旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

茜色のロングノーズで 秋田新幹線を完乗!

2018-06-30 | 呑み鉄放浪記

 鮮烈な印象の茜色は「なまはげ」「竿燈」など、秋田の風土に息づいた赤だそうだ。
なぜか秋田にいる。ふらっと一杯飲みにやってきた。出張ではない。 

新幹線の車窓からは、北上川の流れ、新緑の杜、残雪の岩手山、盛岡は美しい町だ。 

東京から530kmをわずか130分、11番線に茜色のE6系ロングノーズが入ってきた。

E6系はここから高架を降りて、田沢湖線から奥羽本線を経て、在来線を秋田まで走る。 

 

駅ビルFES"ANで仕込んだ釜石の "浜千鳥"、すっきりした純米生貯蔵酒はやや甘め。 
岩手が誇る前沢牛と牛蒡をすきやき風に仕上げた "前沢牛めし" は旨い肴になる。

"浜千鳥" にほろ酔ってうたた寝するうちにE6系は後ろ向きに走っている。
すでに大曲を出て奥羽本線をラストスパートにかかっていた。 

曇天の秋田駅前はすでに街灯にがともっている。昼間から飲む後ろめたさを和らげるね。
っと、ちょうど提燈に灯が入った「秋田きりたんぽ屋」に吸い込まれてみる。 

 

マタギの家のような古民家風の店内、カウンターで生ビールを呷る。
肴はエイの干物を醤油と酒で甘辛く煮込んだ "かすべ"、海藻を煮込んだ "ゑご"。
どちらも手間のかかった秋田の郷土料理なのだ。 

 

となると酒も秋田の "高清水"、キレある喉ごしの辛口純米が旨い。
〆に "きりたんぽ鍋" をつつく。独りだけどね。
秋田の味を堪能したら、泊まらずに東京へ戻ろう。 きっと終点まで覚めることはない。

秋田新幹線 盛岡~秋田 127.3km 完乗

 

わたしの首領 / 石野真子 1978


休日はローカル線で HIGH RAIL 1375

2018-06-28 | 日記・エッセイ・コラム

 田植えを終えた水田地帯を小海線のリゾート列車が駆けて往く。 
信州への帰省の帰り道、新幹線で1時間は味気ない。HIGH RAILで小渕沢に抜けてみる。 

 
 

数年前に北国街道を歩いた折に立ち寄った「蕎麦蔵 そば庵」を訪ねる。
近くの大塚酒造が醸す純米吟醸 "浅間嶽" 生酒を所望する。キリリと冷えて旨い。
肴はお通しの "蕗味噌" と信州の "漬物盛合せ"、懐かしい味だ。
仕上げに "辛み大根おろしそば" をズズっとやって駅へ向かう。高原列車の旅の始まりだ。

小諸駅裏手の小諸城址懐古園、今日に遺構の残る堅固な城郭にしたのは仙石秀久。
近年では島崎藤村がこの地で「千曲川スケッチ」や「破戒」を起稿した。 

小海線には美しい名称の駅がいくつか。2つ目の「乙女」もそのひとつ。
並走するしなの鉄道(旧信越本線)の電車が傍らを擦り抜けて行った。 

最初の長めの停車は中込駅。前回は近くの土屋酒造を訪れたっけ。
通に人気の "亀の海"、ANAファーストクラスで提供された "茜さす" を世に出している。 

振り返ると車窓には浅間山が望める。雪は脱いでも裾野を広げた姿が雄々しい。

 

車中の供は沿線にある軽井沢ビールのPremium Ciear、ドイツ風味の爽快な1本。
丁子庵で仕込んでおいた "おやき" がアテになる。中身は野沢菜と切干大根なのだ。 

小海線が日本一の千曲川と寄り添うのは信濃川上まで、大河もここではせせらいでいる。
鉄路は180度向きを変えて、八ヶ岳をめざしてぐんぐん高度を上げていく。 

列車が1300mまで駆け上ると一面の高原野菜畑が広がる。八ヶ岳の雄姿は雲の中、残念。

1,345m。日本一高いところにある駅が野辺山、駅名板には星が煌めいている。
国立天文台がある位だから、降るような星空なんだろう。いつか見上げてみたい。 

高原の駅にスカイブルーのリゾート列車が似合う。暫しこの駅で休息なのだ。
列車の名称になっている "1375" は鉄道最高地点の標高、この先の県境辺りになる。

終点の小渕沢の標高が887mだから、列車は3駅で490mを下る。
抑速ブレーキを効かせながら急勾配を下るディーゼルカー、上りより一層苦しそうだ。 

 

