原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

抗菌薬(抗生物質)の不適切処方が今尚多発しているらしい…

2024年12月24日 | 医学・医療・介護
 (冒頭写真は、さまざまな抗菌薬。 朝日新聞記事より転載したもの。)


 冒頭から、2024.12.23付朝日新聞ぶらっとラボより 「不適切処方しがちな診療所は」と題する記事の一部を、以下に引用しよう。

 細菌をやっつける抗菌薬(抗生物質)は、ウィルス感染が原因となる一般的な風邪の患者に処方しても効果が無いうえ、効くはずだった薬が効かなくなる「薬物耐性」を最近につけてしまいやすい。 そんな「不適切処方」をしがちなのはどんな診療所か。 東大医学系研究科の某講師(医学政策学)らが診療所のデータベースを用いて調べ、米医学誌で報告した。
 活用したのは、国内数千か所の診療所にいる医師の年齢や性別などの情報と受診した外来患者への診断や処方に関する情報を合わせた「JAMDAS」どいうデータベースで、企業が運営している。 このうち、2022年10月から23年9が月にかけて、非細菌性の急性呼吸器感染症、いわゆる風邪と診断された18~99
歳の患者に関するデータを分析した。  本来は、必要でないはずの抗菌薬処方が、17.5%にあたる約17万1500例あった。
 分析の結果、抗菌薬が処方される割合は、院長の年齢が45歳未満の診療所に比べて、45~59歳だと2倍、60歳以上でも2,14倍高かった。 一日当たりの患者数の中央値が多めの診療所では、少なめの診療所に比べ、処方割合が1.47倍高かった。
 院長の年齢が高めの診療所で処方割合が高い理由は分析中だが、「医学教育などを通して抗菌薬の訂正使用が提唱されるようになったのは、最近のこと。 年齢の高い医師はこうした教育を受ける機会が少ないのかもしれない」と推測している。 必要のないケースに抗菌薬を処方することは、抗菌薬の慢性的な不足を招き、本来必要とする人に薬が届かなくなることにもつながりやすいと指摘されている。

 (以上、朝日新聞記事より一部を引用したもの。)



 原左都子の私事と私見に入ろう。

 この私が医学関係者であることをご存じの方々は、多いことであろう。
 そうであるが故に、日頃より医療を避けて通っているとも言える程の「病院へ行かない主義」であるとも言える。

 11月に郷里医学部同窓会に出席した際に、過去の医学仲間との談話の中で「病院通い」も話題として出た。
 とりあえず、「病院へ行かない主義」の私としては、皆さんの談話の聞き役に回ったのだが。
 
 これが、意外と病院を利用している(ほとんどの同窓生が病院勤めのため、安価でそれを利用できるのか???  参考だが、私の医学勤務先は民間医学企業であったり理化学研究所であったりで、病院とは縁のない業務に励んだものだ。)  その事実に驚かされたものだ!!
 中には 糖尿病を患った人物もいて、その場合は病院依存は仕方ないとして。
  何故これ程の医学部同級生が、日頃から病院通いに勤しんでいるのか??と首をかしげたくなったものだ。  (一見して、お元気そうな方々ばかりだったのだが…)


 とにかく、あの場面では「聞かないふり」を貫いたものだが。
 
 実際 この私、病院へ行く必要が事実上皆無の身だ! (いつも元気!ということです!!)
 いえ、道路で激しく転んで左膝複雑骨折をした際には、救急医療のお世話になったのだけど。 
 普段は何らの身体的不具合が無い身であると、70代を目前に控えている今現在自己診断している。

 そうそう 左膝複雑骨折入院時にも、担当整形外科医師先生(若い世代の医師先生でした)に「投薬は控えめに」とお願いしてそれを実行して頂いたものだ。
 私自身が医学関係者である事実を直接話した訳でも無いのだが、その我が希望をきちんと聴き入れて下さったのは。 おそらく、私が同業者である事実を会話の内容等から推測いただいたものと判断している。
 まさに、そのお陰で。 
 私は早期退院が叶ったと、今尚感謝申し上げている。😃 


 医学素人の皆さんには、担当医師との会話に於いて「抗菌薬(抗生物質)」の使用を拒むことは容易ではないのかもしれないが。

 もしも、少し勇気がおありならば。 そんな話題を診察室で今後出されてみてはいかがでしょうか?? 
 

