旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

旧東海道・品川宿でBiz-Lunch「寿司居酒屋 鮮侑(せんゆう)」

2016-09-28 | Biz-Lunch60分1本勝負

 今日も30度を超えました。北品川商店街まで歩いたら首筋に汗が滲みます。
京浜急行北品川駅近くの「寿司居酒屋 鮮侑」、サラリーマンで賑わうこの店、
お一人様でもふらっと入れる雰囲気で気軽に江戸前寿司を楽しめます。
“ちらしセット” は、サラダとあら汁が付いて780円とコストパフォーマンス抜群、
まずまず満足なランチでした。


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休日はローカル線で ちびまる子と静岡おでん緑茶割と

2016-09-24 | 日記・エッセイ・コラム

新清水駅を発車した1000形2両編成が夕日を浴びて、ゆっくりと巴川にガーダー橋を渡っていく。
静岡と清水を結ぶ静岡鉄道は全線複線、電車は6~7分間隔の高頻度で行き交う。かなり頼もしい市民の足だ。

   

定時に仕事を終えたサラリーマンが待ち合わせる夕暮れの新清水駅、これからちょっと一杯かな?
ここから約20分、静岡清水線に揺られて、青葉横丁の昭和風情溢れる店で「静岡おでん」を食べたい。

「ちびまる子ちゃんラッピング電車」は、濃淡のピンク色が可愛らしい。まる子が弾んでいる。
車内放送もまる子の声、途中14駅の乗降の案内をしてくれる。これはなかなか楽しい気持ちになる。

新静岡駅はバスターミナルも併設した複合商業ビル、家路を急ぐ人、買い物する人で賑やかだ。
呑み人は先ず駿府城公園に向かう。この街で呑むからには弥次喜多(の像)に挨拶をしないといけない。 

市役所から南に延びる青葉公園通りを行くと、昭和にタイムスリップしたようなレトロな一角がある。
青葉おでん街と青葉横丁には、其々20軒ほどのおでん屋が軒を連ねて、赤い灯で仕事帰りのオヤジ達を誘う。
小さな「おでんや・おばちゃん」の暖簾をくぐる。先客諸氏が気持ちよく席を詰めてくれた。

「静岡おでん」は真っ黒な煮汁、牛すじや黒はんぺんにダシ粉をたっぷりかけていただく。
人気の “牛すじ” や “黒はんぺん” 入りの5本盛りを択んで、サッポロの ”ふじのくに限定・静岡麦酒”を呷る。

2杯目からは “静岡割り(焼酎の緑茶割)” に変えて、大根やら厚揚げやら玉子を追加でいただく。美味しい。
サイドメニューで気になった “桜エビの漁師漬け” を、これ最高!むしろ日本酒に合いそうだね。

たったカウンター10席の店だから。今宵、袖触れ合った者同士でずいぶんと意気投合した。
事情通の元球児、鉄工所の社長、横浜から来た結婚間近のカップル、職場の先輩後輩というビミョーな男女、
7人で乾杯までする楽しい時間となった。カウンターの内の “金ちゃん” と、ムードメーカーの “元球児” に感謝。

静岡鉄道・静岡清水線 11.0km 完乗

<40年前に街で流れたJ-POP>
若き獅子たち / 西城秀樹 1976


旧東海道・品川宿でBiz-Lunch「手打ちそば しながわ翁」

2016-09-21 | Biz-Lunch60分1本勝負



 北品川商店街へランチ遠征。
今回も旧街道筋から外れた天王洲運河のたもとに「手打ちそば しながわ翁」を訪ねる。
お気に入りの「真澄」を置いているので、夜の一杯は何度かおじゃましている。
冷たいおそばは、標準的な「ざる」と黒目で太い「田舎」とある。
辛み大根の「おろしそば」を所望したので、よく絡むように今日は「ざる」にする。
さっぱりして上品な味のそばを愉しんだ。
ところで「しながわ翁」は2016.ミシュランガイド東京に掲載されている。知らなかった。

         
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地ビール「夏の便り」と「禅寺そば」 伊豆箱根鉄道・駿豆線を完乗!

