原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

連休終盤に日本橋を行く。 (日本橋三越本店編) 

2017年05月07日 | 旅行・グルメ
 (写真は、東京都中央区日本橋室町にそびえ立つ日本橋三越本店本館。 正面玄関前より撮影したもの。)


 私が日本橋を訪れるのは何年ぶりだろう。
 あっ、そうそう。 娘の振袖を購入した4年前頃、呉服屋の招待で日本橋にて開催された「着物展示会」に幾度か訪れた。 確かに、お江戸日本橋という土地は和服が似合う場所かもしれない。
 ただ、その時には日本橋三越本店は訪れていない。


 実は、我が亭主が日本橋の生まれだ。 
 亭主の実家が代々日本橋の地で事業を執り行っていた関係で、この地にて生誕したとの事だ。

 亭主4歳時に、現在義母の家がある地に一家で住み替えたそうだ。  その後も日本橋にての事業は義母及び義父(義父が養子の立場)がそのまま続行していたらしい。
 亭主が35歳にしてやっと定職に就いた(参考だが我が亭主は大学院博士課程修了後、ポスドクの身分で複数の大学研究室にて研究に励んだ関係で人より就業が大幅に遅れたらしい。)事をきっかけに、義母が赤の他人に日本橋での事業を営業譲渡する決断をしたとの事だ。(もちろん有償にて。)

 実質的経営者であった義母の言い分を、私は亭主との婚姻直後に義母から直接聞いた事がある。
 本来ならば長男である亭主が事業を継承するべきだろうが、その適性が無いと早期より判断していた。 亭主には姉もいるが、その義姉(3年前に膵臓癌にて他界)に関しては義母の意向で最初から“お嬢さん”として育て、そもそも事業を継承させるつもりはまったく無かったとの話でもある。
 その話を義母から聞いて、私はもったいない事をしたものだ、と大いに残念に思った。
 どうして亭主婚姻後まで事業をそのまま継続してくれなかったのだろう? その事業を、この私こそが継承したのに!  などと、言える筋合いも無いしね…… 
 ただただ義母の言う通り、我が亭主には事業家の資質・適性など100%皆無であろうとの義母の判断に納得するばかりだ。


 そんな義母が、亭主と結婚し立ての頃、よく私に話してくれたのが日本橋三越本店の話題だ。

 事業所兼実家が日本橋三越本店の近くにあり、毎日の買い物に当該店舗を日常的に利用したとの事だ。
 義母が幼き頃の我が亭主を連れて行こうとすると、「四越(よつこし)へ行く!」と亭主が喜んだとの微笑ましい話題でもある。
 これ、私には十分にガッテンだ。 我が亭主には、冗談で言っているのか元々天然質故に本気で言っているのか今尚不明な不思議な雰囲気が確かにある。 
 そんな亭主に「あなた過去に日本橋に住んでいた頃、四越(よつこし)へ行く! といつもお義母さんに言ってたそうだねえ。」と私がからかうと、決まって「そんな事言ってないよ!」 と向きになるところなど、実に可愛いもんだ。


 その話題の亭主は昨日本人の意思で日本橋へは同行しなかったのだが、日本橋に来ると嫁ぎ先である原家の歴史が我が脳裏に蘇るような気がする。

 まさに元々日本橋の地に根差していた原家の直系末裔である我が娘相手に、そんなエピソードを嫁の立場の私から語りつつ二人で一時日本橋を楽しんだ。

東京湾トワイライトクルーズ - 総括編 -

2017年05月05日 | 旅行・グルメ
 (写真は、東京湾ディナークルーズにて終盤に娘が撮影してくれた“満面の笑み”の私の写真。)



 この満面の笑みで私が写真に映ったのは、久しぶりのことのような気がする。 

 ディナークルーズにて(いつもの半分以下の物足りない)お酒を飲み干し、次はデザートとのタイミングで娘が撮影してくれたのが上記の写真である。


 
 連休の過ごし方など、各家庭や個々人それぞれであって当たり前だ。


 ただ、私は娘が写してくれた上記写真を見て今回のクルーズが楽しかったのだと再確認させてもらえる気がするのだ。

 そういう少しの思い出が積み重ねられただけでも、連休の存在価値があるのかとも思ったりする。



 などと言いながら、明日も娘を誘って私は都心のとある場を訪れる予定なのだが。

 まだまだ今年の5月の連休は続く。

 それぞれのご意思で、ご自分なりの有意義な連休の思い出を紡がれ育まれますように。

東京湾トワイライトクルーズ - ディナー編 -

2017年05月05日 | 旅行・グルメ
 (写真は、東京湾ディナークルーズ船にて出された最初のオードブル。)


 さて、トワイライトクルーズ出港前にレストランの係員氏が、ウェルカムドリンクを注ぎにテーブルまで来て下さった。

 「アルコールは大丈夫ですね?」との質問に、「もちろんです!」と応えつつ、娘の反応を見た。
 そうしたところ、娘も「はい」と応えているようだ。

 周囲を見渡すと、既に別ドリンクを注文している方々も多い様子だ。
 これは飲兵衛の私にとっては力強き安心材料であり、それに追随したいものの……、


 第一義として「2時間」とのクルージングタイムを勘案するべきだろう。
 例えば、途中でトイレへ何度も行くことは避けたい。 あるいは下船の時に階段を降りねばならないが、その時につまづいたりして娘の面前で恥を晒す事になりかねない。……

