後に総理大臣を務めた佐藤栄作氏が自民党幹事長だった頃の1962年、 アメリカに 行った際、ケネディ大統領とホワイトハウスで会談をした話が本に書いてありました。
佐藤氏の印象では、ケネディ大統領がいかにもの落ち着いた物腰をした、エレガントな雰囲気であったとのことですが、 後日驚いたのは、実はその時 後にサーティーンデイズとして映画にも描かれたキューバ危機の真っ最中であったことです。
人類をソ連との核戦争の危機から救う、 まさに命を燃やし尽くすほどの緊張の中でも静かに示すことのできるそのような上品な物腰が、ジョンケネディという弱冠46歳の政治家の第一級であるかを確かに物語っていたと佐藤栄作氏は記しています。
この話と比較するには少しばかり卑小ですが、 戦時中に総理大臣を務めていた東条英機氏。
何が卑小かは書かず、ここでは同時代を生きた石原莞爾氏が東条氏を評して「東条上等兵」と揶揄していたことにとどめます。
こうした中央に生きた人物に限らず、私たちの周囲にもいますよね、せいぜいが上等兵の、本人だけが俺様ルールの狭い世界に生きてそこから外に出られない、いっぱしの将校気取りの小さい男。
以上、昨日の夜中に読んだ某雑誌の記事から。
「小さい男」とは、目先のつまらぬことに汲々とし、100円200円の小銭に振り回され足元をすくわれる、物事の本質などに気づきもしない愚かなイナカモノと言った意味です。