慎重に八ヶ岳の裾野を下ってきた2両編成、再び180度向きを変えて中央本線に寄り添う。
小諸なる古城のほとりから新装なった小渕沢まで、ご機嫌な「呑み鉄」の旅を愉しんだ。
とってもキュートなアテンダント嬢、裏方で汗をかいていたJRの添乗員さんに感謝。 

The Stranger / Billy Joel 1978


花時計

2018-06-26 | 日記・エッセイ・コラム

 17才の夏。ちょうど梅雨があけた頃、ボクたちは夜更けの公園にいた。
文化祭に上映する自主製作映画が完成した日の夜だった。
徹夜で8mmフィルムと格闘した日々。試写を終えた17才たちはHighだった。
缶ビールに缶チューハイ、ワンカップ、あの頃はコインを入れさえすれば酒が買えた。
花時計の小山に上ってプルリングを引いた。
映画のこと、音楽のこと、単車のこと、進路のこと、語るにつれ缶が空いた。
やがて地球が緩やかに回りはじめる。足を投げだして、星空を見上げたタイミングだ。
怒号とともに何条かの光に照らされたボクは、屈強な公権力に羽交い締めにされた。
赤いランプに浮かび上がった白い建物で、逃げ遅れた何人かで説教された。
「気を付けて帰りなさい」と送りだされたボクらは、自転車に跨ったはずだ。
やはり大らかな時代だった。仲間が集まるとこの話題で懐かしい "あの日" に帰る。


時計台

2018-06-24 | 日記・エッセイ・コラム

 母校は市街地を見下ろす丘の上にある。
ロの字型木造2階建ての旧校舎、正面玄関の階上は時計台になっていた。 
通学路の坂道を自転車のギアを1段にして上って行く先に時計台が見える。
最初の夏休みが明けるころには始業の鐘を坂道の途中で聞くようになったっけ。
雪の便りが届く前に、鐘の音を聞くことすらなくなった。
大らかな時代であり、大らかな学校だったと思う。
その分、卒業後に時間で償うことになったけど。
母校の同窓会に、ふるさとを訪ねた。大らかな時代を共有した仲間たちがいた。


浜松町・大門界隈でBiz-Lunch「ニッポンまぐろ漁業団」

2018-06-22 | Biz-Lunch60分1本勝負

 ニッポンまぐろ漁業団ってインパクトのある店名でしょう。ワタミ系みたいだ。
大漁旗が壁面を飾る店内、メニューには「船長」拘りの日本酒のラインナップが並ぶ。
夜も期待できそうだね。
狙いの日替メニューは売切れ、レギュラーメニューの "まぐろ刺し盛りすぎ定食" を注文。
赤身の切り落としが、濃いめに溶いた山葵醤油で美味しい。
揚げたり、焼いたりのメニューも気になるからリピート必至だね。全メニュー1,000円。
ご馳走様、また伺います。 


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浜松町・大門界隈でBiz-Lunch「博多もつ鍋 やまや」再び

2018-06-20 | Biz-Lunch60分1本勝負

 また来てしまった「博多もつ鍋 やまや」、唐辛子のように鮮やかな紅い看板が目印。
今回は "じっくりたれ漬け豚しょうが焼"、半端なく濃い味付け、美味いんだけどね。
これに明太子ふた腹も食べたら間違えなくカロリーオーバー、大丈夫か中年男。
せめて今日は "からし高菜" で攻めようか。否、塩分オーバーだな。
分別あるはずの大人も、美味いもんの前では自制が利かないのだ。ご馳走さまです。 


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握りまでたどりつかない鮨処で「益荒男」

2018-06-18 | 日記・エッセイ・コラム

 

 こんな私も父だから、今宵はご馳走になる。地元の寿司処で。
先ずはサッポロの白穂乃香を一杯、お通しは "つぶ貝"、上品な出汁で煮ている。 

 

いつもの "なす田楽" と "クリームチーズ味噌漬け・フルーツトマト添え"、これは外せない。

 

"益荒男" は石川県加賀市、鹿野酒造の酒。山廃純米生原酒はふくよかな旨口系の一本。
肴は "たこ塩辛"、微妙な苦みに酒がすすむ。 

 

