『リングを降りたボクサーたち(次のステージを戦う120人の姿撮る)』
『兄弟げんかや取っ組み合い(スキンシップ)の機会がない今こそ工夫して』
20191230の日経新聞の文化欄に載ったタイトルが、『リングを降りたボクサーたち(音楽・経営・・・次のステージを戦う120人の姿撮る)』でした。 この記事の筆者は、高尾啓介氏です。 この方は、アマチュアボクシングの経験者の写真家ですので、120人ものボクサーたちの『リングを降りたその後』を撮り続けられたのでしょうか、凄いです。
ウエブ情報から引用
ギリシャの古代オリンピックの種目であったボクシングです。 少し不謹慎ですが『ボクシングは、ルールありの喧嘩』と思った時代がありました。 その昔の喧嘩は、昨今の喧嘩と異なり、ルールに近いものがあったような記憶があります。
時には想定外の『突然切れる』ケースも多々ありますが、最近の大人しい子供たちや、若者を見ていると、格闘技(打撃系;ボクシング・空手、組技系;相撲・柔道・レスリング等)を小さいころから経験した方がいいと、自分は思っています。 なぜなら少子化の世の中では、最も身近で加減のできる兄弟げんかや取っ組み合いの機会(スキンシップの変形)が無くなってきています。 いっその事、『成人したら、自衛隊の体験入隊義務化も「是」としたいと思うこの頃ですが・・・。 自分が住んだことのあるシンガポールには、少し異なりますが、似たような制度があります。
自分は全く、この世で『格闘技』には縁がなかった『男子高校の山岳部』時代に、貴重な経験ができました。 学校では、隣の部室がボクシング部でしたので、時々、ロードワークが一緒になりました。 ロードワークはボクシング部の専売特許と思っていましたが、他の運動部もクラブもやっていました。 当然、山岳部でも必須のアイテムでした。 山岳部員であった自分が、『表題の記事から一部、抜粋』させていただき、自分の経験を備忘録としました。
当時、このボクシング部に、『県チャンプ』が居りました。 当時のジュニアのモスキート級ですので、対戦相手が、県には居りませんでしたから『不戦・県チャンプ』です。 この『不戦・県チャンプ』がなぜか、自分をスパーリングパートナーにしたい旨、ボクシング部と山岳部の両部のキャプテンを通じ申し入れてきました。 当時、自分の体重はライト・ウエルター級で、『不戦・県チャンプ』とは、体重差15㎏でした。 自惚れですが、自分は、黒のタイツで、ロードワーク中は、まあまあの『カッコ』でした。
このスパーリングは厳しいものでした。 1ラウンド3分の3回戦(間に1分間の2回休み、合計11分)が長かったこと。 確かアマチュアジュニアルールの1ラウンドは2分ではなかったと記憶しています。
アマチュアボクシングには、1ラウンドの時間のルールがあります。
小学生 1分30秒 3ラウンド
中学生 2分 3ラウンド
ジュニア(15歳以上18歳未満) 2分 3ラウンド
シニア「(18歳以上34歳) 3分 3ラウンド
このルールから見ると、自分はズブの素人・アマチュアでありましたが。シニアの待遇をしていただいたようでした。 当然ヘッドギアは付けていましたが、クリーンに打たれると、汗と涙までが飛び散りました。 結局3ラウンド目には、『これはガキの頃のケンカだ』を思い出して、自分(薩摩芋ほりで鍛えた握力は50㎏以上でした)も滅茶苦茶な攻撃になり、相手を膝から座りこませました。
体重差15㎏が決定的でした。 体重制の必要がよく判りました。 この体重差でスパーリングとは言え、無謀なことをさせた両部の三年生キャプテンの責任重大かつ大問題でした。 この後、県チャンプとは、ロードワークは、いつも一緒でした。
この時、思ったことは、ボクサーが、相手と試合終了後、普通は当然のように握手し、抱き合いますが、自分は、そんなことできたら『人間じゃ-ねー』と思いました。やはり未熟者でしたと同時に、普通の人間でした。 だんだん慣れるのでしょうか。
