のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

新人さんは基本的に親切です。

2006年05月03日 11時10分46秒 | 日常生活
新人さんから飲み会のお誘いを受けました。

わーい!ぜっひー!
と大喜びで誘いにのるのりぞう。

「場所は大名の富士家ですから。
 わかりますよね?」

・・・・ふ、ふじや?
えっと。漢字を教えてくださったら
ぐぐって探し当てて行きます。

人に道を尋ねるのはちょう得意です。

「のりぞうさん、地元福岡じゃありませんでしたっけ?」

地元は「福岡」と言うより「西新」なんです。
県民、市民を名乗るのが申し訳ないぐらい
「町」から出て行かないんです。。。

「・・・・のりぞうさんが
 分かる場所を教えてください。」

その後、10分近く新人さんが親切丁寧に
根気強く道を教えてくださったおかげで
まったく困ることなく、人にたずねることもなく、
無事にお店に到着できました。

おかげで、のりぞうは、また福岡に詳しくなりました。

と、自分の成長を実感しながらお店に入り、
新人さんに合流すると、一番奥の席に座っていた新人が
わざわざ立ち上がって声をかけにきてくださいました。

もう、そんな!お気遣いなくー!

と笑顔でおしとどめたのりぞうへの一言。

「のりぞうさん、このお店、年齢制限ありますよ。」




・・・・・・うわーん。ごめんなさいー。
実は入ったときからうすうす感じてましたー。

だって、焼肉屋なのに異様にきらきら明るいし
店内どこを見ても、坊主頭のお兄ちゃんとか
タオルかぶったおにいちゃんとかミニスカートのオンナノコとか
きらきらメイクしているオンナノコばかりなんだもの!

真剣に動揺しているのりぞうに隣の席の新人さんが
あわててフォローしてくださいました。

「大丈夫ですって!
 のりぞうさん、まだまだ若いですって!
 精神年齢、俺らと同じじゃないですか!」

・・・・それってフォローとしてどうなんだろう。
フォローできていないどころか
ワタクシ、貶められてませんこと?



見た目も精神年齢もせめて年相応でありたいものです。

オンナとしての扱い

2006年05月03日 10時43分54秒 | 日常生活
珍しく残業をしていると、隣の部署の先輩が近づいてきました。

「どうね?がんばっとるね?」

のりぞうが最近、席にいないこともあって、久しぶりの会話です。

「たまーに話したくなるんよね。
 月に1回ぐらい?」

・・・・月1回っすか。それ以上はおなかいっぱいってこと?

「嘘、嘘。冗談、冗談。
 また落ち着いたら飲み行こうや。」

ええ!ぜひとも!
なんやかんや言いつつ、最後に飲んだのいつでしたっけー?

などと、和やかにお話をしていると
先輩がにこやかにおっしゃいました。

「ま、今日は10分の電車に間に合わんかったけん
 40分までの暇つぶしやけどねー。」

しくしくしく。しょせん、暇つぶし扱いのオンナですわ。

嘆いていると、もとい、憤慨していると
先輩がとりなしてくれました。

「いや、でも、定期的に飲みに行きたいなって思う、思う。
 今度はお前の同期とその彼女も連れて
 のみに行こうや!」

わーい!ぜっひー♪
ワタクシ、まだ彼女さんに遭遇したことないんですー♪
お目にかかってみたーいー。

「え?お前、まだ会ったことないと?
 ものすっごい美人ぞー。
 俺、もともと女性が苦手やけん
 目の前に座られて緊張したー。」

えっと。
なぜに先輩がそんなに得意げなのか分かりません。
ていうか、女性が苦手?緊張?
ワタクシ、緊張された思い出がまったくありませんが?

「え?お前、女性やったっけ?」




・・・・なるほどね。
オンナとしての扱いに問題あり、というより
オンナとして扱われてないところに問題あり、なんですね。
現状の自分の問題点が明確になりましたわ。

安楽椅子探偵アーチー / 松尾由美

2006年05月03日 10時31分06秒 | 読書歴
■ストーリ
 小学校5年生の及川衛は、自分の誕生祝いを買いに行く途中で、
 アンティークショップの店先にあった安楽椅子に心惹かれる。
 思い切って購入し、自宅へ運んでみると、なんとその椅子は
 口をきき、不思議な能力をもっていた。
 アーチーと名付けられた椅子は、シャーロック・ホームズばりの
 推理をする正真正銘の安楽椅子探偵だったのだ。