2016-09-17 | 呑み鉄放浪記 私鉄編

 修善寺をぶらぶらと訪ねてみた。こんな仕事をしながら実は初めての修善寺なのだ。今更周囲には云えない。弘法大師空海が大同2年(807年)に開基したとされる古刹修善寺、源頼朝の弟源範頼、息子で二代将軍源頼家が幽閉された源氏滅亡の地でもある。

 

 修善寺へは東海道本線の三島から、伊豆箱根鉄道駿豆線で向かう。駿豆線は10~15分おきに電車が出て行く。地方私鉄としては優秀な部類だろうか。ホームが7から9番線なのは、JR線、新幹線と通しで振ってあるからだ。

      

どこかで会った顔かと思いきや、ビール工場を訪ねた折に小田原から乗車した大雄山線の車両と一緒だ。同じ鉄道会社であることを今更ながら知る。駿豆線が三島駅を出ると、市街地を抜けるまでは、右へ左へ大きなカーブが連続して3両編成を揺らして往く。

      

 駿豆線1日乗り放題乗車券「旅助け(たびだすけ)」は、三島⇔修善寺往復運賃と同額の1,020円、一度でも途中下車するならお得なキップだ。で早速っと伊豆長岡で途中下車する。その名のとおり伊豆長岡温泉の最寄り駅だ。

 温泉に背を向けて、田圃とビニールハウスの風景の中を歩くこと20分、汗が噴き出すころに世界遺産「韮山反射炉」に行き着く。江戸幕府が西欧列強に対抗するため、品川台場などに設置する鉄製大砲を鋳造するために建てられた溶鉱炉が、この韮山反射炉だ。

      

伊豆長岡からは10分ほどの乗車で、3両編成は修善寺に終着する。隣のホームには東京からやってきた “特急修善寺号が” が暫しの休息中。ところでホームの中央にタイル張りに大鏡を設えた水飲み場があった。国鉄の時代には全国至るところにこんな水飲み場があった気がする。

      

今や多くの私鉄線で見かけるようになった “鉄道むすめ”、駿豆線のそれは修善寺まきの嬢だ。一昨年新装なった修善寺の駅舎、観光案内所や土産物屋に加えてセブンイレブンがテナントの一角を占めているのが今風だ。駅前ロータリーからは、西伊豆・中伊豆の温泉地へと向かう路線バスが出て行く。平日のタクシーの運転手さんは商売上がったり、とても暇そうだ。

 

 駅前ロータリーから東海バスに乗車して10分ほど揺られると修善寺温泉に到着する。修善寺温泉のシンボル、桂川の清流の中に湧く「独鈷の湯」には、病の父親の身体を洗う少年の孝行に心を打たれた弘法大師空海が、持っていた独鈷で河原の岩を打ち砕いて霊泉を湧き出させたとの言い伝えがある。

      

昭和20年代までは、修善寺には7つの外湯があって、湯浴み客で賑わったそうだ。往時を偲んで建てられた共同浴場「筥湯」で修善寺の湯を楽しむことができる。檜の香りに包まれてのんびりと湯に浸かる。先客がいらしたので写真は陽光ふりそそぐ天窓をパチリ。 

 

 民芸調の「禅風亭なゝ番」で湯上りのビールを呷る。地ビールの “夏の便り” は爽やかな喉ごし、お通しの枝豆が気が利いている。山菜と生わさびでいただく「せいろ」と「とろろそば」がセットになった看板メニューの “禅寺そば” で駿豆線の旅を美味しく〆るのだ。

伊豆箱根鉄道 駿豆線 三島~修善寺 19.8km 完乗  

 
 


オモチャの電車でガタゴトと… 内部線・八王子線を完乗!

2016-09-10 | 呑み鉄放浪記 私鉄編

 廃止寸前だった近鉄内部線・八王子線が「四日市あすなろう鉄道」として再出発した。
その再出発を祝すように新型電車が2016年の「ブルーリボン賞」を受賞している。 

 

近代的な近鉄四日市駅の高架下、内部線は9番線、八王子線は10番線から交互に出発する。

       

両線は2つ先の日永駅でY字に分岐する。
550円の「1dayフリーきっぷ」を購入して、まずは内部線に乗車する。 

 

この鉄道も軌間762mmのナロー鉄道、まるで遊園地のオモチャの電車だ。
大きな横揺れ、唸るモーター音、効かない冷房、でもなかなか愛くるしい電車だ。 

       

 内部線を日永まで戻る。ここから八王子線が分岐している。
とは云え終点の西日野まではわずか1区間の路線、ガタゴトと3分も揺られると終着だ。
ここも無人駅、運転士に「1dayフリーきっぷ」を提示して短い旅が終わる。

