のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

ななつのこものがたり/加納朋子

2007年06月13日 01時05分07秒 | 読書歴
■ななつのこものがたり/加納朋子
■ストーリ
 はやてがあやめさんと出会ったみたいに、人と本だって
 とってもすてきで、すごく大切な出会いをすることがあるの。
 “駒子シリーズ”のヒロイン入江駒子の愛読書がすてきな
 絵本になりました。

■感想 ☆☆☆☆
 加納朋子さんの推理小説「ななつのこ」の作品の中で
 ヒロイン「駒子」が何度も繰り返し読んでいる絵本が
 現実の世界に飛び出してきたもの。

 装丁も挿絵もすべて「駒子」シリーズの挿絵を担当されている
 菊池さんで、作品世界を見事に作り上げています。
 この作品に関しては、作者の加納さんだけではなく、
 菊池さんがいなければ、成立しないのでは?と思うほど
 挿絵が作品世界に大きく貢献しています。

 物語はちびっこ向けの寝物語なので、簡単なたわいもない
 小さな謎とその解明が話の中心です。でも、そのたわいもない
 謎は人の弱さや優しさ、生き物の生命力を感じさせるものばかりで
 読み終わった後に心が温かくなります。
 私が母親だったら、自分のちびっこが寝る間際に、
 ぜひ読み聞かせてあげたい。そう思える作品。