のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

あったかクリスマスコンサート

2009年12月14日 23時07分07秒 | 日常生活
日曜日は教会コンサートへ。
クリスマスシーズンに行われる教会コンサートですが
今年は入場料を無料にし、中で寄付を求められる方式に
変更されていました。
父上、母上、妹夫妻にも声をかけ
なおかつ、幼稚園時代からの友人とそのお母様もお誘いし、
総勢7名で参加する予定でしたが、
父上と義弟君の都合がつかず、5名で参加。

到着した途端、教会のちびっこくんたちに
「遅すぎー!なんでこんなに遅いとー?」
と責められながら、迎え入れられたワタクシたち。

いやいやいや!
ちっとも遅くないでしょうに!
17時開始でしょー?
まだ20分も前よ??

と、言い返すと、
「僕たち、ずっと前からおるもんね。」
と得意げに胸をそらされました。

「ずっと前からおるも何も、
お前ら、朝から帰ってないやろうが。
さっきまで昼寝しとったやんか。」
と突っ込む牧師。もとい、本日の主役アーティスト、谷本氏。
ボーカル兼バイオリニストの谷本氏と
ピアニストの中島由紀子さんによるクリスマスコンサートです。

開始時刻が迫るにつれ、会堂も人で埋まり
和やかな雰囲気の中、コンサートが始まりました。
マイクを使用することなく、集まった人たちへ歌声を直接届ける
ボーカルの温かい歌声が小さな会堂に響き渡ります。
集まった人たちの体温でゆっくりと温まる会場は
バイオリンとピアノの音色が美しく響き合い、
その音色に、人々が心地よさそうに耳を傾ける。
そんな光景が繰り広げられた1時間半。

大好きな山之口獏さんの詩にタカダワタルさんが曲をつけた
名曲「生活の柄」は、ホームレス支援コンサートのテーマ曲
とも言うべき曲で、何度も何度も聞いたことがあるのですが
何度聞いてもやはりよく、言葉の力、歌の力を実感。
どんなに丁寧に説明しても、どんなに分かりやすく説明しても
分かってもらえないことがあるし
かと思えば、このシンプルな歌詞と曲だからこそ伝わる
多くのこともあるんだなぁ、としみじみ思いました。
山之口さんの詩集、読み返したくなってきたな。

最も印象的だったのは、最前列に座っていたちびっこたち。
どの子もお行儀よく、とても楽しそうに音楽に耳を傾けていましたが
徐々に身を乗り出し、後半は椅子から降りて
ボーカルの目の前の床に座り込み、体全体で音楽を楽しんでいました。

ホームレス支援のためのチャリティコンサートだったので
曲の合間合間に、支援機構の想いや現状、今後の展望や
集まっている人たちひとりひとりへのお願いなどが盛り込まれていたのですが
子供たちは、それらの話にもしっかりと耳を傾けていました。

「子供だからわからない」ではなく
「子供たちにも届く言葉」で伝える谷本氏の姿勢に心から共感し、
この教会に出会えてよかったなぁ、と思えました。

さて、クリスマスまで11日です。
来週はクリスマス礼拝。
教会で、家庭で、クリスマスを楽しみます。

カレッジ・オブ・ザ・ウィンド(1992年版)

2009年12月14日 22時15分05秒 | 舞台(キャラメルボックス)
■ストーリ
 年に一度の家族旅行で事故にあい、家族5人を失ってしまった
 女子高生のほしみ。ほしみ自身も頭の怪我で入院するが、
 なぜか家族もついてくる。幽霊となって、ひとりぼっちになった
 ほしみを見守ろうというのだ。
 一方、ほしみの伯父の鉄平も、夜中に病院に現れる。
 警察に追われている鉄平を、ほしみは匿うが・・・。
 家族で過ごす、最後の夏。ほしみたち家族に別れの日が
 少しずつ近づいてくる。 

■感想 ☆☆☆☆☆*
 キャラメルさんの作品の中で、たいそう評価が高い
 「カレッジ・オブ・ザ・ウィンド」。
 今年、久々にに再々演し、それに伴い、DVDが発売されました。
 1992年にヒロインを演じられている町田久美子さんは
 キャラメルボックス初期に最も人気が高かった女優さんらしく
 噂によくあがる名前だけに楽しみで、楽しみで。

 ・・でしたが。
 残念ながら、私は町田さんの演技、どうにもこうにも苦手でした。
 うん。アイドル的な人気だったんだろうなー、とか
 確かにかわいい女優さんだよねぇ、とか
 ヒロインの役がとっても似合ってるよね、とか思うのですが。
 でも、苦手。
 大げさすぎる感情表現がぶりっこ口調にしか聞こえず、
 途中で心底嫌になりました。
 喋り方がNHKの子供向け番組の歌のお姉さん風?
 うたのおねえさんは大好きだけど、
 なんだか舞台上で、演技でこの喋り方はとっても苦手・・・。

 ただ、脚本がすばらしくて、中盤以降は彼女の演技が
 まったく気にならなくなりました。
 クライマックスでは、彼女の「家族を思う気持ち」に
 涙が止まらなくなったほど、物語にのめりこみました。
 優しくて、あったかくて、かわいらしい登場人物ばかり。
 それなのに、どうにもうまくいかない人間関係。
 お互いがお互いを思いあっているのに、すれ違ってしまう関係性とか
 すれ違ってしまったが故に、過ちを犯し、
 結果的に大好きな家族を傷つけてしまう登場人物たちとか
 「優しい」だけでは済まされないシリアスな話の展開もあり、
 でも、そのシリアスな話の展開が実に「キャラメルらしい」
 温かい結末に昇華されていて、長年、キャラメルファンに
 愛され続けている作品のことだけはあるなぁ、と思いました。

 これは、ぜひ2009年版も見たい。
 でも、一番見たいのは、エリーがほしみを演じた1996年版かな。
 あのほわんとした笑顔で温かい雰囲気を醸し出していたエリーが
 どんなふうにほしみを演じていたか非常に見たいです。
 願わくば、こちらのDVD発売もお願いいたします。