□もう一度君に、プロポーズ
□金曜夜22時TBS放送
□出演
竹野内豊、和久井映見、山本裕典、倉科カナ、市川由衣、渡辺哲、
小野寺昭、真野響子、光石研、杉本哲太、袴田吉彦、朝加真由美
□お気に入り度 2012年度夏クール3位/7作品
□ストーリ
毎日を平凡に穏やかに暮らしていた波留(竹野内豊)と可南子(和久井映見)の夫妻。ある日、可南子が病に倒れ、手術で一命をとりとめる。無事に回復に向かっていく可南子だが、原因不明の症状で波留と出会ってから今までの5年間の記憶を欠落させてしまう。可南子に忘れられる中で、改めて可南子への想いを革新する波留。可南子は再び波留を愛することが出来るのか。
□感想
最近、「恋愛」に主軸を置いたドラマって少ない気がします。本筋は「お仕事」だったり「若者たちの成長」だったり「推理もの」だったりして、その主要テーマに恋愛もからめてみました、みたいなドラマがほとんど。「恋愛」について、登場人物の気持ちの揺れを丁寧に追いかけるドラマって少ないなぁ、と思うのです。そんな中、このドラマは恋愛モードに浸れる素敵なドラマでした。かといって、登場人物たちが過剰に恋愛体質というわけでもなく、ごくごくまっとうな感覚をもった普通の社会人が大切な人を見つける(見つけ直す)過程を丁寧に描いてくれていて、すごくすごく共感しながら見ておりました。何よりね、竹野内さんがかっこよすぎて!かっこいい俳優さんってなかなか正統派のかっこいい役どころをやりたがらない傾向にあるんで、こんなにもまっとうにかっこよく素敵な竹野内さんも久々に楽しんだ気がします。もうね!顔もスタイルも服装も声も何から何までもんのすごくかっこよかった!かっこいい人が不器用だったり無骨だったりする姿って反則だわ・・・としみじみ思いました。奥さんである可南子さんが病気のため、実家に帰った後の部屋の散らかり具合とか、コンビニ弁当を食べてる姿とか、食べ終えたコンビニ弁当の後片付けがされていない部屋とか、そのあたりもきゅんきゅんしながら見ていました。この辺りの描写が本当に好きだったなー。いいじゃん、可南子さん。記憶なくしていようがなんだろうが、ふと気がついたらこんなかっこいい旦那様がいたなんて、すごい奇跡じゃないの!早く家に帰ったげてー!と何度も思いました。
でも、和久井さん演じる可南子さんも、恋愛に対して積極的ではなくて、「とりあえず」なんてできない人なんだろうなぁ、考えて考えて考えて。で、納得しないと動けない人なんだろうなぁ、ということが表情や視線やセリフの間合いでちゃんと伝わってきて、共感できてしまうキャラクターでした。記憶をなくして戸惑っている姿に、何度も「考え過ぎ無くていいんだよ。」と励ましてあげたい気持ちになりました。考え過ぎた結果、自分の気持ちに素直になれない不器用なところが和久井さんの演技にすっごくあってるなぁ、と勝手に思っておりました。昔から和久井さんが演じる女性が大好きなのです。私にとって、和久井さんの一番の魅力はおそらく声で、あのあったかい声質がこういった役柄にすごく似合うなあ、と思いました。図書館勤務とか!本当に似合う。
そしてふたりを見守る両親たち。波留の父親を演じる小野寺さん!あの「毎度お騒がせします」のちょっとエッチなお父様がまさかこんなに素敵なミドル男性を演じるようになるなんて!!と時の流れをしみじみ実感。でも素敵な年の重ね方をされてるなぁ、表情がすっごくすっごく穏やかで魅力的な殿方だなぁ、と毎回の登場場面を楽しみに待っていました。相変わらずのひょうひょうとした演技で、軽いのに軽くない。波留と可南子さんのことをすごく大切に見守っている姿が印象的なお父さんでした。
真野さんが演じた可南子さんの母親も娘目線に偏らず、いつも公平に客観的にふたりの関係を見つめてくれていて、「人生の先輩」としてのアドバイスが的確な素敵なお母さんでした。穏やかだけど、しっかりとした感情に流されすぎない語り口は、きっと女手一つで子供たちを育ててきたからなんだろうな。父親役も兼ねてきたからこそ、のあのどっしりとしたお母さんぶりなんだろうな。弟君がどこまでも可南子さんびいきで感情的だったからこそ、お母さんのしっかり者具合が頼もしかったな。もっともお姉ちゃん大好きな弟君も、それはそれでかわいらしくて、(かっこいい)弟っていいなと思ったのですが。そして、弟君を執拗に追いかける彼女役の市原由衣ちゃんは、(私にとって、)助演女優賞並のインパクトでした。弟君の気持ちが離れていっているのを肌で感じながらも、気付いていないふりを貫く由衣ちゃんはいい感じにうざくて素敵でした。彼女の「弟君を気遣う優しい彼女ぶり」に何度、「こわっ!!」と叫んだかしれません。あんなにかわいいのに。
絶対にハッピーエンドになるって確信していて、その確信通りのあっと驚く展開は何もないドラマでしたが、その丁寧な、でも描きすぎない描写が大好きなドラマでした。心穏やかに毎週、楽しめたな。そして、可南子さんがつけていた日記を見ながら、「私も字は丁寧に書こう。」とか「日記にもっと有益なことを書こう。」とか「『どこ行った。楽しかった。』だけじゃなくて心の機微もつけなきゃだめだよね。」と日記の付け方について、何度も反省を強いられたドラマでもありました。なぐり書きはいかん、いかん。反省です。
