旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

呑み鉄放浪記 「時代遅れ」 2023.

2023-12-31 | 日記・エッセイ・コラム

朝の田んぼに霜が降りる季節、五木寛之を持って筑豊を旅した。
今では木々に覆われたボタ山を車窓に見ながら、ディーゼルカーに揺られてたどり着いた終着駅。
細いレールで組み上げて板を打ちつけた旧い跨線橋を渡って改札口を抜ける。

かつて炭鉱関係者で賑わったであろう駅前に、昭和の匂いもぷんぷんと、たった一軒の食堂がある。
小母ちゃんの話しを聞きながら、今では珍しい180mlのコップで朝のビールを呷る。
親父さんが茹でてくれた “とろろこぶうどん” が、呑み疲れた胃に優しい。

梅雨の晴れ間には、11年ぶりに再開した只見線を旅した。
この旅で呑んで、晴れてJR東日本の全路線を乗り尽くしたことになる。

走り抜けた小出の町、以前ふらりと立ち寄った粋なそば処のカウンターで一杯。
蕎麦前に “枝豆” やら “栃尾あぶらげ” を愉しむうちに、ご常連と意気投合して酒が過ぎてしまった。
恥ずかしながら、女将さんに駅まで送っていただき、ご迷惑をお掛けした。

呑み鉄というゲームを始めて10年、鉄道総延長の80% 27,500kmを乗って呑んできた。
行く先々で新しい出会いがあり、土地の旨い酒肴を味わいながら、ゆるりと大人の旅を愉しんでいる。
新しい年は、舞台を西に移しつつ、呑み鉄の旅はまだまだ続きます。

それでは皆さま、酔いお年を。

時代おくれ / 吉田類

                              JR九州
                              後藤寺線 新飯塚〜田川後藤寺 13.3km
                              筑豊本線 原田〜若松 66.1km

                              JR西日本
                              福塩線 福山〜塩町 78km
                              木次線 備後落合〜宍道 81.9km
                              伯備線 伯耆大山〜倉敷 138.4km
                              越美北線 越前花堂〜九頭竜湖 55.1km

                              筑豊電気鉄道 16.0km
                              平成筑豊鉄道 49.2km
                              山陽電気鉄道 63.2km
                              六甲アイランド線 4.5km
                              神戸電鉄 69.6km
                              北条鉄道 13.6km
                              神戸市交通局 38.1km
                              大阪モノレール 28.0km
                              静岡鉄道 11.0km
                              のと鉄道 28.0km
                              万葉線 12.8km
                              明知鉄道 25.1km
                              長良川鉄道 72.1km
                              富山地方鉄道 93.2km
                              黒部峡谷鉄道 20.1km
 
                              JR東日本
                              只見線 会津若松〜小出 135.2km

                              以上、完乗


太陽の塔と豊川まどか嬢と大阪の粉もんと 大阪モノレール線・彩都線を完乗!

2023-12-30 | 呑み鉄放浪記 私鉄編

冬の陽に煌めくシルバーの車両にスカイブルーのラインをひいて上り下りの電車がすれ違う。
大阪空港行きが軌道けたを跨いで勾配を駆け上がってきた。千里丘陵は思った以上にアップダウンが激しい。

羽田からのボーイングが伊丹に舞い降りて、大阪で呑む旅が始まる。

大阪モノレールは伊丹空港から私鉄各線とクロスして門真市で京阪本線と連絡する。
1997年に漸く伊丹空港まで延びた訳だから、案外若い鉄道路線なのだ。

ピンクのラインの2000系電車は2001年のデビューだから今が働き盛り。
大阪空港を発ったピンクのラインは、阪急宝塚線と連絡する蛍池を支点にS字を描くと、
中国自動車道と一緒になって東へと流れていく。

やがて大阪モノレール線の車窓のハイライトである「太陽の塔」が見えてくる。
ご存知のとおり、1970年に開催された日本万国博覧会のシンボル、岡本太郎氏のデザインである。
金色に輝き未来を象徴する「黄金の顔」は、半世紀の時を超えて大阪の街を見つめている。