おまかせしたお刺身は、"ホウボウ昆布〆"、"カツオ砂ずり"、"大トロ" が美味い。

 

ご存知 "司牡丹" は土佐の酒。零下生酒・土佐の超辛口はすっきりと軽快な夏の味わい。
"カマス松前焼き" を焼いてもらった。合うね。

 

初めましての "醸し人九平次" は名古屋、萬乗醸造の酒。
フランスワインを意識してか、洋梨のようなみずみずしい香りの純米大吟醸・雄町を飲む。
いつもは握りまで辿りつかないのだけれど、今日は2~3貫抓んでみた。美味しい宵だ。 

 


浜松町・大門界隈でBiz-Lunch「嘉一」

2018-06-16 | Biz-Lunch60分1本勝負

 "大海老天ぷら蕎麦"って頼んだら、ほんと大きな海老でしかも二尾。満足。
なす、ししとう、さつまいも、ヤングコーン、夏野菜がカラッと揚がって美味しい。
特にさつまいもの甘さったらない。丁寧な仕事をされていますね。
東京タワーを正面に見て、ご存知秋田屋を左に折れると、手打ちそば「嘉一」がある。 
2枚のせいろに盛られた香り高い手打ちのそば、コシがあって期待に違わない。旨い。
落ち着いた店内は、女性がひとりでずずっとやっても絵になりそう。 
次回は夜、出汁巻きと板わさで日本酒をキュッとやりたいね。ごちそう様でした。 

 
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人生のそばから 信州・穂高「一休庵」

2018-06-14 | 旅のアクセント

 北アルプスからの清らかな伏流水が豊富に湧き、気候は冷涼な信州・安曇野。
蕎麦の産地はわさびの産地(生産量日本一)でもあります。"そば" が美味い訳ですね。

 穂高神社近くの「そば処一休庵」で "ぶっかけそば" をいただきます。
千切り大根の上に冷たいそばをのせ、わさびの茎漬け、揚げ玉、きのこを散りばめます。
見た目もきれいな一品、この地方名産の山葵が香る旨いそば "なごり雪" でした。 


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旅するどんぶり 豊橋・カレーうどん「みかわの郷」

2018-06-12 | 旅のアクセント

 長い長い飯田線の旅の終わりに出会ったB級グルメが "豊橋カレーうどん"。
豊橋市の観光コンベンション協会が主導したと云うから官制ご当地B級グルメ?

お作法はと云うと
 ①うどん麺は自家製麺とする。
 ②器の底から、ご飯、とろろ、カレーうどんの順に盛る。
 ③日本一位の生産量を誇る「豊橋産のうずら卵」を具に使用する。
 ④福神漬または壺漬け・紅しょうがを添える。
 ⑤愛情を持って作る。
なんだそうだ。

「みかわの郷 カルミア店」は駅ビルの中。こちらの丼は、プチトマトの赤色が鮮やか。
豚肉に揚げ、ネギ、ウズラと定番のトッピングにラー油が掛かってアクセントだね。
なかなか刺激的な旨い一杯でした。

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夕暮れ東京散歩Ⅶ 蒲田にて 東急・目蒲線を完乗!