□金曜夜22時TBS放送
□出演
竹野内豊、和久井映見、山本裕典、倉科カナ、市川由衣、渡辺哲、
小野寺昭、真野響子、光石研、杉本哲太、袴田吉彦、朝加真由美
□お気に入り度 2012年度夏クール3位/7作品
□ストーリ
毎日を平凡に穏やかに暮らしていた波留(竹野内豊)と可南子(和久井映見)の夫妻。ある日、可南子が病に倒れ、手術で一命をとりとめる。無事に回復に向かっていく可南子だが、原因不明の症状で波留と出会ってから今までの5年間の記憶を欠落させてしまう。可南子に忘れられる中で、改めて可南子への想いを革新する波留。可南子は再び波留を愛することが出来るのか。
□感想
最近、「恋愛」に主軸を置いたドラマって少ない気がします。本筋は「お仕事」だったり「若者たちの成長」だったり「推理もの」だったりして、その主要テーマに恋愛もからめてみました、みたいなドラマがほとんど。「恋愛」について、登場人物の気持ちの揺れを丁寧に追いかけるドラマって少ないなぁ、と思うのです。そんな中、このドラマは恋愛モードに浸れる素敵なドラマでした。かといって、登場人物たちが過剰に恋愛体質というわけでもなく、ごくごくまっとうな感覚をもった普通の社会人が大切な人を見つける(見つけ直す)過程を丁寧に描いてくれていて、すごくすごく共感しながら見ておりました。何よりね、竹野内さんがかっこよすぎて!かっこいい俳優さんってなかなか正統派のかっこいい役どころをやりたがらない傾向にあるんで、こんなにもまっとうにかっこよく素敵な竹野内さんも久々に楽しんだ気がします。もうね!顔もスタイルも服装も声も何から何までもんのすごくかっこよかった!かっこいい人が不器用だったり無骨だったりする姿って反則だわ・・・としみじみ思いました。奥さんである可南子さんが病気のため、実家に帰った後の部屋の散らかり具合とか、コンビニ弁当を食べてる姿とか、食べ終えたコンビニ弁当の後片付けがされていない部屋とか、そのあたりもきゅんきゅんしながら見ていました。この辺りの描写が本当に好きだったなー。いいじゃん、可南子さん。記憶なくしていようがなんだろうが、ふと気がついたらこんなかっこいい旦那様がいたなんて、すごい奇跡じゃないの!早く家に帰ったげてー!と何度も思いました。
でも、和久井さん演じる可南子さんも、恋愛に対して積極的ではなくて、「とりあえず」なんてできない人なんだろうなぁ、考えて考えて考えて。で、納得しないと動けない人なんだろうなぁ、ということが表情や視線やセリフの間合いでちゃんと伝わってきて、共感できてしまうキャラクターでした。記憶をなくして戸惑っている姿に、何度も「考え過ぎ無くていいんだよ。」と励ましてあげたい気持ちになりました。考え過ぎた結果、自分の気持ちに素直になれない不器用なところが和久井さんの演技にすっごくあってるなぁ、と勝手に思っておりました。昔から和久井さんが演じる女性が大好きなのです。私にとって、和久井さんの一番の魅力はおそらく声で、あのあったかい声質がこういった役柄にすごく似合うなあ、と思いました。図書館勤務とか!本当に似合う。
そしてふたりを見守る両親たち。波留の父親を演じる小野寺さん!あの「毎度お騒がせします」のちょっとエッチなお父様がまさかこんなに素敵なミドル男性を演じるようになるなんて!!と時の流れをしみじみ実感。でも素敵な年の重ね方をされてるなぁ、表情がすっごくすっごく穏やかで魅力的な殿方だなぁ、と毎回の登場場面を楽しみに待っていました。相変わらずのひょうひょうとした演技で、軽いのに軽くない。波留と可南子さんのことをすごく大切に見守っている姿が印象的なお父さんでした。
真野さんが演じた可南子さんの母親も娘目線に偏らず、いつも公平に客観的にふたりの関係を見つめてくれていて、「人生の先輩」としてのアドバイスが的確な素敵なお母さんでした。穏やかだけど、しっかりとした感情に流されすぎない語り口は、きっと女手一つで子供たちを育ててきたからなんだろうな。父親役も兼ねてきたからこそ、のあのどっしりとしたお母さんぶりなんだろうな。弟君がどこまでも可南子さんびいきで感情的だったからこそ、お母さんのしっかり者具合が頼もしかったな。もっともお姉ちゃん大好きな弟君も、それはそれでかわいらしくて、(かっこいい)弟っていいなと思ったのですが。そして、弟君を執拗に追いかける彼女役の市原由衣ちゃんは、(私にとって、)助演女優賞並のインパクトでした。弟君の気持ちが離れていっているのを肌で感じながらも、気付いていないふりを貫く由衣ちゃんはいい感じにうざくて素敵でした。彼女の「弟君を気遣う優しい彼女ぶり」に何度、「こわっ!!」と叫んだかしれません。あんなにかわいいのに。
絶対にハッピーエンドになるって確信していて、その確信通りのあっと驚く展開は何もないドラマでしたが、その丁寧な、でも描きすぎない描写が大好きなドラマでした。心穏やかに毎週、楽しめたな。そして、可南子さんがつけていた日記を見ながら、「私も字は丁寧に書こう。」とか「日記にもっと有益なことを書こう。」とか「『どこ行った。楽しかった。』だけじゃなくて心の機微もつけなきゃだめだよね。」と日記の付け方について、何度も反省を強いられたドラマでもありました。なぐり書きはいかん、いかん。反省です。