太陽の塔が見下ろす万博記念公園から彩都線が分岐している。
軌道けたが描く曲線美と機能的なポイントの動きは、なかなか美しく見応えがある。

茨木市と箕面市の北部山間部に広がるニュータウン「国際文化公園都市(彩都)」は現在も開発中。
最急勾配50‰を「1970年大阪万博50周年記念号」が登ってくる。シンプルながら美しいデザインだ。

終点の彩都西駅、大阪万博の「青」と関西万博の「赤」のロゴを並べてラッピング電車のドアが開く。
EXPO'70の「ワクワク・ドキドキ感」を車両で想起させ、2025年の関西・大阪万博を盛り上げるそうだ。

シンプルなチャイムが短く鳴って、万博記念公園に最新鋭の3000系電車が入ってきた。
2018年から走り始めた電車は、先輩諸氏と違って曲線的なラインが若々しく斬新だ。

万博記念公園は吹田JCTと隣接している。この先大阪モノレール線は近畿自動車道と並んで南へと流れる。
やがて東海道新幹線を跨いだ3000系は、長い鳥飼大橋で淀川を渡ってラストスパートをかける。

終点の門真市駅では鉄道むすめ 豊川まどか嬢が乗り換えのアテンダントをしている。
なんとこの世界にも総選挙があるそうで、2015年には全国第3位、関西第1位となったそうだ。

ジャンボ酒場は関西圏で90店舗を展開する昼飲みができるたこ焼きチェーン店。
先ずは手っ取り早く、大阪の “粉もん” で一杯やろうと思う。

先ずは “たこ焼き(ポン酢)” をアテに生ビールを呷る。
おかかを散らしマヨネーズで波を描いて、関東モノとは明らかに違う ふわとろ が美味しい。

“イカ焼きそば” はネギ増しでこってり、シャキシャキで美味しい。箸休めは “冷やしトマト” だ。
二杯目は天井から提がるポスターの井川遥さんに誘われて “角ハイボール”。これは断れない。

大阪モノレールでは、JR・私鉄4路線と連絡して南へ9キロ延伸する事業を進めている。
今はまだ車止めが設置されている軌道けたには、折り返し大阪空港行きとなる3000系が停車中だ。
“粉もん” で軽く始めた大阪の乗って呑む旅、まだまだ旨い酒肴を探して彷徨います。

大阪モノレール線 大阪空港〜門真市 21.2km 完乗
彩都線 万博記念公園〜彩都西 6.8km 完乗

<40年前に街で流れたJ-POP>
たったひとりのオーディエンス / TULIP 1983


Biz-Lunch 漁師酒場•海亭@大塚「海亭丼」

2023-12-27 | Biz-Lunch60分1本勝負

お店の名をメニューに冠するくらいだから “海亭丼” はランチの看板メニュー。
漁港直送の鮮魚を八丈島の島唐辛子醤油と練り胡麻で漬けむのだそうだ。
この日の鮮魚は博多に揚がった “クロダイ” と “カンパチ”。漬け汁でうっすらピンクに染まってキレイだ。

博多で呑むときには “胡麻鯖” を肴にするんだけど、アレの贅沢版って感じかな。
しっとり甘みをまとった魚がいいね。ほんとはぬる燗で一杯やりたいところだ。
海苔を絡めながらあったかご飯と大きく頬張る。美味しい。

週一ペースで池袋や大塚の街並みに美味いランチを探して半年、これが仕事納めのBiz-Lunch。
今では池袋オフィスのメンバーに美味い店の紹介をせがまれる。
中井貴一さんではないけれど「働くオトナは腹が減る!」これからも美味いモノ、探したいよね。

抱いてマイ・ラブ / 早見優 1983


大人たちの X'mas Express 東海道新幹線を完乗!