東電は福島第一原発 廃炉作業の「燃料デブリ取り出し作業」に躓いたまま…

2024年12月22日 | 時事論評
 東日本大震災の際の「福島原発事故」後の処理の最大局面である、「燃料デブリ取り出し作業」は。
 事故発生の2011年3月から既に13年の年月が流れた現在、未だに躓いたままの状態だ…
 ちなみに、現在のデブリ回収はまだ「耳かき1杯分」であるらしい。


 2024.12.14付朝日新聞記事「再建へもがく東電5 デブリ回収 まだ耳かき1杯」 より、以下に一部を引用しよう。

 去る8月に、福島第一原発の廃炉作業で「最大の難関」とされる燃料デブリ(溶け落ちた核燃料)の取り出しで、東電は出ばなからつまずいた。 2号機のデブリを試験的に採取するための手順にミスがあり、作業が中断したのだ。
 (中略) 2号機のデブリの試験的取り出し派11月7日にいったん終えたが、廃炉への道程はまだ長い。 政府と東電は廃炉を2051年までに終える計画を掲げているが、今回の作業で採取できたのは、耳かき1杯分。 (中略)
 廃炉費用も見通せない。 今は8兆円と算定しており、このうちデブリ取り出しに6兆円を見込む。 (中略)
 デブリを取り出したとしても、処理方法は決まっていない。 その費用などが加われば、大きく膨らむことは確実だ。 10兆から20兆円とも言われている。  今後、コストが抑えられるような記述確信が起きるかもしれないという官僚もいるようだが。費用の増加については、「今はまだ考えたくもないと漏らす。
 東電が経営再建を進めても、事故の費用増加は続く。 いずれ、電気料金などを通じて、最終的には国民の負担増につながる可能性は高い。

 (以上、朝日新聞記事より一部を引用したもの。)




 我が国が引き起こした、「東日本大震災」時のこの“人災”「福島第一原発事故」という世紀的悲劇の後始末は、国民皆が今後共長年抱えて行かねばならない課題だ。 
 (特に日々電気を東電のお世話になっている我が家など、実に我が身の問題とも言えよう。)

 デブリ取り出し課題に関しては、予定よりも相当遅れてやっと着手され始めた感があるが。
 さて、その処理が始まってみると、課題が盛りだくさんである事実は火を見るよりも明らかなのは当然だろう。  特に、この作業により更なる放射線被ばく被害に遭われた作業員の方々が発生している悲劇の事実は、筆舌に尽くし難いものがある。

 そんな折に 自民党政権など未だ飽き足らずに、今後も「原子力発電を強化する!」と高らかに発表してそれを続行している事実だし。
 はたまた、日本各地で建設後既に長年が経過している「原子炉」を未だ廃炉に持ち込まず、現役で使用して電気を供給しているのが現状でもある。

 それ(原子力発電)を主張したい思いは分からなくもない。
 それが世界的な慣習ともなりつつある現在、もはや 確かに「原子力発電」は世界規模で人類の生活や世の発展を支えて立っている立場にあろう。


  それでも 特に我が国日本は、「東日本大震災」との自然災害発生時に。
 実際に「福島第一原発事故」との多大なる放射能汚染事故を勃発させてしまった、世界でもまれな一国家である事実には間違いない!!😱 😭 

 
 あれがら13年が経過した今、「福島第一原発」の「デブリ取り出し」作業がやっと開始した訳だが。

 その作業に多大な費用(国家予算)を要している事実や その作業が躓いている現実を、少しでも多くの国民の皆さんが我が事として捉え。

 今後の「原子力発電」に関するご自身なりの考えを、各自が整理して欲しいものであります…


人は何故「闇バイト」に応募したのか??

2024年12月21日 | 時事論評
 その一番の要因は、「即時性」であるという。
 要するに、それに応募する人は 今すぐにでも現金を必要としている状況のようだ…


 早速 2024.12.21付朝日新聞「ReRon」コーナーより、「『闇バイト』なぜ応募したのか 社会保障へもっと早くつなげるには」の一部を、以下に要約引用しよう。