■感想 ☆☆☆
 小学校の頃、夢中で「探偵小説」を読みふけっていた自分を
 思い出した。図書館のどのコーナーに探偵小説が置かれていたか
 探偵小説の表紙が何色だったか、どんな絵だったかまで
 詳細に覚えている。それぐらい「探偵小説」との出会いは衝撃的で
 どっぷりと読みふけっていた。
 あの頃の自分をアーチーに会わせてあげたい。

 素直に衛が羨ましい。その感想しか出てこない。
 しゃべる安楽椅子。特別な友人。自分だけを信頼してくれる友人。
 秘密の友人。子供にとってはわくわくするようなキーワードばかりだ。
 なのに、その上、事件が起こるとそれを推理し、
 ずばっと解決してくれるのだ。なんて頼もしい。

 事件は小学生の衛が遭遇するものなのでどれも他愛のない
 「日常の謎」ばかりだ。しかし、衛とアーチーは最後に
 突如、本当の「事件」に巻き込まれる。今までとは比べようにならないほど
 本格的な事件に「変装」して乗り込む探偵アーチー。
 かっこいいはずなのにおかしい。面白い。

 衛が素直なよい子でとにかくかわいらしい。
 こんな小学五年生の男の子がいたら、私だってオトモダチになりたい。
 そして衛のロマンチストの父親もたいそう魅力的。
 
 疲れたな、と思うときに読み返したくなるかもしれない。
 そんなほのぼのとした作品。

最後の願い / 光原百合

2006年05月03日 10時25分44秒 | 読書歴
■ストーリ
 新しく劇団を作ろうとしている男がいた。度会恭平。
 劇団の名は、劇団φ(ファイ)。納得するメンバーを集めるため、
 日々人材を探し回る。その過程で出遭う謎。
 日常に潜む謎の奥にある人間ドラマを、優しい眼で描く青春ミステリー。

■感想 ☆☆☆☆
 光原さんの叙情性豊かでセンチメンタリズムあふれる文章が
 とても好きだ。登場人物もどこまでも優しくていい人たち。
 きっと光原さんは「信じる」ことができる人なのだと思う。

 そんな大好きな光原さんの本を図書館で見つけて早速借りた。
 そして、一日で読み終わった。読み終えた後にぜひ続編を!と思った。
 それぐらい劇団Φ(ファイ)の代表と彼が見つけ出す
 彼が信じられると思うメンバたちに惹かれていった。

 カテゴリはまたもや「日常の謎」。
 しかし、「日常の謎」というよりは「思い出の中の謎」という言葉が
 ぴったりくるような作品が多かったように思う。
 ずっと昔の出来事にも関わらず、今も心にひっかかっていて
 ふとしたときに「こんな経験したんだけどさー」とつい話してしまう
 そんな不思議な出来事。それを話を聞いただけであっさりと
 説明をつけてしまう劇団代表度会(わたらい)と劇団員風見。

 驚く当事者たちに彼らは言う。
 「僕たち役者ですから。人の心に沿って、そのときその人がどういう
  行動をするのかを考えるのが仕事なんです。」

 人は理由なしに行動しない。何か不思議なことが起こっても
 それは誰か他の人からすると「そうする必要があって」起こしたこと。
 人の心に徹底的に寄り添える二人。

 二人はそうやって役者修行をし、そして劇団を立ち上げるために
 必要な仲間、脚本家、役者(女性メンバ二名)、稽古場貸出人
 スポンサー、製作スタッフ、美術スタッフを集めていく。
 彼らの抱える「思い出の中の謎」を解きながら。
 少しずつ仲間が増えていく過程を見ていると
 純粋に彼らを、彼らの劇団Φを応援している自分に気が付く。

 スタッフ勧誘の場面が章ごとに語られた後に迎える最終章では
 劇団スタッフが一同に会する。そこで用意されているのは
 上演する劇場にまつわる謎。

 とにかく面白かった。「劇団」の一体感が伝わってきた。
 この劇団の作品を本当に見てみたい。そう思った。

 キャラメルボックスさんが舞台化してくれないかな。
 ほんの少しファンタジー風味もあってぴったりだと思うんだけどな。
 でも、度会と風見は自分の記憶の中にとどめておきたい。
 そんな気がするぐらいとにかく魅力的な二人だった。