 (こういうのが、ディナークルーズの欠点かな??) などとの飲兵衛身勝手理論を脳裏で浮かべつつ、本日のディナークルーズの場合、まさに“場をわきまえて” 酒の量は普段の半分にするべきだろう、と結論付けた私だ。

 そんな下手な計算を飲兵衛母が脳裏でしているとは露知らない娘は、冒頭のオードブルを食している。
 
 参考だが、このオードブルは「シュリンプと彩春野菜のマリネ オレンジ風味」と銘打っている。
 普段、エビを好まない娘がきちんと完食するではないか。
 
 そうだよなあ。 私も食事を出す時には、何らかのスマートな名前を付けてテーブルに置くとバージョンアップするのかなあ。 などと料理嫌いにして少し感じたものだ。

 この後ディナーは、スープ、そしてメインの肉料理、デザート、コーヒーへと続く。
 参考だが、軽井沢の老舗から取り寄せているとのパンが私の舌には何とも美味だった。
 (原左都子のFacebook上でディナー写真を先行公開しておりますので、もしよろしければご参照下さいますように。)

東京湾トワイライトクルーズ - 船内編 -

2017年05月05日 | 旅行・グルメ
 (写真は、我々母娘が乗船したディナークルーズ船の室内にて撮影したもの。)


 前編でも紹介した通り、我々が案内されたディナールームは広い空間のレストランだった。

 今回私が予約したディナークルーズ船は、4フロアーに渡り大小様々なレストランルームを配したディナー専用船のようだ。
 例えばビアホールもあるし、個室形式の小部屋もあればバーラウンジもあり、更にはオープンデッキやパーティルームも併設している様子だ。


 顧客それぞれの要望に沿い2時間のディナークルーズを提供しているこの種のディナークルーズ船に乗船したのは、我々母娘にとっては初めての経験だった。

 同じ2時間、 そして、 同じ船内、  との時空間の制限。

 そんなある意味では“窮屈な束縛”の中で、「顧客それぞれの要望に沿ったディナーの提供」との“目の付け所のシャープさ”に、まずは拍手である。

東京湾トワイライトクルーズ - 出港編 -

2017年05月05日 | 旅行・グルメ
 (写真は、昨日5月4日に娘と共に乗船した東京湾ディナークルーズ船。)


 今年の5月の連休にディナークルーズをしよう! と思いついたのは単なる偶然であり突然の事だった。

 昨年、娘と二人でイタリアと台北を個人旅行したが、その際に現地での半日程のオプショナルツアーを申し込んで参加した。
 そのツアー会社より“ポイントが貯まっている”とのメールが来たのは5月の連休少し前の事だった。 国内オプショナルツアーも取り扱っている業者であり、そのバラエティの程は様々な分野に渡り数多い。

 その中で私が注目したのが、上記「東京湾ディナークルーズ」だ。
 ただ、コスト観点が強い私は直ぐに気付いた。 何もオプショナル業者を仲介せずとも、直接クルーズ業者へ申し込みをした方が安価に決まっている!
 早速ネット上で検索してみると、まさにその通り! 2名の申し込みで千円単位のお得料金で申し込みが叶った。 しかもネットからの申し込みの場合、ウェルカムドリンク付きとの事だ。


 コストの話題はこの辺でやめて、クルーズに話を戻そう。

 今回我々母娘が乗船したクルーズ船は、竹芝桟橋を出港して2時間程の行程で東京湾を巡るコースだ。
 途中、東京タワーやレインボーブリッジ、大井コンテナ埠頭、お台場、羽田空港を通過し、東京湾へ出る。 その後、Uターンして竹芝桟橋へ戻るコースだ。

 さて、娘と共に新橋からゆりかもめに乗車せんとしたところ、さすがにゴールデンウィーク、ゆりかもめ乗場が物凄い混雑だ。
 普段平日の昼間にゆりかもめに乗車するとほとんど人が乗っていないに等しく、お台場の寂(さび)れ様を心配する程だ。 2020東京五輪が終わった暁にはお台場は更に寂れ、東京は巨額の債務に苦しめられるのではなかろうかと懸念した「お台場は既に寂れたのか?」と題するバックナンバーを、私は既に公開している。

 人出の多い連休中のみはそのような懸念を一時忘れるような思いだ。


 そうこうしている内に我々は竹芝桟橋に到着し、上記写真のクルーズ船(4フロアーあるようだが)の3フロアー(3階と言うべきか)に案内されて乗り込んだ。
 かなり広いレストランスペースの奥には舞台もある。 その舞台に程近い広いテーブルに案内され着席すると、室内は元より左右の船外がすべて見渡せ展望がよい。 

 娘と二人で「これはゆったりディナーを楽しめそうだね!」と喜んでいると、少しの揺れと共にクルーズ船は竹芝桟橋より出港した。