処分しようとした2023年の岩波書店のPR誌『図書』をパラパラめくっていたら私の推しライター、ブライトン在住ブレイディみかこさんの名前を見つけました。
ブレイディさんと、谷川俊太郎さんとの往復書簡で、2023年にすでに『その世とこの世』というタイトルで書籍化されているようです。そして、谷川さんは昨年鬼籍に・・・。
本を買うより、読まずに処分してしまった、以前の『図書』の連載を読みたかった。
お2人の手紙や詩を通しての会話は、とっても人間的でほっとします。
ブレイディさんのある書簡の中に、こんなフレーズがありました。
・・・近年、トランスジェンダーという言葉がいろんなところで話題になってきましたが、息子たちの世代になるとさらにその先を行っていて、もはや人間であるという壁さえ乗り越えたいと真剣に考える人たちがいるみたいなんです。なんでも、人間が脳をアップロードして生きるようになれば、各人の体がなくなるので、人種差別やジェンダーやルッキズムや戦争や環境の問題など、あらゆる問題が消え失せ、人間はいまよりずっと幸福に生きていけるのだそうです。・・・
むむむ、これはAIと両立してるのか、それとも一体化してしまうのか?
でも、ブレイディさんの思いの中には「幽霊」も当分存在するのです。