知る喜びと、撮る喜びのつぶやき通信  (読める限り読み文章にする。 歩ける限り撮り続ける『花鳥風月から犬猫太陽』まで)

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『古代の日本は・日本人は凄かった 1(風土記)』—朝廷に『風土記』の作成を命ぜられ作成され、残っているのは、60分の5―

2021-01-31 12:46:47 | 歴史・日本

       『古代の日本は・日本人は凄かった(風土記)』

—朝廷に『風土記』の作成を命ぜられ作成され、残っているのは、60分の5―

 

 世紀末でもないのに悲観論が多い昨今です。 こんな時代だからでしょうか、古代の縄文時代・弥生時代・古墳時代関連のことを調べたくなり、さらには、悲観論に抗して、古代人の叡智からいろいろ学び、現代の情報化社会の中に、期待できるニュースを探してみたい、この頃です。

ウエブ情報から引用  
 

 この興味津々なテーマを、別冊太陽『風土記 古代の日本をひらく』を、抜粋・箇条書きで備忘録にしました。

❶有名なのになじみのない書物
『風土記』は古代奈良時代の前半に『古事記』や『日本書紀』と、ほぼ同じ時期に、当時、60ほどの国(今でいう県)が、朝廷に『風土記』の作成を命ぜられ作成され、残っているのは、60分の5です。したがって、多くの人にとって『風土記』は、なじみのあるものと言ってよいものだが、あまり記憶に残っていないもの。

❷『風土記』は国ごとに造られた
 『風土記』は、713年に中央政権の命令によって編纂が命ぜられ、内容は、

 ❶地名によい字をつけなさい。(昨今は、どんどんはやりの名称に変更する)

 ❷土地でとれる鉱物・植物・鳥・動物・魚・虫類などの産物を記しなさい。

 ❸土地の状態を報告しなさい。

 ❹山・川・原・野の名称の由来をのべなさい。(昨今は、興味も示されない)

 ❺古老の知っている伝承を記しなさい。 

❸『風土記』と土着の視座
 古代史は、一般的に資料が少なく、さらに、国家の歴史・権力者の歴史の著述が多く「中央の目線」に他ならない。 『風土記』は、地域で纏められた地誌であり、地域に生きた庶民たちの風俗・習慣・信仰・思想などがもりこまれている。  しかし、『風土記』編纂の最終段階で都人である国司のたちの手が入っている。(権力者の歴史が一般的の中で、『風土記』の庶民の記録が貴重)
 
❹『風土記』の面白さ

 ❶『風土記』は、八世紀の『地方白書』。

 ❷『風土記』は、およそ60の国から中央に提出されたが、『控え』を残してその控えを書き写したものが伝わるのが、出雲、常陸、播磨、豊後、肥前の五つの国の『風土記』で『五風土記』と呼ぶ。

 ❸地名の由来が面白い。「播磨風土記」に登場する『生野(いくの』は、もともと『死野(しの)』  であったものを、応神天皇が改めたと。(天皇が改めさせたことに驚き)

 ❹登場人物が、『古事記』『日本書紀』とは違う。 『常陸風土記』や『播磨風土記』などでは、ヤマトタケルや神宮皇后が『天皇』として登場する。(常陸や播磨へ中央から派遣されていた『国司』の見落としか、国史の誤りか)

 ❺生の声が聞こえ、生活が見えてくる。 古代の人々は、刃物で物を切る音は『フツ』、竹の葉がゆらぐ音は『アヨアヨ』、猿の鳴き声は『ココ』。(音や声を文字にする難しさは解ります。 かたかな・ヒラカナのない時代)

 ❻五風土記以外の国のことは。 後世の書物に引用されて残っている程度で『逸文』と呼ばれるが、『風土記』の記事か、疑わしいものもある。
 
 ❼『風土記』は当初、『風土記』ではなかった。 作成の命令が記されている『続日本書紀』(712年)には『風土記』という単語は出てこない。 三善清行(菅原道真ライバル)が、時の天皇に出した意見書に引用している。

古代は、中央集権のもとで余裕をもって発展していました。 この真逆にある昨今の世情と実態を背景にした本を見つけました。 次回のテーマです。

『崩壊学(コラプソロジー)人類が直面している驚異の実態』を読み始めました。 この本、人類社会の多くの分野の指標が、最近は、指数関数的に上昇し、ピーク直前にあり、ピークを過ぎると崩壊(コラプス)するという内容で、化石エネルギーに基礎をおく、われわれの文明は、消滅してしまうだろうというものですが、かなり定量的裏付けで解説されています。 これに抗して、古代の人類の凄い叡智も参照して、現代の人類の叡智で、『崩壊』から、いかに生き延びる術があるか、いろんな情報を調べてみたいと思います。
                       (20200222纏め、20210131追補、#146)


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