。

■感想 ☆☆☆
 最近、再度選んで読み始めた児童小説。
 短い物語の中に様々な問題をうまく取り入れ、クライマックスに
 向かうその手腕に引き込まれてしまった。
 1、2時間あれば読めるような長さ。
 しかし、ヒロインの描写や彼女の心の移り変わり、成長を
 詳細に丁寧に追っている。

 子供にとって両親がどれだけ大きな存在なのか、改めて考えさせられる。
 彼らにとっては両親が、家庭が世界の中心なのだ。
 だから、それを守るために他を犠牲にする。
 クィーニは父親を悪く言う友人たちを否定し、攻撃する。
 そんなクィーニを叱る学校の大人たちを信用しない。耳を傾けない。

 それゆえに襲われる孤独をたったひとりで
 父親を信じることで乗り越えようとする。
 その健気さに胸が熱くなる。

 結局のところ、クィーニは父親に対する周囲の評価が正しいことを
 認め、「自分のために」生きようと努力し始めるところで
 物語は終わりを迎える。それはおそらく無条件で信じていた
 「家族」という楽園からの卒業であり、無限に広がる自分の可能性を
 見つけ出すための第一歩なのだと思う。
 ぜひ、その後のクィーニを見てみたいと思う終わり方だった。