2014年本屋大賞のノミネート作品が発表されましたね。
私は昨年、この10作品のうち2冊読んでいました。
『昨夜(ゆうべ)のカレー、明日のパン』(河出書房新社)~木皿泉さん
と、
『想像ラジオ』(河出書房新社)~いとうせいこうさん
です。
木皿泉さんは実は2人組、夫婦の脚本家が書いた初の小説です。
若くして若い夫を失った妻がそのままギフ(義父)と暮らしていく中で、亡くなった夫を軸にさまざまな人間とエピソードとがからまっている短編の連作であり、1編の長編小説でもあります。
いとうせいこうさんは1988年に作家デビュー、10年以上も小説を全く書けない時期を経て、東日本大震災後になぜか書けるようになったのだそうです。
スタジオは杉の木のてっぺん。DJはその上ですでに冷たくなっています。
思い出の人を語り、懐かしい曲がかかります。
どちらも「人の死」を扱っているのですが、優しく温かく懐かしい気持ちがわき上がってきます。
さすが、本屋大賞ノミネート作品です。