2018-06-10 | 呑み鉄放浪記 私鉄編

 都営地下鉄も東京メトロも直通運転で乗り入れるから、目黒線の顔ぶれは多彩だ。 
地下ホームから這い出た日吉行きの急行は、西高島平からやってきた都営地下鉄の車両。 

目黒駅の駅名表示板にはこの通り4社のロゴが並んで賑やかだ。 

一つ目の不動前に停車したのは東京メトロの車両、浦和美園から走って来た。
途中下車して瀧泉寺(目黒不動尊)まで歩いてみる。駅名に反して徒歩10分と近くはない。 

瀧泉寺は寛永寺の末寺で、唐で修業した慈覚大師が帰朝後不動明王を祀ったと云う。 

目黒と蒲田を結んだ目蒲線は、2000年に目黒線と多摩川線に分割された。
目黒線は田園調布が終点、ここから東横線に乗り入れて日吉まで旅を続ける。 

中世ヨーロッパの民家がモデルと云われる旧田園調布駅舎が復元されている。
緑豊かな放射道路の街並みと相まって瀟洒な旧駅舎は存在感がある。 

浅間神社の祭礼に併せて、田園調布の商店街も神輿が舞ったり、模擬店が出て賑わう。
駅前否駅上の広場では奉納太鼓のパフォーマンス、生ビール片手に暫し見物。 

こちら主役の多摩川浅間神社、御祭神は木花咲耶姫、富士が見える亀甲山に祀られる。
多摩川駅南口から鳥居までは模擬店が並び、子ども達の元気な声が響いている。 

亀甲山から多摩川と架かる丸子橋を望む。高層マンション群は武蔵小杉だろうか。

亀甲山の麓にある多摩川駅の地下ホームから、分割された一方の多摩川線が出発する。
やはり3両編成の電車が4~6分間隔で多摩川と蒲田の間を生真面目にシャトルしている。  

多摩川から12分。やがて左手から寄り添ってくる池上線と手をつなぐ様に蒲田に終着。
西陽を浴びた駅前広場は週末の待ち合わせで賑やか。ボクには多分はじめましての街。
アルトサックスのパフォーマンスに背中を押されてディープな一角に迷い込んでみる。 

サンロードとバーボンロードにひしめく大衆酒場、ワクワクするね。
焼きとり、唐揚げ、鰻、肴の匂いと煙が雑多に漂ってくる。
今宵はトリコロールのちょうちんが目印の「立ち飲みバルPizza land」に吸い込まれる。 

 

まずはカールスバーグを一杯。
"生ハム切り落とし" にトリュフオイル、ジュノベーゼソースの "洋風冷やしトマト"。
見た目も味も申し分のない一皿だ。 

 

甲州ワインの赤は、マスカットベリーAの "アルガーノ クラン" を。ミディアムだね。 
〆は "マルゲリータ" を焼いてもらう。生地から手造りの本格的な一枚が美味い。
なかなかディープな蒲田西口をほんのちょっと覗き見た、立ち飲みバルに満足な夕暮れだ。 

東急電鉄・目黒線 目黒~田園調布 6.5km
東急電鉄・多摩川線 多摩川~蒲田 5.6km 完乗 

 

蒲田行進曲 / 浅草ジンタ


浜松町・大門界隈でBiz-Lunch「洋食や シェ・ノブ」

2018-06-08 | Biz-Lunch60分1本勝負

 バターライスに自家製ベーコンとチーズが入っている。
ふわふわの玉子に、デミグラスソースとケチャップソースのハーフ&ハーフがかかる。 
かなり豪華なかんじの "2色ソースのオムライス"、美味しい。
"スモーク明太子のサラダパスタ" と "野菜のポトフ風スープ" が付いて1,200円。
40食限定のランチなので、今日は開店の11:30に合わせて浜松町までやってきた。
「洋食や シェ・ノブ」は、金杉橋口から右に折れて、浜松町2丁目交差点手前角だ。 

 
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ボサノヴァを聴きながら 東急・池上線を完乗!

2018-06-06 | 呑み鉄放浪記 私鉄編

 70年代のフォークソングを大江恵さんがボサノヴァ調に歌っています。
なかなか素敵な曲ですね。彼女のボーカルをイメージしながら池上線に揺られます。 

池上線は地上4階、鉄橋の上に設えたようなホームに3両編成の電車が入線します。 

始発の五反田から2つ目の戸越銀座で途中下車。
下町情緒溢れる戸越銀座はメディアへの露出度も高く、いつも賑わっていますね。 

ちょうど昼どき、「やきとん あさちゃん」で一杯。
この暑さだもの生ビールのジョッキーを。ツナ入りの "パスタサラダ" を抓みながら。 

 
 

"やきとん" が焼き上がったら、"レモンサワー" を注文。一口毎に汗が引いていくね。
1.3kmの商店街を端から端まで歩いたら、結構昼飲みの店が見つかりそうです。 

大井町線とクロスして4つ先の洗足池駅。文字通り通りを挟んで洗足池が広がります。 

広重の浮世絵に描かれるなど、洗足池は昔から景勝地として知られています。 

池月橋の周辺では紫陽花が咲きはじめています。 

そもそも池上線は、池上本門寺への参拝客を運ぶために計画された路線だそうです。
編成はすべて3両、新鋭の流線形車両もあれば、こんな古参の車両にも出会える路線です。 

 

池上本門寺は、日蓮聖人が入滅した霊跡。弘安5年(1282年)のことです。
仁王門・大堂・五重塔と立派な伽藍が並び、宗派には身延山久遠寺と並ぶ重要な寺院です。
奥庭の松濤園では勝海舟と西郷隆盛が会見したとされますね。 

