のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

紫陽花目指して歩け!高塔山 ◇その2◇

2015年06月30日 23時30分35秒 | 100キロウォーク
※前回のあらすじ※
高塔山を目指す勇者22人。(なんと今回は参加者22名でした。もはや1クラスぐらいの人数です。しかも男女比1対1!割り切れる数字が好きなので、なんとなく嬉しい。)
雨にも負けず、霧にも負けず、山羊にも、分かりにくい山道にも、意外にも険しい登り坂にも負けることなく、一路高当山を目指す勇者たち。
はたして彼らは無事に高塔山にたどりつけるのか!(←夜中のため、テンションが非常におかしいことになっております。)


山道を歩いているせいか、「回復する」と言っていた天気もまったく回復せず、雨足は強まるばかり。霧も濃くなるばかり。おそらくここは雲の中なんだろうなー、と思いながら歩いていると、チームメイトの大将さんが優しく傘を差しだしてくださって、思わず恋に落ちるかと思いました。トレンディードラマなるものでこういう場面、見たことあります!と胸がときめきました。
が、胸をときめかせている場合ではないのです。なんせ雨はまったくやむ気配もないわけで、今、この瞬間も大将は私のために濡れそぼっているのです。傘を持ち合わせていないのは完全に私の準備不足のせいなのに。

いかん!早く返さなきゃ!と大将を追いかけるもひたすらに山道上り坂でまったく大将に追いつけず・・・・。大将、健脚過ぎです・・・。

そもそも・・・。
心の準備ができてなかったな、と。
わたくし、今日は高塔山へハイキングがてら紫陽花見物に来たつもりだったのです。
山登りの心づもりがね、全然足りていませんでした。
と、隣を歩くチームメイトジョシに反省しだす始末。
(ようやく「反省」というスキルを手に入れました。ふふふん。でも、そういえば、朝時点の説明でちらりと「縦走」っていう言葉が出てたような気がするようなしないような。要は人の話をちゃんと聞きなさいってことなのです。)

危うく本格的に恋に落ちる前に、なんとか大将へ傘をお返しすることができた頃、山道は一点、下り坂へ。こらまた、前回の練習に参加できず、今年は山道や下り坂に苦しめられることがなかったなー、と油断をこいていた私のために準備されたような下り坂でした。雨で足元も悪いため、ただただ目の前の一歩を安全に確実に踏みしめることに集中しながら下り坂を降ります。

この坂にてウォーキング常連組の大先輩が手を負傷してしまいました。痛そうに顔をしかめる姿に心を痛めていると、先頭を歩いていた旦那様が頼もしく登場。手を取り合い、寄り添いあいながら山道を降りる姿にあったかい気持ちになりました。いいなあ。こんな夫婦になりたいなあ。手を取り合う姿もすっごくすっごくかわいらしくて、おふたりの姿を羨ましく眺めながら山道を降りました。(負傷されていて、とても痛そうだったのに、それでも私より先をテンポよく歩かれていたのです。心から尊敬します。)
後日伺った情報によると、痛そうにされていた手は骨折されていたんだとか。一日も早いご回復をお祈りしています。次の練習は・・・無理にしても本番前にまた一緒に歩けますように。

というわけで、ようやくようやくの高塔山到着です。
紫陽花は・・・残念ながら盛りをほんの少し超えてましたが、でも十分に美しく咲き誇っていました。十分に美しく咲き誇っていたからこそ、最盛期だったに違いない先週末の様子も見てみたかったなぁ、とちらり思いました。
紫陽花の佇まいが好きです。雨に塗れるとなおかわいらしさを増す様子とか、花の大きさはそこそこ大きいにも関わらずどこか謙虚さが漂う雰囲気とか、「陽」というよりは「陰」の匂いを漂わせた日本的な雰囲気とか、その土地に寄り添って咲かせる色を変える特性なんかが大好きなのです。

高塔山の頂上でごはんを食べて、念願の紫陽花を眺めながら下山。ここからは若松で生まれ育った大田さんの出番です。
「ここに建っていたホテルには絶対に(幽霊が)出る部屋があったんですよ。」
「このすぐ近くに住んでいた友達んちは、(幽霊の)通り道だったんですよ。」
「ここ、出るんですよ。」

