行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

福島第一原発事故の中間的総括その5

2011-04-27 22:50:36 | Weblog
原子炉格納容器や建屋が汚染され、計器を含め中がどのくらい壊れているか判らないことが復旧作業の遅れに繋がっている。作業員の被曝管理も分刻みでやらなくてはならない。世界のロボットの7割が日本の工場にあるロボット王国なのに、原発現場では縁がなかったというより開発する努力が足りなかったのだ。ようやく米国で開発したロボットが4月17日高放射能の建屋を観察出動した。ロボットで放射線レベルを先ず計ることが作業の前提だ。

放射性物質を放出するのは外部への蒸気やパイプや弁、そして今回は格納容器からも高レベルに汚染された水が漏れていて一部が外部に流出した。どこから漏れているのか見つけるのが難しく、岩盤の割れ目から地下水に入り込むことも考えられる。地下水の流れを掴んで防がないとやがて海に流れ込むことになる。こうした研究はこれまでないがしろにされてきたのではないか

ベルギーのモルにある高レベル廃棄物処理の研究所を訪問した時に地下深く縦穴を掘り、粘土質の土壌がどのくらい水を通すか研究していた。またスイスのグリムセルではアルプス岩盤に横穴を掘り、雪解け水が岩盤の中をトンネル内の研究所まで到達するのに1億年は掛かっているといった研究をしていた。諸外国の研究に助けてもらうことも必要だ。
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