のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

全開ガール

2011年10月08日 20時43分02秒 | テレビ鑑賞
□全開ガール
□月曜夜21時フジテレビ放送
□出演
 新垣結衣、錦戸亮、谷花音、高木星来、蓮佛美沙子、平山浩行、薬師丸ひろ子、
 竹内力、荒川良々、佐藤二朗、青山倫子、皆川猿時、鈴木亮平、皆藤愛子
□お気に入り度 夏クール1位/6作品
□感想 ☆☆☆*
錦戸さんの演技がとても好きです。錦戸さんが演じると、どの役も安心して
見ることができます。どんな役でも愛しく見えてしまう。応援したくなります。
私にとってはそういう存在の錦戸さんですが、挫折顔なのか、
普段は、ちょいひねた役、でも本当はいい子なの!という役が多め。
したがって、ドラマの中では常に影がある表情多し、です。
しかしながら、今回のドラマでは直球ストレートで「いい人!!」の役。
笑顔多めで表情豊か、とっても新鮮な演技でした。
・・・かわいいっ!(結局のところ、感想の落ち着き先は軽いわけですが。)

序盤で恋に落ちてしまった錦戸さんは、どんなにひどい目に合おうとも
一途にヒロインを思い続けていて、とてもけなげな殿方でした。
最近のドラマって、設定が大人になればなるほど、
男性が女性に片思いをして、男性が女性を思い続けるというストーリ展開が多いな、
と思いながら見ていました。

・・・社会人女性、疲れてるんだろうな。
疲れてるから、ドラマの中では「女性が」がんばるところを見たくないのかな
それで、思われたり守られたりする設定が多いのかな、
とそんなことをちらりと思いながら見ていました。

ドラマのストーリーもヒロインのテイストも松嶋さんがとてつもなく美しかった
「やまとなでしこ」を思い出させてくれるものでした。
父親との再会とか、お父さんを見送った後に心が弱って泣いちゃうところまで
そっくり同じようなエピソード見たことあるよー!と驚きましたし
あ!この子、若葉ちゃんだ!!と指摘したくなる女性キャラクターも登場していました。
でも、「やまとなでしこ」の時代より更にヒロインのキャラは強くなっていて、
自分の幸せを誰かに(男性に)求めず、「自力で幸せを掴んでやる!」とばかりに
努力を惜しまない姿がとても印象的でした。
・・・ドラマって「今」を如実に表すのね。
今や所得格差は、「男性」と「女性」の間に起こっているわけではなくて
「正社員」と「派遣社員」の間に起こっているものね。
そりゃ、「男性に頼る」よりも「自分が正社員としてばりばり働く」ほうが
確率的に幸せになれる確率が高くなるよね・・・。

というわけで、清々しく雄々しく努力を惜しまないヒロインが好きでした。
彼女が努力の方角をひとつに絞らないところもすごく好きでした。
「お金だけが大事」とか「勉強だけが大事」とか思っていなくて
「どんなことであれ、私は絶対に途中で諦めない!」という信念のもと
「子育て(シッター業務)」も「お料理(お弁当づくり)」も
すべてに手を抜かないヒロインはすごくすごくかっこいいヒロインでした。
私も見習わなきゃな、見習いたいな、見習わなきゃいけないんだろうな
と何度も思いました。
男性に頼れないんだったら「努力する能力」を磨かなきゃいけないんだよね。
うん、分かってはいるんだけどね。
と、色々と胸が痛くなるドラマでしたが
そんなことは頭の片隅においやって、楽しんでいました。

ストーリー展開は、見事に予想通り。
でも、難しいことを考えずに楽しめて月曜の夜にぴったりなドラマでした。
再放送があったら、やっぱり見ちゃうだろうな。

脇役さんで心に残ったのは、やっぱり薬師丸さん。
いつもの通り、きつい上司を潔くかっこよく演じられていました。
強くてきつくて身勝手で、実際にいたら絶対に嫌だな!
お近づきになりたくないな、と思わせてくれる素敵に嫌な上司なんだけど
「たくさんたくさん大変なことを乗り越えてここまで来たんだろうな。」
とドラマでは表立って語られない過去をふとした仕草や表情で見せてくれて
回を追うごとに「お近づきになりたくない上司」から「尊敬できる先輩」
「間違ったことは言わない信頼できる上司」という存在に。
私もああいうふうに年を重ねていきたいな。と思わせてくれる素敵な女性でした。
あとは子役ちゃんおふたり!
めちゃめちゃかわいかったー!!
最近の子役さんはかわいい上に演技が上手で圧倒されます。