学習塾の基本は何をおいても勉強(すること)にありますが、すべての生徒が全身全霊を打ち込んでこれ(勉強)に当たっているかといえば、そこは子供のこと、そうそううまくはいきません。
でも、ここに「塾で成功するか否か」のポイントの一つが実は潜んでいます。
仮に、まったく勉強する意志もないのに親に言われて仕方なくやってくる子がいたとしましょう。
その場合、親の側に「子供が多少へこまされてもつらさを味わっても、それは産みの苦しみのようなものだから」と割り切って、(少なくとも1年くらいは)そこから逃げ出させない覚悟があれば、大抵の場合学力は上向きます。テストの単数も上がりますし、成績も上向いてきます。
反対に、やる気のなさをすべて塾の側に丸投げして平気の平左、極端に言えば「それを何とかするのが塾でしょ」的なお考えの方の場合には、まず間違いなく失敗します。
そこには自助努力も、何かを成すにはその過程で辛いことだってあるのだという覚悟も、また、何かが変わるにはある程度の時間が必要だという一般常識もないからです。うまくいくはずがありません。
もう一度言いますが、実際のところ、すべての生徒が文句なく完璧な状態で向上のための努力をし続けていることは少なく、そこには様々な課題や問題があって、そういうものを一つずつクリアしていくことでようやく成果を手にすることができます。
現実に、そういう子たちの顔を思い出せば、あの子もまたあの子もと、瞬時に何人もの顔と名前が脳裏に浮かびます。