のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

部長の心配も当然です

2007年04月18日 22時19分58秒 | 日常生活
本日は佐世保出張でした。
地下鉄とJRを乗り継いでの出張です。

地下鉄の切符を購入し、改札口に向かいます。




・・・・!!
お金を自動販売機に入れたところで満足してました。
改札口で切符を持ってないことに気付きました。
そもそもボタンも押してません。
よって切符も受け取ってません。
慌てて、照れ笑いをしつつ、自動販売機に戻ります。
さすが福岡。まだまだ治安はいい町なのです。
改札口にはのりぞうが入れたお金がそのまま残ってました。
周囲の方が自動販売機にお金が入っているばかりに
使うことをためらって困ってました。
慌てて「そのお金、私のです!」とアピールして
切符を買い、博多駅に到着。
ふぅ。なんだか一仕事を終えた気分。

JRでは窓口で二枚切符を購入。
よし!あとは福岡土産を購入して佐世保に出発だ!


・・・と、駅員さんにおいかけられました。
「お客さん!切符!切符!」



・・・・お金を払った時点で満足してしまうのりぞうは
ある意味、優良顧客です。

一億百万光年先にすむウサギ/那須田淳

2007年04月18日 22時09分03秒 | 読書歴
■ストーリ
 中学3年の主人公、翔太の家はコーヒー専門店の喫茶店だ。
 以前は横浜に居たが、父親がオーケストラでの仕事を解雇され
 急遽、調理師免許を持っていた母親が住み込みマダムとして
 喫茶店で働くようになったため、引っ越してきたのだ。
 翔太も隣の家である便利屋サスケ堂で週に一度バイトをしている。
 大学教授、足立先生が行っている恋相談の手紙の代筆もそのひとつだ。
 湘南を舞台に初恋の行方と家族の謎を描く青春物語。

■感想 ☆☆☆☆
 いわゆるヤング・アダルトといわれるジャンルの小説。
 中高生対象らしいが、中高生だけを対象にするのは勿体無い。
 それぐらい作品世界にのめりこんだ。

 ストーリーの軸はいくつかある。
 先代マスターが奥さんのためにお店を主人公の母親に
 譲った話。先代マスターの抱えるものの大きさと愛情の深さに
 圧倒される。
 足立先生の息子、俊彦さんの娘で、足立さんの孫でもある
 ハーフのマリーの盗難事件とその事件によって関係を
 途絶えていたマリーと足立先生が分かり合える話。
 血がつながっているからこそ、許せないことがあり、
 血がつながっているからこそ、長い間、関係が途絶えていても
 分かり合える絆のようなものがある。そういったことを
 しみじみと感じられる。
 そして、サスケ堂の一人娘、ケイの出生の秘密と佐助さんの
 過去の話に翔太の恋の行方が絡んでクライマックスに向かう。

 様々なストーリーが絡み合っているけれど、主軸を貫くのは
 家族の絆、恋人同士の絆なのだと思う。
 ちょっぴりファンタジーテイストでウサギが登場する。
 その様がかわいらしい。読み終わった後、夜空を見上げて
 輝いている星を探したくなる。自分の星を探したくなる。
 走るウサギを捕まえたくなる。そんな物語だった。

ラヴァーズ・キス(2002年日本)

2007年04月18日 21時55分41秒 | 映画鑑賞
■ラヴァーズ・キス/2002年日本
■原作:吉田秋生
■ストーリ
 老舗料亭の長女で高校生の里伽子(平山あや)はピアノ教師の
 いたずらにより、トラウマを抱えていたが、誰にも打ち明けられず
 親の前では「良い子」を演じては、夜遊びにふけっている。
 一方、大病院の息子・朋章(成宮寛貴)は悪い噂が絶えないが
 母親との関係に悩み、家を出てバイト生活を送っている。
 ふたりは出会い、恋に落ちる。ふたりを見守る里伽子の親友
 美樹(市川実日子)は里伽子に、里佳子の妹・依里子(宮崎あおい)
 は美樹にそれぞれ切ない思いをよせている。また、朋章の
 後輩の高尾(石垣佑磨)は朋章に、そして依里子のクラスメイト
 篤志(阿部進之介)は高尾に恋していた。

■感想 ☆☆☆*
 叶うことのない想いの数々と叶わなくても
 想わずにいられないからこその孤独と、それでもそれらを
 乗り越えてひとりで生きていかなければいけない寂しさ、
 そういった様々な切ない想いがたくさん詰まった作品だった。

 登場人物が抱える「好き」という想いはどれひとつとして
 叶うことはない。
 里伽子と朋章は両想いだが、母親との間に深刻な亀裂が
 生じている朋章は鎌倉で暮らすことができず、去っていく。
 老舗旅館の跡継ぎである里伽子は家を捨てて、彼を
 追いかけていくことはできない。思い合っているのに
 叶うことのない恋。お互いに相手の境遇も相手が持つ
 苦しみや悲しみも分かっているからこそ、「行かないで」
 とも「ついてこい」とも言えない。好きな人を想うあまりに
 言えない気持ちが切ない。
 ふたりの周囲の人々も同じように好きな人を想うあまり
 自分の気持ちではなく、好きな人の気持ちを優先させ
 報われることがない。
 里伽子を見守り続ける美樹の気持ちも、美樹に憧れを抱く
 依里子の気持ちも、朋章を想う高尾の気持ちも高尾を
 想う篤志の気持ちもすべて一方通行のままだ。

 けれども美樹は言う。
 「叶わないからといって、出逢わなければよかったなんて
  想わない。好きになってよかった。好きと思える人に
  出逢えてよかった。」

 見終わった後は切ないけれども爽やかな気持ちになる。
 それは、おそらく登場人物の誰一人して思いを
 成就できないけれども本当のひとりにはならないからだろう。
 朋章は篤志と分かり合うことができ、篤志は同志のような
 気持ちで依里子と分かり合い、お互いを慰めあう。
 依里子は長い間、姉に対して抱いていたコンプレックスを
 ようやく手放すことができ、姉に笑顔を向ける。
 美樹はこの後も変わることなく里伽子の傍にい続けるだろう。

 気持ちが伝わらないからといって、その想いがなくなる
 わけではない。つながりを絶たれるわけでもない。
 うまくいえないけれど、見終わってあったかい気持ちになった。
 宮崎あおいの表情がとにかく印象的な映画。
 彼女の目で伝える演技はすばらしいと思う。
 そして、鎌倉の風景の美しさ、雅さに見とれてしまう作品だった。