旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

中山道紀行5 上尾宿~桶川宿~鴻巣宿

2011-03-19 | 中山道紀行

「上尾宿」 12:50
 久しぶりに春らしい穏やかな天候に恵まれ、第5日目の行程を上尾宿から進める。
上尾宿の中心はJR上尾駅前、鎮守・氷川鍬神社前に本陣、脇本陣が並んでいた。
高崎線の線路を左手に見て北上すると、北上尾辺りの交差点に道祖神を見つけた。
都会を抜けたこの先の行程は、こんな小さな道標に頻繁に出会えるかもしれない。

「桶川宿」 14:00
 桶川は武州紅花の特産地で、仲買問屋などの立派な家がある。

宿並には旧い家がかなり残っていて、旅籠であった武村旅館はその代表格だ。
大正時代に改装したものであるが、間取りは江戸末期そのままであると云う。

桶川本陣後には旧い遺構が一部現存し、二つの門は花に囲まれていた。
ここには加賀前田家はもちろん、水戸藩主徳川斉昭公や皇女和宮も宿泊している。

 北本には宿場が在った。本宿と云う地名が残り、交差点には旧北本宿の案内板がある。
北本駅を過ぎると左手に浅間神社、この境内に猿田彦を祀った庚申塔を見ることができる。

「鴻巣宿」 17:15
 鴻巣は雛人形の産地として有名で、十間店、越谷とともに関東三大雛市として繁栄した。
中山道の両側に人形屋が並び、街灯には雛人形と「雛」の幟があがっている。
この一角を抜けると鴻巣宿、慶長7年(1602年)、北本の本宿村から移転させている。
第5日目は、上尾宿・氷川鍬神社から、元旅籠・武村旅館が残る桶川宿を経て、
雛市で名を馳せた鴻巣宿まで10.9km、早春の4時間30分の行程となった。