既報の「外国人排斥を許さない6・13緊急行動」ですが、当初は仕事の都合で参加を諦めていたのが、意外と有休がすんなり取れたので、私も急遽行動に参加して来ました。以下、当日の様子を簡単に報告します。
当日現地集合場所の京都・三条河原(三条大橋下の鴨川河川敷)へは、午前11時前に到着。もう直ぐ集会が始まるというのに、来ていたのはまだ30人位。それも見ず知らずの人間ばかりで、「何だあの賛同署名は結局名前だけだったのかよ」と、次第に心細くなる。
しかし、それは直ぐに杞憂と分かる。後から後から人が押し寄せてくる。連帯労組・日雇労組・教育合同労組の旗が其処かしこに立つが、その他にも浄土真宗の幟や、アナーキスト系と思しき黒旗も。それを取り巻く警察官の数も増えだした頃には、元・門真市議の戸田ひさよしさんが、目立つ幟を引っさげて登場。たとえ初対面と言えども、やはり顔と名前が一致する人が、一人でも居るのは心強い。
キックオフ集会の発言者トップバッターは浄土真宗の人だった。悪人も最後には仏様に救われるが、その前に必ず一度は地獄に落される、その地獄の一つに無間(むげん)地獄というのがあり、そこでは真っ暗闇の中で一人ぼっちにされる、深夜に個室に篭って差別落書きに精を出す「在特会」の人たちも、さながらその無間地獄を彷徨っているのだろう―そういうお話をされた。
その次に登場したのが戸田さん。人権侵害はどこまで行っても人権侵害でしかない、そんなモノを「言論の自由」の名で容認してはいけない、差別者には労働者階級の「肉体言語」で応えてやらなければならない―という勇ましいお話だった。
その後、色黒の情熱的な人からのパレスチナ・ガザ連帯の呼びかけがあり、その後も数人の方からのアピールがあって、11時半から約1時間、三条から四条河原町周辺をデモ行進。この時には、既に参加者は300人以上に達していたらしい。
12時半から13時半まで昼食休憩。私は、直ぐ傍のローソンでお弁当を買って、鴨川べりで行楽弁当と洒落込む。この時に、赤旗と混じって、日の丸を掲げた若者数人が引き上げていくのを確認。これが、ひょっとしたら「奇麗事保守」の人たちで、午前中限定で行動に参加してくれていたのかと、妙に感心するも、真偽の程は最後まで分からず仕舞い。
防衛上の理由から、「写真撮影は主催実行委員会の事前承認を得た者のみに限定」と聞いていたので、最初は撮影を諦めていたものの、それでも幟やプラカードを見ていると、記念に撮りたくなったので、記事冒頭ならびに下記(1)~(4)の写真を、許可を得て撮影。(3)の幟は、戸田さんが前日4時間かけて作ったものだとか。しかし、その中で、何と言っても私が一番心を打たれたのが、(4)の「日本人とか外国人とか、ごちゃごちゃ言うな、(みな)同じ人間やで」というプラカード。
午後からは、13時半から15時半まで、三条・蛸薬師・四条河原町の三ケ所に分かれて、街宣とビラ配布の情宣行動。労組の旗は午前中で引き上げ、ここからは市民団体が中心の取り組みとなる。それでも優に60人は居たのではないか。その大半が「在特会」との激突も噂される四条河原町に殺到したので、実行委員が三条や蛸薬師にも人を割り振り直す。へタレの私は、今後の事を考えて、「穏健派」中心の三条河原町交差点でビラを撒く。何故かそこに戸田・元市議も加わる。
その情宣活動だが、意外と梃子摺る。最初こそ「昔とった杵柄」で、「何とでも為る」と高をくくっていたものの、いざビラ配布が始まると、思うように言葉が出てこない。
そりゃあそうだろう。「外国人排斥許すまじ」の一点だけで、半ば義憤に駆られて結集したものの、それ以外の事は全く知らず、ぶっつけ本番で参加しているのだから、そうなるのもある意味当然だ。ビラに書いてある入管法の知識以前に、自分が今撒いているビラの主催者団体の事も、他のメンバーの事も何も知らずに、ビラを撒いているのだから。それが「勝手連」「草の根」の活動なのだ「無知の力」だと息巻いてみても、肝心の次の句が出てこない事には街宣もままならず。
予備知識もそこそこ体得した上で、「共産党です」と言ってビラ撒いていたらそれで良かった、かつての街宣とは大違い。それと比べると、実行委員や戸田さんの演説は、流石に堂に入っている。
「これでは在特会のキョンシーどもと同じじゃないか」と、少し後悔し始めたその流れを、何と当の「在特会」の連中が変えてくれたw。彼の人士たちが三条河原町の交差点を差し掛かり始めるや否や、そのカルトっぽい罵声や大音量に、行き交う通行人も流石に辟易し出したからだ。その顰蹙を買う様たるや、かつての勝共連合・原理研(統一教会)のデマ宣伝と、全く瓜二つで。
