脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

岩井さん、おめでとうございます

2009年05月20日 | かくしゃくヒント

長野県小布施町の岩井さんからお葉書をいただきました。
見てください!

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2月の脳のリフレッシュ教室の交流会の時に、小布施に伺ったときに、岩井さんが言われたのです。
「5月に、桜井甘精堂のギャラリーで個展をやります」
「80歳を記念して、ということだけど」

そのとたん「行きたい!お知らせください」とお願いしました。覚えておいてくださったのですね。
でも、残念ながら予定が入っていて伺えないのです。
本当に残念!

最初にこのはがきを手に取ったときに、一瞬
「なぜ、この方からのお知らせがあるのかしら???」と思いましたよ。

だって、あまりにも玄人はだしですもの。もちろんすぐに「あの岩井さん!」ってわかりましたけど。
そしていろいろな思い出がわきあがってきました。

山王島は、小布施町で一番に「脳のリフレッシュ教室」を立ち上げたところです。
岩井さんはその時の会長さん。リンゴ農家を手広くなさって、議員さんも務められ、長野オリンピックに際しての道路建設の山王島地区用地買収を完璧になさった方だと後から聞きました。
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山王島の方たちも、もしかしたら小布施町の在宅介護支援センターのスタッフのみなさんも、
「一体、何が起きることか?」と思われていたみたいです。 
まだまだ木の香が漂うような素晴らしい山王島公会堂を舞台に、教室が始まりました。初回ということで、広間では楽しい右脳刺激が繰り広げられ、一方では脳機能検査と個別生活指導が実施されます。

私は生活指導をしていましたから、これは後で聞いた話です。

生活指導の際には、心配事やトラブルを抱えて、それに負けてしまって脳の元気をなくしてしまっている方々には、そのことをそのままに説明します。
次に、その心配事やトラブルが何なのかを、まず聞かせてもらわなくては、何もできません。
聞かせてもらったところで、そのことを無くしてあげることはできないのですが 、「それに負けてしまわないように、この教室があるのです。続けて参加しましょうね」と励ますことができるのです。

口に出すということは、整理がつき納得もできるでしょう。カタルシス効果もあるかもわかりませんね。
そのような指導を受けた方が、広間に帰って岩井会長さんに手をついて「ありがとうございました」とお礼を言われたそうです。
私はそれを聞いて、こみあげてくるものがありました。
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教室もたのしいカリキュラムで進みましたが、最後の茶話会がみなさんのお楽しみタイム。当番さんが一人一人にお茶をついで回ります。

テーブルには、お漬物や煮物。秋には栗きんとん。
在介の用意したお菓子よりも実際おいしそうなものがたくさん並ぶのです。
私は岩井会長にちょっとお尋ねしました。
「負担に感じる方はいないでしょうか?」
「どうせ家にあるもんだろう。みんなが喜んでくれれば、本人もうれしいさ」

当番さんにもききました。
「この次に何を作ろうかと思って、TVや新聞にも目を通してます。だってみんなをびっくりさせたいもの!それにほめてもらったり、教えてあげたり、楽しいです」こう教えてくれたのはK島さんでしたね。
月の交流会で山王島の出し物


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エイジングライフ研究所では、モデル地区でボケ予防教室を立ち上げる時には、地域の人間関係が密なところのほうがうまくいくということを強調しますが、その時、この山王島の雰囲気がいつも思い起こされます。

長く続いているところはみんな、温かい人間関係のあるところです。たくさん思い浮かんできました・・・
ちょっと恥ずかしそうな岩井さん。参加することに意義があります。
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さて、教室の最終回。
岩井さんは、参加者全員さらに在介のスタッフ、修了式に見えた助役さん、私たちに至るまで素敵な額入りの水墨画を記念品としてプレゼントしてくださいました。総数は60枚を超えていたのではないでしょうか。

私はまた馬鹿な質問をしました。
「コピーされたんですか?」
「和紙はね、コピーできないんだ。全部手描き」
岩井さんありがとうございました。7年か8年くらいも前の話でした。

 

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