 

帰り道、参道の相模屋さんに寄って "くず餅" で一服。程よい甘味に落ち着きますね。
十三代300年続いた老舗も来春のれんを下ろすとのこと。寂しいかぎりです。

池上駅を発つと蒲田まではあと2駅。通しで乗ると僅か20分の池上線。
戸越銀座で1杯ひっかけて、洗足池を散策、本門寺参道をそぞろ歩いて旅気分。
蒲田は多摩川線と並んで櫛の歯型のプラットホーム。まるで欧州の終着駅の様ですね。 

東急電鉄・池上線 五反田~蒲田 10.9km 完乗

池上線 / 大江恵


旧中山道・浦和宿 酒場事情「和浦酒場 弐」

2018-06-04 | 津々浦々酒場探訪

 たまにはと、妻と夜の街に出てみる。
旧中山道から通称裏門通りを200mほど入ると、和浦酒場の看板が宵闇に浮かび上がる。 

 

昭和な民家の雰囲気、高めのカウンターの上には裸電球がさがる。
こんな酒場なら最初はホッピーか。ほんとはワインが好きなのに、付き合わせて悪いね。
"じゃこと豆腐のサラダ" が冷たくて美味しい。刺身はマグロ、タイ、カツオの3点盛り。
"なすとなめこの揚げ出し" が絶品なのだ。 

  
 

お酒は純米酒に拘って集めているみたいだね。
滋賀県は畑酒造の "大治郎" を択ぶ。火入れ酒はしっとりした落ち着いた味わいだ。
日本酒に合わせて "カマンベールといぶりがっこ" それに "鮭とば" を渋く注文する。
妻と差しつ差されつ日本酒を吞む。たまには良いね。 

 
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林檎殺人事件 / 樹木希林&郷ひろみ 1978


ひかりまで45分 赤穂線を完乗!

2018-06-02 | 呑み鉄放浪記

 仕上げに呑み潰すのは赤穂線、東岡山から相生を山陽本線より海よりに結ぶ。
昨日の広島から、呉線・井原線・吉備線・赤穂線と繋いで幹線を避けて相生まで。
云うなれば、山陽裏街道をやって来た。ビールと地酒を愉しみながらね。 

山陽本線から分岐する東岡山駅は住宅街の中。
民家風の典型的な地方の駅舎、時折轟音を立てて新幹線が走り抜けていく。 

3番線に播州赤穂行きが入線する。もうお馴染の濃黄色の湘南型電車なのだ。
もうかなり古い車両だけどクロスシートなので、缶ビールを片手に車窓を眺める。
昨日に続いて瀬戸内海の風景を楽しめると思いきや、ほとんど山と里の風景が連続する。 

播州赤穂までは1時間と少々の旅。
テニス部やらバスケ部やら、練習試合に遠出した中学生達で車両は賑やかだった。
新採用から数年って感じの若い女性教諭の手を焼かしている。が先生も満更でもない。 

お約束通り、大石内蔵助像がボクを迎えてくれる。ここはご存知赤穂浪士の町なのだ。
赤穂城までの1kmほどを歩いてみる。地方の商店街は見る影もなく寂しい。 

城の建物は維新後間もなく破却され石垣と堀だけが残った。大手隅櫓は再建されたものだ。

播州赤穂まで迎えに来たのは、堂々8両編成の新快速。
なんと北陸本線の長浜まで、240km、2時間30分の旅をするらしい。いやいやご苦労様。 

ボクの目的地は3つ先、赤穂線の起点・相生だ。ガラガラの車両に10分の乗車になる。
想像したより随分とこじんまりとした相生駅、駅前広場にも人影も疎らだ。 

さて、次の "ひかり482" 迄は45分1本勝負。探すまでもなく駅前広場に赤提灯を発見。

 

 まずは生ビールを一杯。歩き疲れたカラダに浸みわたる。
お通しの "イカの塩辛" には唐辛子が入ってピリッと美味い。これ日本酒が合うな。

 

但馬鶏が名物と云うから、"つくね" と "もも" それに "白ねぎ" を焼いてもらう。
酒は姫路の "八重垣" 、ほんのり良い気分になったら東京までぐっすりと寝れそうだね。

赤穂線 東岡山~相生 57.4km 完乗 

 

背中まで45分 / 沢田研二