原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

輝く未来ある少年少女達よ、マスクを外して語り合おう!

2015年04月18日 | 教育・学校
 近年、街中や交通機関内で季節を問わずマスクをした若者に出くわす機会が多い。

 原左都子の私論によれば、この現象の始まりとはおそらく国家(厚労省)がインフルエンザ感染予防等の目的で、市民に対しマスク着用を奨励する指導を行った故と考察する。 
 (この厚労省の指導によりマスク製造業界が如何程潤っている事実だろう!??)  実際薬局を訪れると、ありとあらゆる種類のマスクが店内に溢れている現状だ。  結局マスクとは、我が国に於ける厚労省とマスク業界の癒着産物に過ぎないと疑いたくもなるのだが…

 元医学関係者でもある私に言わせてもらうならば、こと感染症防止目的に於いてはマスク着用の医学的根拠の程が乏しいのではないかと判断する。 
 要するにマスク着用を強要する世の風潮とは、むしろ「マナー」観点に基づいていると結論付けられるのではあるまいか。
 例えば都心の通勤通学時間帯の電車内は大混雑している。 そんな場で傍らにいる見知らぬ人物から「ハックショーーン!」なる不意討ちを浴びせられる事実とは、私としても許し難いし気持ち悪い。 そんな場面で相手がマスクを着用していたならば少しは許せる気分になるとの、被害者側の根拠無き単純心理に過ぎないのではなかろうか?
 マスク着用の効用とは、所詮その程度と私はずっと認識している。


 ところが、学校現場等に於いては事はそう容易ではないようだ。
 我が娘が過去に通った私立中高でも、学校側がマスク着用を奨励(と言うよりも半強制)していた。 その趣旨とは、まさに上記通り周囲への「マナー」観点だったようだ。
 インフルエンザ等法定感染症の場合、法律に基づき生徒は主治医より完治診断書が発行されるまで登校が許可されない。 その許可後も“咳”等が続く場合には、「必ずマスクを着用して登校せよ」との学校側の指導だ。
 もちろん「マナー」面ではその指導をよしとするべきだが、これを教育者側が煽り過ぎる事の弊害を当時より私は懸念していた。

 ついでに私事を続けるなら、本日、現在大学生である娘がマスクに関して興味深い話題を提供してくれた。
 娘が通う女子大学でも、マスク着用学生が(感染症等とは一切関係なく)少なからず存在するとの事実だ。 何故、彼女らはマスクを着用して登校するのだろう!? 
 なんと! その理由とは時間不足でメイクをする暇がなかった故との事だ!
 アッとビックリだが、実は原左都子とて高齢域に達して尚“メイクせずして外出しない主義”のため、その心理自体は理解出来る気もする…   などとは言っていられない! 今後、社会に進出する若い年代の人物は、必ずや外出前にメイクをする時間を確保するべきだ! (それしき不能で、まさかまさか電車内等人前でメイクを施すなど社会人足り得ず世も末の光景だが…)
 ここで一旦原左都子の結論を述べるなら、メイク等外見要因で自分を演出したいのならば、マスクでノーメイク顔を隠すなどとの姑息な手段に頼らず、早起き等の努力をして堂々とメイク顔を披露せよ!とアドバイスしたいものだ。


 今回のエッセイを公開するきっかけを得たのは、我がエッセイ集読者であられるY氏よりメッセージを頂戴した事による。

 現役高校教諭であられるY氏の記述によれば、現在の高校教室内で年中 四六時中マスクを着用している生徒が少なからず存在するとの事実だ…。
 その事実にマイナスの意味合いで興味を抱いた私は、Y氏にその旨返信申し上げた。

 そうしたところY氏より大変興味深い「校内マスク調査結果」返答を頂戴したのだ! これに私は更なる感激を頂いた。(Y様、まさにありがとうございました。この場で御礼申し上げます。)

 Y氏の記述によると、現在高校教室内にてマスクで顔を隠す「マスク少年少女」の深層心理とは…
 ・顔にコンプレックスがある(頬、口元、歯並び、鼻など)
 ・表情の変化を見られたくない  (これはやんちゃな男子生徒に多い感じがします。注意や指導を受けている時に都合がよいのでしょうか。 怖いおじさんのサングラスの役割でしょうか。)
 上記2つが大半の理由だと思います。 つまり自分を見せたくないという事でしょうか。
 マスクを外すことが出来るように自信を付けさせる事も私達の仕事の1つだと考えています。
 番外編として
  ・飴やガムを食べていても口元が見えないのでバレない
  ・日焼け防止(運動部のマネージャー)
  ・すっぴん(おばさんみたい(笑))
  ・たばこの匂い防止
 (以上、「原左都子エッセイ集」を継続してお読み下さっているY氏より頂戴したメッセージから一部を紹介させて頂いた。 Y様、身勝手に我がエッセイ集内でこの話題を取り上げ公開させて頂いた事を改めてお詫び申し上げます。 ただ、それ程にインパクトがある話題でした。)

 
 最後に、原左都子の私論で締めくくろう。

 国家による感染症予防手段としてのマスク奨励指導が、現在に於いては若者の間で自己のアイデンティティ暴露回避の“隠れ蓑”になっている始末……
 確かに諸外国に於いては、「マスク文化」など(イスラム過激派以外は?)皆無と見聞するが…

 世紀の米国大リーグとてガムを噛みつつ闘う選手が多い現状ではなかろうか。(ただし学校の教室内授業中のガム噛み行為はやはりみっともないよ。)  あるいは私も日焼けは回避したいし…(でもマスクでは目元の日焼けが防げないよねえ。)  「すっぴん」だとおばさんみたい…?? (これなど私には切実な課題だが…)  しかも「たばこの匂い防止」…(高校生に限らずタバコは健康のためやめようね。)
 なるほど。 現在の高校生の心理とは私が現役で高校教員だった頃と少しも進化がない事実を、Y氏よりのメッセージで再確認させて頂いた。

 変化したのは、国を上げて「マスク着用」を国民に煽っている事態であろうと考察可能な気もする。
 まさに日本に於ける「マスク文化」とは、(特殊分野の人が愛用する)「サングラス文化」と同様か、ある意味では庶民にとって自己表出との場面に於いて、更なる「仮面を被る権利」をも保障してしまったと表現可能ではあるまいか?
 
 ここは世界標準にのっとり、「マスク」ごときが感染症を壊滅不能な事実を国家こそが悟り、せめて「マスク着用」を未成年者を含め庶民相手にむやみやたらと奨励する指導を撤廃しては如何か?

 マスクを外して一時でも誰かと語り合ったり微笑み合う事こそがよほど自己が活性化され、歪んだコンプレックス解消に繋がる事に間違いないよ!