表題の記事抜粋と感想です。
① ゴングが響くと殴り合いが終わる。 リングで勝者は高々と腕を上げられ、敗者は喪失感を漂わせる。 やはり敗者に当然ながら爽快感など微塵も無い。
② 私もアマボクサーだった。 『あしたのジョー』の世界王者の大場政夫に憬れた。 スポコン漫画の主人公は、やはり格闘技(打撃系;ボクシング・空手、組技系;相撲・柔道・レスリング等)系に多かったようです。
③ 育ち盛りなのに、弁当はリンゴ1個という減量に耐え・・・。 半世紀も前ですが、アマチュアジュニアは、当日の計量結果で階級アップして参加できた時代もあったそうです。
④ あるミュージシャンは、今でもライブ前には無意識にシャドーボクシングをしてしまう・・・。 試合開始直前の緊張を紛らわした経験がミュージシャンになっても、抜けない、マジナイ・儀式になっているのでしょうか。
⑤ 私が訪ねた約120人は、口をそろえてボクシングに感謝していた。 殴り合いの格闘技は、なかなか経験できないものです。
ボクシングに、多くの方々が、いろいろ思い入れがあるのは、やはり残酷な面があるからでしょう、ローマ時代の闘技場では、女性の観客も多く、最後に『止めを刺せ』と叫んだのも女性が多かったようです。 ローマ時代と同じように、現代人も格闘技が好きですが、やはりボクシングの系統の、フランスのサバット、タイのムエタイその派生で、キックボクシングやシュートボクシングがあります。 それでも、ボクシングの世界には、『ボクシング存廃論』が根強くあります。
当然です。 大きく、厚いグローブを使えば、ノックアウトまでに、沢山打たれ、何試合も重ねれば、ドランカー(モハメド・アリでもなった)なりますし、小さい、薄いグローブを使えば、相手は顔のどこかの部分を骨折又は、自分は拳(多いは、中手骨)の骨折になります。
最近では、オリンピックの金メダリスト・村田諒太や、稀代のボクサー・井上尚弥がいます。 さらに、井上尚弥を超えるか、といわれる期待のフライ級の新人・中谷潤人、20戦全勝(15KO)がいます。 村田諒太の強さは、十分知られていますが、井上尚弥の強さの秘密ですが、今までの情報を、素人ながらまとめて見ると;
体力測定結果『成人の一般男性と同程度』と言う驚きの結果がでました。
●握力(左手)47.8kg(一般人平均46kg)
●反復横飛び54回(一般人平均値48回)
体幹のみは突出して優れていましたが、動体視力、反射神経、筋力は一般人と変わらず、柔軟性にいたっては一般人の平均値を下回っていたとのこと。
この体幹ですが、ウエブ情報にはこうありました
脊椎動物の体のうち,体肢を除いた部分。躯幹ともいう。体幹はさらに頭部、頸部、胸、腹部、骨盤部、尾部に区分される。 体肢は体幹から出る手足で、前肢(上肢) 、後肢 (下肢) に分ける。 ヒトは他の霊長類と比較して下肢に対する体幹の割合が小さいのが特徴である。 さらに、井上選手は右利きだが、腕相撲は左のほうが強いという。 まさに両利きの二刀流!
パンチの威力は規格外、オマール・ナルバエスにKO勝ちした試合直後のリング上で敵陣営が王者『ナルバエススがこんな簡単にダウンするはずがない。 グローブに鉛か何かを入れているのだろう。 今すぐに確認させろ!』とクレームをつけてきました。 というのは、ナルバエススは相当打たれ強く、過去159戦で一度もダウンしたことがなかったのです! その直後に、敵陣営は納得して、井上尚弥の強さ、特にパンチの強さを認め、絶賛しました。
表題から 脱線しましたが、今後の楽しみな課題ができました。 『井上尚弥のパンチの衝撃力と、体幹がどう凄いのか』を調べて見ます。
(記事投稿日:20200415、最終更新日:2024/09/14、#154)
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