知る喜びと、撮る喜びのつぶやき通信  (読める限り読み文章にする。 歩ける限り撮り続ける『花鳥風月から犬猫太陽』まで)

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『植物の根っこの不思議 2(樹齢1800余年の山高神代桜の樹勢復活)』 ―エドヒガンの古木・山高神代桜が1922年、国指定天然記念物に―

2021-05-05 14:49:32 | 植物・花

『植物の根っこの不思議 2(樹齢1800余年の山高神代桜の樹勢復活)

エドヒガン古木・山高神代桜が1922年、国指定天然記念物に―

 

江戸時代の花見はヤマザクラだったと言われていますし、お城に桜が多くなったのも、お城が公共の場に使われるようになった明治時代以降です。 そのお城や学校に、たくさん植えられたのがソメイヨシノ・染井吉野です。 

 

日本には、古代・卑弥呼の時代から、華やかなで、『超長寿命の桜、エドヒガンザクラ・ヒガンザクラ』がありましたが、先輩方は『寿命よりは華やかさ(葉っぱの前に花が咲く』と、増やしやすさ(需要にこたえられる生産⦆を選んだようです。 

 

山高神代桜(山梨)エドヒガンザクラ

ウエブ情報から引用

同時に指定を受けた根尾谷薄墨桜(樹齢1500余年)、三春滝桜(樹齢1000余年)とともに、“日本の三大桜”と呼ばれています。

 

根尾谷淡墨桜(岐阜)ヒガンザクラ

ウエブ情報から引用

 

三春滝桜(福島)シダレザクラ

ウエブ情報から引用

 

余談です。 『華やかだが、短寿命(30-60年)のクローン・ソメイヨシノの母はエドヒガンで超長寿命(1800年余)』

 

ソメイヨシノの、華やかで・短い寿命・散り際の潔さは、ある時代には利用されたこともありました。 短寿命のソメイヨシノだけが根っこ周りから芽を出し、花まで咲かせます。 これが『幹生花』です。

 

ソメイヨシノの幹生花

ウエブ情報から引用

クローン・ソメイヨシノは短寿命のせいか、他の桜には見られない『幹生花』を咲かせます。 子孫を残したいためとしか考えられません。

 

表題に戻ります。

根を張る・根を下ろす・根付く・根ざす等、日本語の凄さで、表現が実に豊富です。 樹齢1800余年の山高神代桜の『樹勢復活』劇で根っこの不思議さと、重要さを知りました。

 

“日本の三大桜”の最古木、樹齢1800余年の山高神代桜が、枯れ死寸前の瀕死の状態から、2001年に始まった『樹勢復活』のストーリーが凄いです。 当時のテレビでは根っこの周囲の盛り土と身近に鑑賞ができるように設置された周囲の遊歩道が原因と説明・報道されていました。 ウエブに紹介された『樹勢復活』の引用です。

 

概要

山高神代桜は、樹齢1800年とも2000年ともいわれるエドヒガンの古木で、大正11年にサクラとしては第1号の国指定天然記念物となりました。 同時に指定を受けた根尾谷薄墨桜、三春滝桜とともに、“日本の三大桜”と呼ばれています。

天然記念物に指定された後、昭和10年頃までは、樹勢は比較的安定していましたが、徐々に主要な枝が枯れ始め、昭和34年には台風により太枝が折れ、被害は甚大なものとなりました。 昭和59年には腐朽した主幹保護のために屋根つきの櫓が架けられたが、樹勢は著しく衰退していきました。

 

平成13年に文化庁、山梨県と武川村(当時)教育委員会、大学や試験場の研究者、樹木医などからなる樹勢回復調査検討委員会が組織され、調査が進められました。 その結果、天然記念物指定後に根元近くに石積みの囲いを設置し、盛土したことがわかってきました。 昭和46年にはその外に2度目の石積み柵を設け、その中に盛土され、成育環境に大きな変化をもたらしたのです。

 

盛土は一時的には樹勢回復に効果があったようですが、古い根への酸素供給が乏しくなり、地中深い所では根は枯れていきました。 さらに盛土した土層は、土壌生物相が単純化し、そこに伸びた根にはネコブセンチュウが蔓延、瀕死の状態を招いてしまいました。

 

根圏環境改善への取り組み

樹勢回復工事は2003年(平成15年)から始まりました。石積みで囲われていた根元周りを8分割し、毎年2箇所ずつ土を入れ替えていきました。 根圏環境を改善することで、新たな発根を促しネコブセンチュウ病は、拮抗する土壌生物(主に有用な微生物)で抑制することとしました。

工事は3年を経て樹勢回復の兆しが見られるようになってきました。新梢の伸長、不定芽の出現、早期落葉の改善、新たな発根などが確認できました。発根は1年で1m以上になるものもありました。 しかしながら樹冠上部の枝の枯損、葉の矮小化など症状が改善されない部位もあり、予断を許さない状況は続いています。

 

ベランダで花ゆずと四季バラ育てていますが、ベランダでは、植木鉢の下に『鉢皿』をひいていますので、横着な自分は、つい水をやりすぎて『根がいつも湿った状態で「酸欠」・「根腐れ」を起こしてしまう』と最近知りました。

(20210505纏め、#325)


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