2023-12-24 | 呑み鉄放浪記

17:27、のぞみ230号は東京駅の15番ホームに滑り込む。
どうやら約束の白いクリスマスツリーには間に合いそうだ。

14:45、地下鉄御堂筋線の階段を駆け降りる。オーバーコートの襟は立てたままだ。
だいたいこんな歳も押し迫った週末に商談なんてどうかしている。
それでも昨日と今日で、継続を2件、新規を1件、大きな成約をまとめたのだから悪い気はしない。

昨日は鎗屋町あたりの居酒屋で、同行した部下と軽い祝勝会をした。
冷静沈着だが案外勝ち気な彼はこの日の結果にテンションが上がっていた。

暖かい部屋に戻ってから、エクスプレス予約で復路の予約を1本前のグリーンに変更した。
出張の帰りはひとり静かに気分を切り替えたいし、彼だってその方が気楽なはずだ。
それに今回に限って丸の内南口を抜ける後ろ姿に余計な詮索はされたくはない。

冬の青空に古都を街を照らす灯台が映えている。京都まではわずかに14分。
今ごろ後続の便で14インチを立ち上げて、カタカタと担当役員へ報告のメールを打っているはずだ。
上々の報告は任せておいた方が良いだろう。

京都でB席に隣客が現れなかったから、ソーヴィニヨン・ブランのスクリューを切る。
2時間後にはシャンパーニュを開ける約束があるのに、何も手頃な白ワインで口を濡らさなくてもと苦笑。

冬至の弱々しい西陽が富士山を照らす頃に富士川鉄橋を渡る。
少しうとうとしたようだ。車窓に浜名湖が流れるところまでは覚えている。

目が覚めたタイミングで、思わず目の前のワゴンサービスに手を挙げてしまう。
濃いめのハイボールを一杯、いつもならこんな感じだから。
ふと我に返ったのは、すでに定刻通りに小田原駅を通過のアナウンスが流れた時だ。

のぞみ230号が多摩川を渡ると、車窓に一つまた一つと航空障害灯の紅い点滅が増えていく。
ビルの合間に “インフィニティ・ダイヤモンドヴェール” が見え隠れして、東京の夜は美しい。

靴の小さな埃をハンカチでさっと拭きとって、この少し赤い顔をなんて言い訳しようか。
白いクリスマスツリー、約束の5分前、大人たちの X'mas はこれから始まる。

東海道新幹線 新大阪〜東京 552.6km 完乗!

<40年前に街で流れたJ-POP>
クリスマス・イブ / 山下達郎 1983


Biz-Lunch Lichu & Xiangyu@南大塚「豚肉と目玉焼き炒め木桶ご飯」

2023-12-20 | Biz-Lunch60分1本勝負

R254を早稲田方面に向かって都電の線路を渡るとその店はある。
真っ赤な看板に「湖南料理」とある。店名は「湘遇」と漢字を当てるがなんと読むのかわからない。
っと、ボクはうっかり結構な人の出入りのあるその店に吸い込まれてしまった。

この店、食ベログやらぐるなびには掲載がない。なぜ?
暫くするとその理由は類推できる。ホールスタッフも客も恐らくは皆大陸の人なのだろう。
店内に飛び交う大きめの声は中国語(北京語ではなさそう)なのだ。

メニューは漢字だからまあ分かる。っで “豚肉と目玉焼き炒め木桶ご飯” を注文する。
木桶というより、炊飯器の内釜と言うかお櫃が登場。
2合はあろうかというご飯に、豚肉とピーマンの炒め物と目玉焼きがのかって、案外美味しそう。

スプーンでかき混ぜながら食べ始めると、ピリッと青唐辛子、ゴロッと大蒜が丸ごと入っている。
たちまち頭頂から汗が噴き出るのを自覚する。日本人には好き嫌いあるだろうけど、ボクには悪くない。