 全国で相次ぐ強盗や特殊詐欺。 「短期間で高報酬」などのうたい文句で、SNSなどでの「求人」に応募した人たちが、実行役として犯罪に加担している。
 事件の一つでは、被告に税の滞納があったとも報じられた。(中略)
 経済的困窮に悩み、手だてを探していた若者たちは、なぜ社会保障制度の利用ではなく、『闇バイト』へ応募したのか。
 経済的困窮を抱えている人は、闇バイトではなく生活保護など社会保障によるサポートを受ければよいはずだ。 そうならなかったのは。
 闇バイトには三つの優位性があり、中でも「即時性」が重要だと論じるのは、社会福祉士の横山北斗さん。
 社会保障制度は申請手続きや給付に時間がかかる。 そのプロセスを簡素化できないか、と提言している。
 事件が相次ぎ、「闇バイトに手を出し手はいけない」という啓発をよくみかけるようになった。それは正しい。 ただ「どうすれば加担せずに済んだのか」に「向き合わない限り、その啓発は宙に浮いたものになってしまうのではないでしょうか」

 (以上、朝日新聞記事より一部を引用したもの。)



 原左都子の感想を述べよう。

 上記引用文中にもあるように。
 全国で相次ぐ強盗や特殊詐欺。 「短期間で高報酬」などのうたい文句で、SNSなどでの「求人」に応募した人たちが、実行役として犯罪に加担している。

 この文言の通り、今の時代の特に若い世代の人種にとって、「役所」とは自分達とは何らのかかわりも無い機関と成り下がっている実態ではなかろうか??
 転居したり、婚姻したりすればその届け出に「役所」に出向く、というのは若い世代の間でも常識化しているのであろうが。
 片や、職探しに困っている事態に於いて、まず「職業安定所(職安)へ相談に行こう!」との発想すら、若い世代の人種には出にくいのではなかろうか??
 
 実はこの原左都子、我が人生の中でたった一度だけ その「職安」へ出向いたことがある。
 時は、30代前半期だっただろうか?
 詳細の記述は避けるが、当時の私の目的は「失業保険」を受け取ることがメインだった。
 ただ正直言って、当時の私は「医学関係者」として引く手あまた状態だった。
 ただ、その「失業保険を受け取る」とのせっかくの権利を活かしたいと考えたのだ! (結果として、6か月間それを受け取りました。)
 その後すぐに、「医学者」として復職したのは当然の成り行きでした。

 学術的、経済的に恵まれた青春時代を送ったと言える私自身の過去を語っていても埒が明かないため、この辺にしておこう。



 「闇バイト」問題に話題を戻そう。

 実質「経済的困窮」を余儀なくされている現在の若者たちが、まずは依存するのがSNSであろう事実を慮って余りある。

 まさか今時の若者が、真っ先に頼るのが「役所」である訳も無いのだろうが。😫 😱 


 ここは、役所側こそが視野を拡大して。

 今後は将来ある若者達が生活に困窮した際に、一番に“救いの手”を差し伸べる存在に 役所こそが成るべく変身するべきではあるまいか?!?!

 今すぐ役所が「闇バイト根絶課」でも設けて。

 その受け入れを開始することに期待申し上げたいものだ!! 


ホンダ・日産が経営統合に向けた協議に入ったらしい

2024年12月19日 | 時事論評
 車には何らの興味も無く、私自身が既に車の運転をリタイアしているとの立場にして。


 ホンダと日産が経営統合に入ろうがどうしようが、どうでもよい話題なのだが。

 そうとは言っていられないのは、我が亭主が定年までホンダに勤務していた身であるからだ。
 とは言っても、これもまたイレギュラーな入社の仕方をしている。
 我が亭主の場合、大学院博士課程まで自身の研究(物理学のバイオホロニクス分野において博士論文及び「ネイチャー論文」を提出)していて、30代半ば程までその研究のために自身の出身大学(大学院)のみならず、師事する外部の著名研究者の下で研究に勤しんだ人間だ。
 その一連の研究が実を結んだ挙句の果ての30代半ばにその業績が買われて、ヘッドハンティングによりやっとホンダに入社した身との訳だ。

 その後我が亭主は、高報酬に恵まれつつ定年までホンダに勤務した。(参考だが、私と見合い結婚した時には亭主は既に41歳だった。)



 さて、今回の「ホンダと日産の経営統合協議」に関する2024.12.18付朝日新聞記事の一部を、以下に引用しよう。

 自動車大手のホンダと日産自動車が経営統合へ向けた協議を始めることで、調整に入ることが18日 わかった。
 持ち株会社を設立し、両者が傘下に入る形が有力視されている。 実現すれば、年間販売台数が800万台を超える世界有数のグループが誕生する。 (中略)
 両者が経営統合を検討するのは、自動車業界が100年に一度と言われる変革期にあるためだ。 (中略)
 両者は3月、EVの開発で協業を勧めていくと発表。 中核部品の共有化や共同調達など、幅広い分野で検討を進めていくとした。 
 両社には足元で向かい風が吹いている。 EVが伸びる中国市場で販売台数を大きく落として工場を閉鎖しているほか、ホンダは人員削減にも踏み切った。 日産は業績が悪化、利益が9割減り、9千人のリストラや生産能力を2割減らすなどとして再建計画を発表した。