ネオナチの本質を、当人たち自身がいみじくも垣間見せてくれた事で、俄然対話が弾み出す。一旦はビラの受取を拒否した若者二人連れにも、「あのウヨクのデモ、キモいね~」と私が話しかけると、若者の一人が「そうですね~、最近はウヨクのデモが煩くて、いい加減ウンザリしていたのですよ」「僕の横に居るこの友達も、韓国からの留学生なんで、彼の事も心配だしね~」と、応じてくれた。その横では、ビラ配布要員の説明を、外人観光客が熱心に聞いていた。 しかも、今回は一人の逮捕者も出さずに、当日の行動を終える事が出来た。これもやはり、754名の賛同署名の力で、ネオナチ・ファシスト「在特会」の蛮行を封じ込める事が出来たからだろう。
下記写真はその時のもの。(5)はその時の情宣で掲げた横断幕。(6)が情宣で撒いたビラで、裏面には賛同署名者の一覧が全面に掲載されている。(7)は三条河原町交差点を通過中の「在特会」デモ隊。今回は明らかに向こうの方が押され気味で、参加人数でも確実にこちらの方が勝っていた。(8)は、実は「在特会」ではなく、こちら側で掲げられた「日の丸」とプラカード。このプラカードの裏面には「日の丸」を貶めた在特会への抗議の文面もあった。しかし、この方は、「ひょっとしたら奇麗事保守の方ですか」という私の問いかけには、やんわりと否定されていたが。
そして、何にも況して意外だったのが、この我々の行動を取材していたのが、新左翼系の「人民新聞社」ただ一社だけだったという事。その他のマスメディアは、本日に至るも、右の「産経」から左の「赤旗」まで含めて、このニュースを押し並べて無視している。
しかし、この問題は、決して在日外国人だけに止まるものではない筈だ。何故ならば、「在特会」のやっている事は、只の「弱いもの虐め」でしかないからだ。在日外国人問題も、一皮剥けば、単に「虐めをする為の口実」にしか過ぎない。二言目には「在日特権」と言いながら、最大の「在日特権」である在日米軍の治外法権や基地犯罪には一切言及せず、叩き易い在日コリアン・中国人・第三世界出身者ばかりをひたすら狙い撃ちしているのが、その何よりの証拠ではないか。
こんな奴らをそのまま放置していると、次には間違いなく、「派遣村」などの国内弱者が奴らの標的になる。こんな奴らネオナチ・ファシスト「在特会」を、絶対に野放しのままにしていてはいけない。
■参考:今までの「在特会」関連記事一覧
・拉致支援者を騙るネオナチの天に唾する退廃ぶり(4月15日)
http://blog.goo.ne.jp/afghan_iraq_nk/e/252214ffd7e2e01ec7e10201f4639b3d
・言い訳に回り始めたネオナチ在特会(4月21日)
http://blog.goo.ne.jp/afghan_iraq_nk/e/364d3c5236fc748019061aaf2fea09f9
・今の「救う会」に果たして人権を語る資格が在るのか?(5月31日)
http://blog.goo.ne.jp/afghan_iraq_nk/e/90b767fbf0263dd7e92d66631ad9d8d3
・転載:外国人排斥を許さない6・13緊急行動への参加・賛同の呼びかけ(6月6日)
http://blog.goo.ne.jp/afghan_iraq_nk/e/f900142b0097e8baf0ce6d33aceaaf6b
・在特会反対だけで果たして良いのか?(6月10日)
http://blog.goo.ne.jp/afghan_iraq_nk/e/a985c6a61a8f9c1155ef957b947be7c0
・754名の山宣がネオナチの蛮行を封じ込めた(6月14日)
http://blog.goo.ne.jp/afghan_iraq_nk/e/d17b717374b90410d6d82db4cb4cf924
・日の丸を穢しているのは一体どちらか?(6月17日・追記)
http://blog.goo.ne.jp/afghan_iraq_nk/e/e2f9643ad2c302ee063ed926aa0ce291
13日の行動参加お疲れ様でした。
僕自身は今回の件があるまで『在特会』なんて知らなかったのですが、あそこまで酷いとは・・・。
僕はいちおう左翼のつもりなのですが、左右を超えて許してはならない類の輩ですね。
・緊急の呼びかけにも関わらず、デモには約300名、情宣には100名以上の方々が参加して下さった。
・当日までに754名の賛同署名を戴いた。
・当日の行動で計42,881円のカンパを戴いた。
・午後からの情宣活動では、四条河原町で「在特会」側から挑発的な言辞が発せられたりもしたが、それに徒に乗せられる事無く、一人の逮捕者も出さずに、チラシを撒ききる事に成功した。
http://image.blog.livedoor.jp/gaitsui2/imgs/8/7/87eebd30.jpg
ハリセンに爆竹。相手がウヨクなら暴力も許されるんですか。
そちらさんの方がファシストちゃいまっか?