こぞって海外旅行に出かけた時代、ツアーで欧米(特に英連邦の国々)に出かけると、
洋食に疲れた3日目4日目に必ず案内される、そんな中華料理店なのだ。

湖南料理に特有の、唐辛子の刺激的な辛さと、爽やかな酸味を堪能して、
さて午後は仕事になるかなぁ、少なくとも歯磨きはしないと。ごちそうさまでした。

<40年前に街で流れたJ-POP>
時に愛は / 松本伊代 1983


風を感じて! 野島埼灯台とZと房総フラワーライン

2023-12-16 | 呑み鉄放浪記

日中の気温は20度まで上がるという天気予報に促され、Zをツーリングに誘う休日。
せっかくなら陽光溢れる南房総をめざそう。Zはシートに包まってまだ眠そうな様子だ。

360°を海に囲まれた「海ほたるパーキングエリア」はボクにとって初めての訪問。
案外足速にタンカーや貨物船が行き交い、銀色の翼が次々に舞い降りて来るから、飽くことがない。

東京湾アクアラインから館山道に乗り換えて、ひたすら南へ向かう。シールド越しに太陽が眩しい。
房総半島最南端に位置する野島崎、八角形の洋式灯台「野島埼灯台」の白亜が青空に映える。

房総フラワーラインを西に走る。
海岸線は近くなったり遠くなったりするけれど、それでもきょうは穏やかな潮風は終始感じている。

フラワーラインが伊戸漁港に差し掛かったら、オレンジのLEDを瞬いて「漁港食堂だいぼ」を訪ねる。

つい注文してしまうノンアルコールビール、ブッフェの “わかめ卵とじ” がなかなか美味い。

まぐろ、ブリ、真鯛が踊って “定置網丼” が登場、なんとも豪華じゃないですか。
わかめを絡めたりして新鮮な刺身が美味しい。っと、下から “なめろう” と “しらす” が姿をあらわす。
それではっと、わさびを溶かすように熱い出汁をかけて、このお茶漬けまた絶品なので。

真っ直ぐに西へ延びていたフラワーラインは北に向きを変えると洲崎神社そして洲埼灯台。
対岸の三浦半島は剱埼(つるぎさき)灯台とを結ぶラインが東京湾の入り口になる。

冬至が近い冬の太陽は足速に西へと過ぎ去り、スロットを絞っても追いつくことはない。
館山湾(鏡ケ浦)をぐるりとめぐる間にもどんどんと高度を落としていく。

ペリー率いる黒船艦隊が初めて浦賀沖に来航してから今年で170周年になるそうだ。
復路は黒船(サスケハナ号)を模したラッツピングの東京湾フェリーで横須賀へ渡ろう。
大島と伊豆半島に嵌るように大きな夕陽が沈む。ジュって音がしたような。たぶん今年最後のツーリングだ。

<40年前に街で流れたJ-POP>
LONG AFTER MID-NIGHT / 稲垣潤一 1983「


日本海の酒に酔う でんご@浦和

2023-12-13 | 日記・エッセイ・コラム

いつも「はじめまして」の酒を紹介してくれる居酒屋にふらり立ち寄った。今宵は日本海の酒に酔う。
白神山地に抱かれた秋田県八峰町の “山本ターコイズブルー” は、フレッシュでさっぱりした秋の限定酒。
箸で “銀ダラ西京焼き” の身を崩しながら、ちびりちびり呑むのも愉しい。

日本海沿いを180キロ南に下った鳥海山麓の酒はそのまんま「麓井」って生酛造りの酒蔵だ。
これまたフレッシュな、ちょっと甘酸っぱい “フモトヰきもと特別純米 出羽の里” はグラスの猪口で呑みたい。
淡白な “山芋とウニのいそべ揚げ” は、もみじおろしとポン酢で美味しいアテになる。

今宵は寒気が流れ込んでぽつぽつと小雨模様、雨宿りを言い訳にちょっと一杯。
白神山地も鳥海山麓も雪がチラついているかもね。

<40年前に街で流れたJ-POP>
疑問符 / 河合奈保子 1983


広徳寺のイチョウと秋川渓谷と喜正の冷酒と 五日市線を完乗!

