昨夜の「ザ！世界仰天ニュース」で統一教会のオルグの実態を見て、改めてその反社会性を認識させられた。
テニス等の一般サークルを装い接近→ビデオセンターに勧誘、教会のビデオを見せる→数日間の合宿に誘い、周囲から隔絶した中で、朝から晩まで教義を叩き込み、冷静な判断力を失わせて洗脳。
オルグ対象者から家族構成を聞き出した後、手相を見ると霊能者の前へ誘き出し、「双子の姉が亡くなっていますね」と、何もかもお見通しであるかの様に装い→ビデオセンター通いから献身にステップアップを勧誘され→両親には転職すると嘘つき、ホームでの共同生活を開始→マイクロ隊に加わり珍味行商に。
マイクロ隊の実態。朝５時起床。公園の水道で洗顔。短時間の礼拝の後、深夜まで珍味やハンカチの行商。１日５００円の小遣いでパンを買い、食事を取るのが唯一の休憩。入浴も週１回のみ。それ以外は深夜まで足を棒にして行商。しかし、数千円もする珍味なぞ、そう簡単に売れる訳もなく。それでも信者は試練と受け入れ、ひたすら献身。
そこには巧妙なカラクリがあった。アダムとエバが姦淫して人類が生まれた。その原罪はイエスでも救えず。救えるのは統一教会教祖の文鮮明のみ。その文鮮明に全財産を捧げて（万物復帰）、初めて蕩減（とうげん＝放蕩・姦淫の罪を減じる）出来ると説く、統一教会の教義。その為には犯罪行為も許されると。
この女性信者は、自由恋愛は罪だと教えられ、恋人と別れさせられた挙句に、マイクロ隊で行商に。そこで営業トークを見込まれ「霊能者」に出世。いかにもそれっぽい服装をさせ、「あなたには悪霊が取りついていますよ」と。被害者から加害者の側に。それを嘆いた母親が自殺。人を救う筈の宗教が逆に人を不幸にさせている。その矛盾に気付き、父親や元信者の説得でようやく脱会。
統一教会はまともな宗教ではない。只のカルト、信者を食い物にする貧困ビジネスに過ぎない。その教義も、原罪から家族愛へと、コロコロ変わる。反共を謳いながら北朝鮮とも取引。靖国参拝の保守派に取り入りながら、韓国では過去の植民地支配を口実に、日本人信者からの搾取も肯定。信者の人権を蹂躙。
フランスでも統一教会による信者洗脳や悪徳商法が社会問題となり、２００１年には「反セクト法」が施行された。内務省内のMIVILUDES（ミビリュード：セクト逸脱行為監視取締り関係省庁委員会）という機関で、次の１０か条に該当すると判断されれば、カルトと認定され規制対象に。教団の教義ではなく実際の行為に照らして処罰されるので、信教の自由への侵害にはならない。
それどころか、今の統一教会は１０か条の「反セクト法」適用基準に全て引っかかる。
①精神的不安定化（監禁・洗脳）→信仰・献金しなければ「地獄へ落ちる」と脅迫
②法外な金銭要求（献金など）→２１万円の入信料、１４０万円の合同結婚式参加費用、４００万円の壺購入、挙句に破産・自殺・家庭崩壊
③元の生活からの意図的な引き離し→ビデオセンター、スリーデイズ（３日間合宿）、フォーデイズ（４日間合宿）、マイクロ隊
④身体に対する危害→１日わずか５００円の小遣いのみで早朝から深夜まで「ただ働き」、パンだけの食事、週１回のみの入浴、１日４時間だけの睡眠
⑤子供の強制的な入信→山上容疑者などの宗教２世・３世問題
⑥反社会的な説教→「嘘をついても人を騙しても教祖様の為なら許される」とされる教義
⑦公共の秩序を乱す行い→統一教会を名乗らず一般サークルを装っての勧誘、詐欺的商法
⑧重大な訴訟問題→霊感商法被害額、１９８７～２０２１年で約１２３７億円（霊感商法対策弁護士連絡会）
⑨通常の経済流通経路からの逸脱（高額な物品販売など）→ビデオセンターでの勧誘、マイクロ隊での行商
⑩公権力への浸透の企て→自民党や反共野党（立憲・国民・維新）への浸透工作
翻って日本ではどうか？
規制出来たのはオウム真理教のみ。それ以外はどんなに霊感商法で被害が拡大しても知らん顔。逆に自民党の二階の様に「選挙で応援してくれる人を政治家は選べない」と居直り。応援さえしてくれればヤクザでも歓迎するのか？人を不幸にして何が贖罪か家族愛か愛国か、ふざけるな！
統一教会を韓国から日本に呼び込んだのは誰か？Ａ級戦犯の岸信介と右翼の笹川良一だ。岸は戦後ＧＨＱ（連合軍総司令部）から公職追放を解除され後に首相に。笹川も勝共連合会長に。その岸の孫で統一教会と票の差配をして来たのが安倍晋三だ。モリカケ桜に加え統一教会まで使って国政私物化。そんな奴の国葬なぞ絶対に認めない。
（参考資料）
旧統一教会の訪問販売部隊"マイクロ隊"の実態が明らかに…ノルマ未達は恐怖の「水垢離」「徹夜祈祷」（スマート・フラッシュ）
マイクロ部隊の実態（青い海のひとりごと）
反社会的宗教団体を法規制"１０個の基準"とは？フランス「反カルト法」は日本でも可能？（ＦＮＮプライムオンライン）