 (以下略すが、以上朝日新聞記事より一部を引用したもの。)



 我が亭主もホンダを退職して、既に10年近い年月が流れているし。
 その後のホンダが何処と経営統合しようが、関係ないと言えばそうなのだが。
 この私の素人感覚でも、ホンダとは本田宗一郎氏時代の昔から“優良企業”のイメージがあるし。 
 実際に亭主がホンダ勤務であったが故に高額給与に恵まれつつ、我が家は何らの困惑も混乱も無く無事に我が子の教育の歴史を刻むことが叶ってきている。

 それに比して、私としては どうも日産の経営歴史(赤字経営期間が長かった?!?)の程に貧弱さが否めない悪印象があるのだが…
 
 亭主の談話によれば。
 経営統合と言えども おそらく全面的に統合するのではなく、技術力等々の協力できる範囲での統合であり、ホンダにとってさほどのデメリットではない、との事のようだが。

 今時の「経営統合」の意味合いやその実態をまるで理解していない私故に、かなり誤解している部分もあるのかもしれないが。


 とにかく、結論としては。

 両社にとって総合的にプラスになる「経営統合」であって欲しいと望んでいる。


「大塚国際美術館」、過去に何度か鑑賞しに行きました。

2024年12月17日 | 芸術
  (冒頭写真は、徳島県鳴門市に位置する陶板美術館・大塚国際美術館内で撮影したフラ・アンジェリコ作「受胎告知」の陶板複製作品。)


 以下、本エッセイ集2016.06公開のバックナンバーを再掲載させていただきます。

 私はここ数年郷里へ帰省する都度、大塚国際美術館を訪れている。
 この美術館は表題の通り「陶板美術館」であり、決して本物の美術絵画を展示している訳ではない。
 ところがこの美術館の最大の特徴とは、古代、中世、ルネサンス、バロック、近代、現代を通して物凄い数量の歴史を超越した世界中の名作陶板絵画を展示している事なのだ!
 これには恐れ入る。
 これ程大量の名作陶板(そのすべてがオリジナル作品と同じ大きさ)を制作した大塚財閥の資金力の程に、地元出身の人間として改めて驚嘆するばかりである。

 ここには常に国内外からの団体旅行客をはじめ、地元の小中学生達が遠足等の目的で訪れている様子だ。
 今回の我が訪問時にも、6月初旬との観光閑散期にして団体旅行客のバスが数多く駐車場に停車いていた。

 ここで話題を変え、当エッセイ集2016.2.8バックナンバー「ローマ・ピサ・フィレンチェ列車と徒歩の旅」より、「サンマルコ美術館」及び「フラ・アンジェリコ作『受胎告知』」に関するネット情報の一部及び我が私見を紹介しよう。
 フィレンツェは15世紀のルネサンスにおいて、文化的な中心地だった。 今でも当時の名残を味わうことのできる博物館や美術館、教会などがたくさん存在しているが、「サン・マルコ美術館」もその一つだ。
 サン・マルコ美術館は元々は12世紀に建築された修道院だった。 15世紀になり、損傷が激しくなったこの修道院は、1434年に当時の法王エウゲニウス4世の配下でドミニコ会の修道院となった。 そして、この修道院はコジモ・デ・メディチの指示により、1437年から1452までの間、約15年もの年月をかけて改修工事が実施された。 1866年に修道院は廃止されたが、1869年にその一部が美術館として公開されることになった。
見どころとして挙げられるのは、フラ・アンジェリコの作品が数多く収蔵されている事だ。 フラ・アンジェリコの壁画のなかでも最高傑作とされるのが「受胎告知」。 修道院内の回廊を回った後、2階に上がる階段を上ったところに「受胎告知」は展示されている。
 次に、ウィキペディア情報より要約引用。
 フラ・アンジェリコは、15世紀初頭より活躍したフィレンツェ派を代表する大画家。 師であるゴシック絵画の大家ロレンツォ・モナコより学んだ、ゴシック的である豪華で優美な表現に加え、初期ルネサンスの三大芸術家のひとりマザッチョの作品から空間・人体の三次元的描写を学び、鮮やかな色彩による敬虔で高潔な人物描写による独自の画風を確立。
 原左都子自身もこのフラ・アンジェリコ作「受胎告知」を、日本国内の美術館にて何度か観賞した記憶がある。  当該作品が、サンマルコ美術館(当時は修道院)の壁画である事を今回初めて認識した。 これが壁に描かれた壁画だったとすれば、イタリア国外にて展示されるアンジェリコ作「受胎告知」とはすべて“複製”との事実に驚かされる。
 この場で現物(本物)を観賞出来る事が、改めて奇跡のように思えたのだ。
 上記ネット情報にも記載されている通り、サンマルコ美術館は歴史的美術作品の宝庫だった。  しかも数あるフィレンチェの美術館・博物館の中でも、サンマルコ美術館は観光客が少ないとの情報も得ていた。
 実にその通りで、午前中のフィレンチェ観光に於いて、静かにゆったりと美術品満載の元修道院にてひと時を過ごせた事に、これまたイタリア旅行の醍醐味を見た思いだ。
 (以上、「原左都子エッセイ集」バックナンバーより一部を引用。)