四日市あすなろう鉄道・内部線  四日市~内部 5.7km
四日市あすなろう鉄道・八王子線 日永~西日野 1.3km 完乗 

 


旧東海道・品川宿でBiz-Lunch「天婦羅うえじま」

2016-09-07 | Biz-Lunch60分1本勝負

 久しぶりに北品川商店街へ、とはいっても1本外れた天王洲運河のたもと、
舟宿が並ぶ北品川橋近くの「天婦羅うえじま」は、この辺りでは人気のある天ぷら屋だ。
幸い11:40頃には伺ったので、相席ではあるけれど待たずに入れた。 
名物 “上天丼” は、丼からはみ出すほどの大きなアナゴ、海老、メゴチ、椎茸、ししとう、
ヤングコーンがのってボリューム満点。
ふわふわサクサクで、絶品のタレ、美味しくいただきました。1,350円と少々高めですが。

 
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雲出川渓谷とディーゼルカーと松坂牛と 名松線を完乗!

2016-09-03 | 呑み鉄放浪記

 北海道新幹線の開業で日本中が沸いた3月、2009年の台風18号で被災し不通となっていた名松線が
被災から6年5ヶ月を経て復旧し運行再開となった。どんな政治的な動きがあったのかは知らないけれど、
清流と森林が広がる静かな山間を走るこの路線には、早めに乗っておいたほうが良さそうだ。

松阪駅には小さなKIOSKと弁当屋が並んでいる。赤福は売っていても地酒は売っていない。残念。
代わりにラガーのロング缶と乾き物を仕込んで朝酒といこう。 
名松線の起点を示す0kmポストは1番ホームの下、5番線に早々と入線していた家城行きの気動車に乗り込む。
始発列車が07:32発と遅いのは高校生の通学時間に合わせているのだろう。家城には県立高校が在る。 

     

2両編成の気動車は高校生で満員。とっぽい生徒が多いけれど、域外からの闖入者には近づいて来ることはない。
結果的にボックスを独占している自分、なんだか申し訳ない。ただどうにもラガーのプルトップは引き辛い。 

気動車は40分かけて家城に到着して満員の高校生を吐き出した。始発列車は伊勢興津まで直通しない。
線路を渡って反対側の2番線に単行気動車が待っていた。ここを境に利用者数が大きく違うということか、
乗ってきた2両編成の方はそこそこの人数を乗せ、松阪へと引き返して行った。 

単行気動車が往くのは復旧再開区間。雲出川の谷にへばりつくように走るので鉄橋、覆道、隧道が連続する。
風光明媚なところはその分自然災害のリスクも高い。気動車は時速35km/hで慎重に慎重に走って行く。
ともあれ清流と森林が広がる山間の情景は癒しになる。 

家城から30分少々で到着となる終点の伊勢興津、引き込み線もなくホーム1本線路1本の簡素な駅だ。
車止めの先には蒸気機関車時代の給水塔が蔦が絡まって半分朽ちている。ちょっとした鉄道遺産かも知れない。

運転再開に合わせて、伊勢本街道のPRや美杉の観光情報を発信する「観光案内交流施設」がOPENしている。
でも鉄路を残すには、そこに住む人が利用する仕組みをつくることが必要だと思うのだが大丈夫だろうか。
「みんなで守ろう名松線」の横断幕がなぜか寒々しい。

終着間際の車窓から酒蔵が見えた気がした。5分ほど歩いて、“出世鶴” と “稲の玉” の稲森酒造を訪ねてみた。
たまたま掃き掃除をされていた女将さんと話しができた。残念ながら2014年末に廃業されたそうだ。
伊勢本街道の宿場町であった興津、なかなかしっとりした素敵な町並みだった。

     

城下町の面影を残す古い町並、本居宣長旧宅近くに牛鍋屋風情の松阪牛の名店「牛銀本店」を訪ねる。
残念ながら、おひとり様はお座敷を利用できないので併設の「洋食屋牛銀」で “上牛丼” をいただいた。
名松線の旅の終わりは、霜降り肉の甘さと柔らかさを堪能した満足のランチで〆るのだ。

名松線 松阪~伊勢奥津 43.5km 完乗 

<40年前に街で流れたJ-POP>
パールカラーにゆれて / 山口百恵 1976