2023-12-09 | 呑み鉄放浪記

発車のチャイムがハモって流れてる。08:13の拝島駅は青梅行きと武蔵五日市行きが同時発車。
こういう光景ってなんだかワクワクするね。五日市線がやや先行して緩やかな左カーブに消えていく。

先週に続いて「休日おでかけパス」を握りしめ、都会の裏庭を乗って呑んで遊ぶ。
なかでも路線距離11キロと最も短い五日市線がこの週末の遊び場だ。
4路線が乗り入れる拝島駅は、6方向に鉄路が延びてなかなかの要衝ぶりなのだ。

08:32発、飛び乗った後続の6両編成は、ほどなく多摩川橋りょうを渡る。
朝の凜とした空気に遠くの山並みもよく見える。平地に降りてきた紅葉もそろそろ見納めかもしれない。

畑中を疾走する都会の通勤電車E233系は抜群にクールだと思う。
ボクはプシュッと季節限定の “キリン氷結®︎国産りんご” を開ける。青森りんごのほのかな甘味が美味い。

武蔵増戸を過ぎると秋川の谷は急に狭くなって、鉄路は左右にくねり勾配をアップダウンする。
大きな左カーブを描いてコンクリート製の橋を渡ると、E233系は錦に染まった武蔵五日市駅に終着する。

6両編成を埋めていたクライマーやハイカーは足速に改札を抜けて、今度はバス停に列をつくる。
藤倉行きとか、数馬行きとか、20〜40分で数多ある登山口まで運んでくれる。

臨済宗建長寺派の古刹広徳寺を訪ねた。2本の大イチョウが境内を黄金色に輝かせている。
墨絵のような山門とシャンパンゴールドのコントラストがなかなか美しい。

武蔵五日市駅駅からは徒歩30分、秋川の河岸段丘を降りて登るから、なかなか歩きごたえがある。
でもこの情景を切り取るなら歩く価値があるなぁ。黄金色の絨毯を踏みしめて思うのだ。

駅に背を向けてもう少し歩いてみようと思う。
せせらぎをたてて浅く流れる秋川、左右から覆い被さる木々が色付いて美しい佳月橋の辺り。

清らかな秋川が流れる山里に「喜正」の野崎酒造、城山から湧き出る伏流水で酒を醸している。
酒林を吊った門をくぐると蔵の玄関先に直営販売店、仕込み時期は土曜日も営業しているので訪ねるといい。

武蔵五日市駅に戻ったら、あきる野うどんの匠「初後亭」を訪ねる。
100%自家製、あきる野産の小麦粉で打った名物うどんが食べられる。

先刻訪ねた “喜正” を一杯、定番の普通酒だけどほどよく冷やしてあって美味い。やわらかな酒だね。
「お任せのおつまみ(300円)」は、板わさ+柚子胡椒、奴+味噌だれ、しめじのお浸し、の優れもの。

うどんを鍋から引きづり出すように食べるから “引きづり出しうどん” だって。
温野菜をトッピングして納豆をつけて土鍋が登場、いい感じで湯気を噴いているね。
うどんちょこに鰹節と醤油を調合したら、熱々のうどんを引きずり出し、茹で汁を少し。
ズズっと啜ると素朴で優しい味が、口いっぱいに広がって美味しい。

遠出をしなくても、錦繍を愛で旨いご当地料理とお酒を愉しんで、穏やかな秋晴れの週末なのだ。

五日市線 拝島〜武蔵五日市 11.1km 完乗

<40年前に街で流れたJ-POP>
15の夜 / 尾崎豊 1983


Biz-Lunch cafe gotoo@大塚「とろとろオムライス」

2023-12-06 | Biz-Lunch60分1本勝負

ふわっとろの玉子がしっとりチキンライスを包んで、っとチーズを練り込んで、これは美味い。
そしてたっぷりのデミグラス、鶏肉とマッシュルームかな、クリーミーで優しい味わいだ。

大塚で最初に訪ねた洋食GOTOOさんの姉妹店は、オレンジを基調とした装い。
このオシャレな外観に暫し入店をためらうのボクでした。でも突入して正解。
きっとお子さんや女子には大人気なんだろうと思うね。
この絶品のひとサラを食しに、オヤジもまた来て良いでしょうか?

