Viedel/KukiHairDesign/ヴィーデル/クキヘアデザイン 四条烏丸 美容室

ヴィーデルは四条烏丸の美容室です。フランス仕込みの技術 ナチュラルで優しく ふんわりとしたヘアスタイル

ジャッジ

2015-01-30 06:34:02 | 映画
弁護士は「たとえ無罪でも貧乏人は僕を雇えない」と豪語する、正義より実利を優先するタイプ。
そんな言わば法律屋が、本能に突き動かされて被告を冤罪から救うことで倫理観を取り戻す話ならよくある。
しかし、状況が複雑。
彼が弁護することになるのは、ひき逃げの容疑で逮捕された、今も故郷で判事として法廷を仕切る父親だ。
物語は、弁護士が裁判に必要な状況証拠を収集していく過程で、父と息子の関係を破綻させた過去の悲劇と、時を隔てて起きたひき逃げ事件との意外な関連性が解き明かされていく。
厳格で近寄りがたかった父親が犯した過ちの背景に、我が子を思うが余りの衝動があったことを知った時、息子は初めて深層の重さに気づかされる。
法律では踏み込めない、域があることに。
シカゴからインディアナへ久々に帰郷した。
表向き成功しようがしまいが、都会で実質挫折した人を回帰させる故郷は有効。
回帰を試みたのは劇中主人公だけじゃない。
演じるロバート・ダウニー・Jr.もヒット・シリーズで財産築いた後、妻と共に立ち上げた製作会社の1作目にあたる本作で、本来のキャラクターアクターへ、又映画制作者側として回帰を試みる。
父親を演じる同じ名前の、ロバート・デュバルのみがアカデミー賞を賑わせているのは意外だったかも知れないが、勝負作で一層躍動しまくる演技ぶりは、これからの彼の本気度が伺える。