・・・若松は幽霊出現率が非常に高い街らしいということが分かりました。それとも大田さんの周りに霊感能力の高い人が多いのかしら。とにかく、私にとっては若松=河童と幽霊が多い街としてインプットされました。
下り道は舗装された道だったこともあって、あっという間で気が付けば渡船場に到着していました。なんだか本当にハイキングというか、むしろ「遠足」みたいな雰囲気で楽しかったな。(大田さんが先生です。)

チームメイトのほとんどは八幡西区在住のため、出発地だった陣原駅まで戻りますが、小倉組はここ戸畑駅にて離脱。
・・・あれ、小倉組がひとり足りませんよー!(小倉組1名は寝坊のため、今回のウォーキング練習は欠席だったのです。ということまで何も記録にとどめておかなくっても・・・と思わないでもないですが、面白かったので記録に残します。遅れて参加してほしかったなー。)
みんなと別れを惜しみあいながら我々は戸畑駅を超えて、一路小倉を目指しました。

ここからがすごくすごくすごーーーーーーーーーく長かったなー。
戸畑から小倉ってすぐ近くだと思っていたのですが、思っていた以上に戸畑は遠い場所でした。疲れてたからかな。
帰る道すがら、婚約者さんが「もう小倉からバスに乗って帰っちゃえばいいんじゃないかな。」と疲れ果てている我が幼馴染を誘惑するため、疲れ果てていた幼馴染の心はもてあそばれ、揺れ動き、更に疲れ果てていました。どうやら我がウォーキングチームには天使だけでなく、小悪魔もいる模様。
結局、幼馴染は自宅まで無事に歩いて帰りつけたのか。その結果は神のみぞ知るばかりです。

疲れた、疲れた。と思いましたが、日差しがきつくなかったので、今年の練習で一番元気に歩けました。楽しかった♪
しっかし、日差しがきつくなかったためにすっかり油断してしまっていましたが、帰り着いて鏡の中を覗き込んだら、見事に日焼けしていました。
あんなに雨の中を歩いていたというのに。なんか騙されてる気がする。

紫陽花目指して歩け!高塔山 ◇その1◇

2015年06月30日 23時13分56秒 | 100キロウォーク
ひっさびさのウォーキング練習に参加しました。
前回の練習はお休みしてしまったので、4月末以来、2か月ぶりのウォーキングです。
今回、ゴール地点である高塔山は紫陽花が美しく咲き誇ることで有名なスポットでずっとずっと行きたい!行きたい!と言い続けていた場所なので、紫陽花シーズン真っ最中に行けることが楽しみで楽しみで、これがウォーキング練習だということをすっかり忘れ果てていたのでした。
なんならハイキングも兼ねてお花見に行こうぜ!的な気分でした。ウォーキング練習というものをなめまくりです。

というわけで元気よく出発!
・・・しようと思っていたのですが、今回、思いがけずおなかがぐるぐるぐる不協和音を奏でており、全然体に力が入らない状態(というか、変に体に力を入れたらどうなるのやら皆目見当がつかない状態)で、出発から5キロ地点ぐらいまではひたすらに「トイレー!トイレー!トイレスポットはどこだー!」とトイレを探す旅となってしまいました。
もう全然、早く歩けない。
でも、なんとなく周期的に変なぐるぐるに襲われるし、変な刺激を与えたらとんでもないことになっちゃいそうだし、いつでも用意万端で、ドラえもん並みになんでも持っているチーム仲間さんは「携帯トイレ持ってますよ。」と事前連絡してくれたけれど、できればお世話にはなりたくないし、このまま回復しなかったら、どこでリタイアすればいいのかしら、そして、リタイアの理由はどのようにお伝えすればいいのかしら・・・とそんな不安を胸に抱えて歩き続ける5キロでした。
乙女心的には過去最大のピンチだったな、と。5キロ地点で持ち直してホントによかった!隣で励ましてくれていたあやちゃん(仮名)、ありがとー。

