太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

ほぼ永遠の誘惑

2023-10-13 07:51:49 | 日記
休日の前夜はなにごとにも寛容になり、夫や猫にも優しくなる。
休日の朝は、目覚ましが鳴るとともに気持ちよく目覚め、今日が休みであることの至福感をしばし味わう。
特に、予定といったものがなにもない白紙の休日が二日続いてであればなおさらだ。

行きたいところに行けるし、どこにも行かなくてもいい。
やりたいことをできるし、何にもしなくたっていい。

この開放感たるや・・・・・

差しあたって今日は、

1 作品を仕上げる
2 読書
3 ギャラリー補充用のマットを作る
4 夕食の支度
5 庭の水遣り
6 家の掃除

順番は優先順位。
結果、作品は2日目に仕上がるほどまでには進んだ。
創作の合間に、しょっちゅう休憩をとって読書と飲み物。
私が仕事の日は、早く帰宅する夫が夕食を作るので、さすがにやらないわけにもいかず、週末に買ってあったビーツで常備菜を作ったり、ちょいと手のかかる料理(といっても簡単天ぷら)をした。
補充用マット作りは、3時ごろからボツボツやり始めたが終わらず。
水遣りは義父がやってくれ、家の掃除はしなかった(オイオイ!)


いいなあー、休み。

ベッドに大の字になって、思う。
毎日こんなふうだったら、どんなにいいだろう。
いっそのこと仕事を辞めちゃうか・・・・


二十歳で社会人になってからほぼずっと、フルタイムで働いてきた。
その間、数えきれないほど訪れた「仕事辞めちゃうか」の誘惑。
最初の結婚をしたとき、そのうち子供を産むだろうから、それを機に仕事を辞められると思っていたが、なんのことはない、それから30年、今も働いている。
その誘惑が頭をもたげたとき、

いやいや、こうして休みを数えて待つ生活だから楽しいのだ

と自分に言い聞かせてきた。


本当にそうなのかもしれない。
仕事をしているから、休日がこんなに嬉しいのだろう。
もし毎日が休日だったら、きっと嬉しいのは最初のうちだけで、すぐに慣れてしまうに違いない。
パンデミックの時にロックダウンになり、何か月も仕事をしなかったときは大きな声では言えないけど天国だった。家にいるだけで社会の役に立てて、しかもお金ももらえるなんて・・
それだって、いつかは仕事に戻るのがわかっていたから楽しかったのだ。

週に5日働いていたのを4日に減らしたときも、嬉しかったのは最初のうちで、今では3日にできないかなどと思っている。


大昔、仕事やめたいなーと、専業主婦になった友人にこぼしたら、

「辞めるのは簡単。でもさ、私も辞めてみてわかったんだけど、毎月お金が自分の口座に振り込まれるってことが、どんなにありがたかったかって思うんだよね」

なるほど、そうだ。
仕事を辞めて絵に専念しても、絵のほうは、すごく売れるときもあれば、そうでもないときもあって予測がつかない。
仕事は、適当にやっても、頑張っても、忙しくても暇でも、毎月決まった額が確実に振り込まれて、アメリカの場合、医療保険を全額払ってももらえるのも大きなメリット。
フルタイムで働いていなければ、自分で7、8万円の保険料を払わねばならないのだ。
誘惑は結局、誘惑のままか。

かくして、健康で働けることに感謝しよう、などと殊勝な気持ちになって、今から仕事に行く。