41. 恋すてふ わが名はまだき 立ちにけり
人知れずこそ 思ひそめしか
壬生忠見(ミブノタダミ)(10世紀半ば)
「あの人を恋しているという噂が早くも広がってしまった、誰にも知られないようにそっとあの人を恋し始めたばかりなのに。」が、この歌の訳ですが。
「まだき」を「まだまだ」と解釈し、「立ちにけり」を流れで否定形に曲解したので、「まだまだ噂はたっていない秘めた恋」と今の今まで思っていました。
しかし、「まだき」は「早くも」なので、古文の試験なら解釈誤って零点だったところです。
前回の40番との歌合せで敗れてしまった歌ですが、40番と同じく高校生の頃を思い出させるような歌ですね。
作者の忠見は30番の作者壬生忠ミネの子供で、36歌仙の一人です。
歌合せには負けましたが、40番と41番の歌はその後もその優劣を色々論じられていて、現在ではこの忠見の歌のほうが優れているのではないかと言われています。
41. 胆すてて 刺身はまだき 出来にけり
人知れずこそっと 食べました
すて・はまだき・にけり・人知れず・こそ・ 16字 同じ
奈留病院の看護婦さんの旦那さんが、自分で釣った魚を自分で料理して(奈留島では魚を料理するのは男性が主です)、きれいにして届けてくれます。
私も家内も大喜びでいただきますが、その時の気分を詠いました。
「こそ」を「こそっと」に変えたのが斬新?なぐらいで、何かわけのわからない歌になってしまいましたので、私のように思い切り曲解・違訳して上手に読んでください。
歌はもひとつですが、この刺身は美味い!
返事
花水木さん:すごいですね!花水木さんもその頃は可愛かったのでしょうが、
贈った高校男子生徒も偉いですね!
私は昔から、地方公立高校生大好き人間です。
大雪男さん:また奈留島百人一首で奈留の名の由来を説明すると思いますが、
海岸洞窟に波がドーンドーンと押し寄せて鳴っていたからです。
島なら何処でもそんな場所はあるのでは?と突っ込みたくなりますが。
私の携帯の小さな画面では分かり辛いですが、イサキと鰺の刺身?
朝穫れの旬の魚を安くゲットできるのが、島暮らしの醍醐味ですかね。
その内、奥沼津アルプスやってみたいです。
先生の返事はちと微妙ですかね。なかなか表現が難しいですよ。
山葡萄 色がでにけり 我が口は ものや喰らうと 人のいうまで
鯉すてぬ 川魚はまだ 食べきれず 海魚こそ 思いめぐらす
>先生
ずっと見てはいたのですが、ここのところというか、おいつもかもしれませんが・・・
なかなか思い浮かばず、あっと言う間に3首も先に行かれてしまったので、かなり苦しい和歌になってしまいました。