 半年程前に旅したイタリアにて訪れたフィレンチェのサンマルコ美術館は、我がイタリア旅行のハイライトとして大いに印象に残っている。 (中略)
 そのサンマルコ美術館の展示物の中でも、ひときわ目を引いたのが 「名画 フラ・アンジェリコ作 受胎告知」だ。 (この名作の“本物”を撮影した画像は、左欄のフォトチャンネル「イタリア旅行フィレンチェ編」にて公開しておりますのでご参照下さい。)

 さて、再び大塚国際美術館に話題を移すと、その「フラ・アンジェリコ作 受胎告知」はB2階ルネサンス展示コーナーの目立つ場所に存在した。

 いやはや、実に懐かしい思いだ。 
 この名画に、我が郷里にて再開出来た事を嬉しく感じる。
 我が記憶によれば、過去に修道院だったフィレンチェ サンマルコ美術館の壁画である原作の「受胎告知」は、その劣化を防ぐためにガラスか何かで覆われていた気がする。
 大塚美術館の「陶板複製作品 受胎告知」をよ~~く見ると、その“ガラスの覆い”までもを再現しているのが、返ってフィレンチェのサンマルコ美術館にて当該作品を見た記憶がリアルに思い起こされるようで、何だかしんみりと興味深い思いだった。 

 (以上、「原左都子エッセイ集」バックナンバーより一部を再掲載したもの。)




 今回、我がエッセイ集にて「大塚国際美術館」に関して公開したバックナンバーを取り上げたのは。

 2024.12.14付朝日新聞夕刊内に、「夢ならぬ 色あせない西洋名画」と題する「大塚国際美術館」関連記事があったからに他ならない。

 以下に少しだけ、その記事を引用しよう。

 大塚国際美術館は、古代から現代まで1千点以上の西洋名画を陶板で複製展示する。 モネ、ピカソ、フェルメールといった巨匠の作品のほか、聖堂や墓室を空間ごと再現した展示もある。 (中略)
 美術館は1998年、大塚製薬などを擁する大塚グループの創立75周年記念事業として、創業の地の徳島県鳴門市につくられた。 陶板に絵画を再現する技術は、グループ内の陶業会社によるもの。 経年劣化が少なく、そのままの色と姿で半永久的に残せるという。 (中略)
 複製ならではの利点がある。 レオナルド・ダビンチの「モナ・リザ」は、ルーブル美術館の本物は離れた場所からしか見られないが、ここではいくら近寄っても大丈夫。 (中略)
 館内はとにかく広い。 鑑賞ルートの総距離は4㎞にもなる。 

 (以下略すが、以上朝日新聞記事より引用したもの。)



 原左都子が当該美術館にて撮影してきた他作品や館内の光景の一部を、以下に紹介しておこう。

         

         
 画面が横になっている点を、お詫びします。

         

         

 下の2枚は、モネ作「睡蓮」の庭を美術館内に再現した光景です。
 この庭に関しては、実によく再現出来ているなあ!と感激した記憶があります!!


 我が出生地である徳島県鳴門市に存在する、唯一の文化芸術展示施設と言えるでしょう。