というわけで気を取り直し、再出発です。
そういえば、今回は「かわいいほうのはなちゃん(仮名)」を名乗るチームメイトさんから譲っていただいたリュック初おろしの日なのです。いただいたリュックさん、大きい上に軽く、いたるところにポケットが複数ついていてとても便利!というひっじょーによくできた子で、小さなリュックに慣れていた私は、出発時点でリュック本体に入れるものが何もない、という状態でした。(まあ、後から考えると、カッパとか傘とか色々と用意して入れておくべきものはあったのですが。そんな準備を私がするわけもなく。見事にからっぽの状態で出かけていきました。ホントに準備というものが苦手なのです。危機予見能力が皆無。)
コンビニで食料を手に入れ、ようやくリュック本体にも食料補給!
心も体もリュックも元気満タンです。

元気を取り戻してずんずん歩いていると、辺りの風景はずんずん変わって、気が付けばすっかり山の中。あまり人の手が入っていない原生林のような風景に少しばかり畏怖を感じつつ、山道を歩きます。
しっかし、こんなにも人の手が入っていない原生林のような風景なのに、ここにもきちんと人が今も住んでいて、山道の端に「山田、吉田、上田 こちら→」というような標識が立っているので、度肝を抜かれました。夜、家に帰るだけで、めちゃ本格的な肝試し(遊び半分のやつではなくて。ちょう本気のやつ)をすることになりそう・・・。

そんな風景の中、どこからともなく聞こえてくる不穏な声。・・・すごく山羊っぽいけど、もしや、ホントに山羊?え?こんなところに??とみんなで首をかしげつつ、鳴き声の聞こえる方向に向かうと(思わず吸い寄せられました。聞きなれない音って、迫力があるものですね。そして、なぜか心引きつけられるものですね。まさか山羊?と正解を確かめたくなってしまう魔力。)ホントのホントに山羊さんでした。
霧の中・・・・いや、おそらく雲の中、孤高の山羊さんが一匹ぽつんと佇んでいました。どうやら山羊さんも人間の群れが心底珍しかったらしく、私たちのほうに歩み寄り、うさんくさそうに鳴き続けます。ひとしきり鳴いた後は、私たちの目の前で盛大にいろんなもの(えっと。オトメ的に自粛しますが、「う」で始まったり、「し」で始まったりする生きていくために必要な例のあれです。)を放出してくれてました。
その自由気ままな振る舞いに「自由やん・・・。いいなぁ。」と心底羨ましそうに呟くチームメイトのジョシ。確かに自由でした。そして、ぴくりとも表情変えませんでした。これっぽっちも動揺を見せない。人を恐れない。まるでこの土地の主のような山羊に圧倒されつつ、お別れを告げて、なおもずんずんずんずん山を登っていくと、何やら少しずつ道が細くなってきました。

危機管理能力に乏しい私は、どんなに歩いている道が野性味あふれる風景に変わってもこれっぽっちも疑問など持たず、「この道が続く限り、まっすぐ歩くのみ」と思っていたのですが、危機管理能力と責任感とを立派に持ち合わせ、なおかつ経験値の高いウォーキング仲間の大先輩おふたりが「どうもこの道・・・おかしくないか?」と気付いてくれました。気付いただけではなく、ほんとに道を間違えているのか、間違えているのであれば、正しい道はどちらなのかを確認するため、山道を模索してくださいました。・・・ホントに頭が下がります。私、このチームメイトさんが実は天使だって、半ば本気で信じてます。

というわけで、みんなで仲良くUターン。
「なるほどねー。さっき山羊さんがあんなに鳴き続けていたのは、私たちの道の間違いを懸命に教えてくれてたからなのね。」と口々に言い募るチーム仲間さんたち。ポジティブです。(でも、傍らでは私が天使だと信じてやまないチームメイトさんが「間違えちゃったよ。」としょんぼりされていました。しょんぼりする必要なんてまったくもってないのに・・・。)

と、ここまで書いて、あまりにも長くないか、と我に返りました。我に返りましたが、どうにも軌道修正できそうにないため、いったん切ります。
私ってば・・・ホントに暇人・・・。