のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

華和家の四姉妹

2011年10月07日 22時34分55秒 | テレビ鑑賞
□華和家の四姉妹
□日曜夜21時TBS放送
□出演
 観月ありさ、貫地谷しほり、川島海荷、吉瀬美智子
 加藤成亮、遠藤憲一、宮崎美子、石黒賢、田中哲司、森脇英理子

□原作:柴門ふみ
□2011年度夏クールお気に入り度 1位/6作品
□感想 ☆☆☆
毎年毎年必ず出てくるのが「夏クールは数字がとれない」。
なんでも、人があまり家にいないからだそうです。
うっそだー!と思っていましたが、確かに私も8月はほとんど自宅にいませんでした。
録画したものを駆け足でおっかけて楽しんでいました。
だからかな?あまりのめりこんで見ていた作品はないような・・・。

でも、この作品はある意味、のめりこんで見ていました。
「許すまじ!桜子!!」と怒りにうちふるえながら見てました。
もーね!腹が立って腹が立って!!
桜子を演じているのがとってもとってもとっても大好きな
貫地谷しほりさんだというのに。
でもって、私はえこひいきがとてつもなくひどくて、
基本大好きな女優さんが演じている役ってだけで
「好き!」から入っていくというのに。
この桜子だけは、最後の最後までとうてい好きになれませんでした。
最後の最後まで「なんで桜子みたいな子が幸せになれちゃうかなぁ。
結局、世の中はそゆもんなんかなぁ。」と思いながら見ていました。
なんだろ、この感覚。「なんかむかつく。」
計算していないように見せかけて自分がどう見えるかということを
計算し尽くしてるところとか、実際以上に自分をか弱い女、尽くす女に
見せようとするところとか、もうとにかくすべてが鼻について鼻について。
「けっ!!」と思いながら見ていました。

タイトルは「華和家の四姉妹」で、最終的には四人が分かりあうことができて、と
ハッピーエンド「風」にしてはいるけれど、
一番かわいそうなのはヒロインの夏美だな、という気持ちは最後まで変わらず。
そりゃ、四姉妹が仲良くできるわけないよ!
だって、夏美以外みんな基本は「自分が一番」「自分さえよければ」なんだもの!
唯一夏美のみがまっとうで、いつだって他人のために動いている子でした。
基本的な行動原理がいつだって「自分のため」じゃなくて「誰かのため」で
ええ子やなぁ、とほろりとしながら見ていました。
私は「美人さんは基本的にお得だけどやっかみや同姓からの反感が大きくて
大変・・・。でもやっぱり羨ましい!」と思っているし、
「美人さんは美人さんてだけで周囲の人を幸せにしてくれる!
(だって見てるだけで私は幸せだもん!)」とも信じているのですが、
このドラマを見て「ほらね!!」とこの想いに拍車がかかりました。
小さいころから自分の外見で偏見を持たれたり、色眼鏡をかけられたりし続けて、
美人さんは周囲が思っている以上に大変。「美人だから」という理由だけで
人に好かれたり嫌われたりしてきた夏美は、だから人を信じることができないし、
周囲から見て分かりやすく「いい子」になれない、
美人だからこそのコンプレックスを持ち続けて生きているんだろうな、と思いました。
彼女が「自分のため」ではなく
「子供たちのため」「家族のため」に行動し続けるのは、そのコンプレックス故に、
自分のことを無条件には愛してあげられないでいるからなんじゃないかな。

第1話を見終えた時点では、このドラマのことをすかっと痛快なコメディだと
思っていましたが、第2話から思いがけずシリアスでどろどろな展開が続き、
「どーなるの?どーなるの?みんな幸せになれるの?みんな幸せになっちゃうの?」
とはらはらしながら見ていました。ここまでがらっとテイストを変えてくるなんて
第1話の時点では思ってなかったわー、すっかり騙されちゃってたわー、と
思っていたところ、最終回でまたもやすっきり痛快コメディに戻ってきていました。
・・・どゆこと??第1話と最終回のみテイストが異なり過ぎるんですけど。

四姉妹それぞれが自分で自分の思う「幸せ」を選んでいて、
通り一遍の幸せに落ち着かないところは好きだったなー。