<40年前に街で流れたJ-POP>
オシャレに Kiss me / 岩崎良美 1983


渓谷の紅葉と冒険電車と澤乃井の新酒と 青梅線を完乗!

2023-12-02 | 呑み鉄放浪記

鮮やかに色づいた奥多摩の山々。
御岳渓谷や鳩ノ巣渓谷の紅葉狩りか、はたまた雲取山か大岳山に登るのだろうか、
青梅特快からのクライマーやハイカーの乗り換えを待って、奥多摩ゆき4両編成のチャイムは鳴る。
今回は多摩の酒を味わうために青梅線で多摩川を遡っている。

旅のスタートは秋晴れの立川駅、1番線から始発するのは中央線そのままに、堂々の10両編成だ。
緩やかな上り勾配を直線で進む青梅線、駅間も短いので先の駅までよく見通せる。 

立川から30分、青梅駅に途中下車して、昭和レトロな町並みを歩いてみる。

青梅駅の地下通路を飾るノスタルジックな映画看板は久保板観さんの作品。
氏の作品は町のカフェや路地に見ることができる。

以前は化粧品店?空き店舗の庇をそのままに、クラフトビール「青梅麦酒」がある。
オリジナルクラフトビールを青梅豚を使用したフードメニューとともに楽しめる。

駄菓子などの商品パッケージ、ポスター、ドリンク缶を展示した昭和レトロ商品博物館。
時代は昭和30〜40年代?「三丁目の夕日」や「地下鉄に乗って」の世界かな。

戻ってきた青梅駅。駅舎の左手には観光案内所、右手にはまちの駅がある。
まちの駅で澤乃井のワンカップ “東京アドベンチャーライン” を見つけた。車中で呑めるかなぁ。

青梅を出ると右手に山肌が迫り、鉄路は左手多摩川の蛇行に沿ってのたうち、
4両に短くなったオレンジの編成は、キーンキーンと金属音を響かせてゆく。

やがて辿りつく谷間の小駅・沢井には、"澤乃井" の小澤酒造が酒蔵を構えている。
蔵が提供する多摩川べりの清流ガーデンは、御岳渓谷のハイカーでかなりの賑わいだ。

とうふ遊び「豆らく」の開店時間に合わせて澤乃井を愉しむ。
この時期だから新酒をいただく。華やかに香り立つ “しぼりたて” が “わさび漬け” をアテに美味しい。

杯を重ねるうちに “とろ湯葉だしがけ膳” が登場、小鉢たちは絶好のアテとなり、
湯葉丼はとろ〜り旨だしをかけてお茶漬け風にいただく。美味いね。

次の御嶽でも多くの降車客がある。バスに乗り換えて10分も走れば御岳登山ケーブルの山麓駅だ。

御岳渓谷は人気の紅葉スポット、駅前の御岳橋を渡って川岸の小道に降りる。
渓谷沿いにモミジのや赤イチョウの黄を眺めながら、沢井の清流ガーデンまで歩くと楽しい。

駅を降りてすぐに本格的な自然やアウトドアを楽しめる。
そんな青梅線の魅力をワクワクする言葉で表現したのが「東京アドベンチャーライン」だ。
多摩川にBBQパーティーやカヌーの群れを見ながら、やがて4両編成は奥多摩に終着する。

奥多摩駅では、其々の登山口へと向かう路線バスが青梅線の乗客を根こそぎ攫っていく。
そのうちの1台に飛び乗ると、15分ほどで眼前に奥多摩湖が広がるのだ。

周囲を赤や黄に染めて、標高530mに満々と水を湛えた碧の奥多摩湖。
直下の発電所で電気を起こし、玉川上水によって東村山浄水場・境浄水場に送られる東京の水瓶なのだ。

これと言った出張の予定や旅の計画もないこの頃だから「休日おでかけパス」で遊ぶ。
都会の裏庭を一日乗って呑んで、案外と楽しい週末なのだ。

青梅線 立川~奥多摩 37.2km 完乗

<40年前に街で流れたJ-POP>
ワインレッドの心  / 安全地帯 1983