京都市民でも在特会に手を振ってる人もいましたよ。
そういう人達の事はどうなんですかねえ。
もう気持ち悪いからサヨクは京都から出てってください!!
6.13の京都は極右テロリストの大敗北でしたね。お前らのお仲間の増木重夫・遠藤健太郎も、暴力行為法違反容疑でとうに逮捕されているしね。
独にもネオナチは居るが、ネオナチのデモには常時その十倍ぐらいの対抗デモが組織され、ネオナチなんていつも蹴散らされるのだよ。それが、ナチスドイツの痛切な教訓から生まれた「闘う民主主義」の伝統だ。
80年代韓国の、軍事独裁政権崩壊後の初の民主選挙では、軍事政権後継者の大統領候補は、大衆から生卵投擲の洗礼を受けた。
90年代インドネシアの、スハルト独裁体制崩壊後初の民主選挙では、旧与党ゴルカルの宣伝隊は、行く先々でボコボコにやられた。
いずれも、確かに褒められた行為ではないが、かと言って朴正煕・全斗煥・スハルト陣営の側が、過去の自らによる人権弾圧には頬かむりしながら、前記行為の非を幾ら詰った所で、誰も同情などしやしない。
「在特会」が盛んに言い立てる爆竹ハリセンやらも、それと同じだ。在日外国人参政権反対に名を借りて、外国人排斥を公然と主張し、1人の少女を100人がかりで脅迫しておきながら、爆竹ハリセンで脅かされた位で泣き言を言った所で、滑稽なだけだ。誰がお前らに同情なんてするか。
左翼が本当に警戒すべき相手というのは、左翼の理論・文献にも通じ、反貧困の課題では共闘も唱えながら、その実、左翼や労組をも右翼愛国主義の方に組織していきかねない様な、そんな筋金入りの右翼だ。それと比べたら、お前ら「在特会」なんて、余りにもレベルが低すぎてお話にならない。お前らの相手なんてしていたら、こちらの力量まで落ちてしまう。
分かった?分かったら、もうキモイから、市民を隠れ蓑にするネオナチ・ファシストは、日本からトットと出てってください!!
・在特会主催の集会に対する抗議およびデモ中の爆竹に関する見解
「外国人排斥を許さない6・13緊急行動実行委員会」が事前から確認して呼びかけていた行動は、デモと街頭情宣を非暴力をつらぬいて行うということでした。
在特会主催の集会に対する抗議およびデモ中における爆竹に関しては、そのような行動を呼びかけたことは一切ありません。これらの行為が、もし行動側の参加者によって行われたものだとしたら、非暴力の徹底を確認してきた実行委員会としても非常に残念に思います。
外国人排斥を許さない6・13緊急行動実行委員会
2009年6月17日
http://613action.blog85.fc2.com/blog-entry-15.html
・当日報告
(前略)
(*2)すでに在特会が宣伝材料として使用していますが、彼らのデモが四条河原町を通過中に爆竹がなったという事実があるようです。確かに爆竹のような音はなっていますが、インターネットにアップされている動画を見る限り、彼らが喧伝しているような「デモ隊に爆発物を投げ入れられた」という事実を読み取ることはできません。また、もちろん実行委として彼らの隊列に爆竹を投げ込むというような行動は呼びかけておりません。
しかし、このようなあやふやな事実を根拠に、在特会のメンバーを名乗る人物が緊急行動の賛同者に対して、「「外国人排斥を許さない緊急行動」のメンバーに爆竹投石を受けた」、「子どもがデモ中に爆竹で被害を受けた」、「爆竹を投げる者への賛同はどういうことだ」といった内容の電話をしてきております。実行委として事実に基づく批判を受け止めることは当然ですが、そもそも彼らの主張する「爆竹のようなもの」については、誰が何の目的で鳴らしたのかはいまだ不明です。しかも実行委に対して直接批判するのではなく、賛同人を特定し圧力をかけるなど、あまりにも陰湿であり卑怯極まりないと断じざるを得ません。
その上で、今回の彼らの反応から、私たちも教訓を引き出しました。基本的に間違った主張をしている在特会は、批判者や抗議者を攻撃することによってしか「正しさ」を主張できず、そのことに自覚的な彼らは攻撃材料を常に探しています。今回の抗議行動を組み立てるにあたって、実行委はそのことを十分に念頭においておりましたが、今後の抗議行動においてもそうされるべきであるということを声明しておきます。
http://613action.blog85.fc2.com/blog-entry-17.html