かつて20年も前かニュージーランドを訪問したとき、英連邦総督、首相、最高裁長官、与野党党首が女性が占めていて男達は何をしているのと冗談交じりに聞いたことがあったが、今回の若きニュージーランド首相(37歳)が子供を産み、6週間の産休をとるというグッドニュースには驚いた。
6週間の産休取得の間は、ピーターズ副首相が首相代行を務め、産休中も閣僚会議の書類などに目を通して職務を続けるとしている。国民は両手を挙げて御祝いをしている。
アーダーン首相は「私が強く意識しているのは、すべての女性がスーパーヒューマン、あるいはスーパーウーマンであるべきだ、という間違った印象は与えたくないということです。私が今、自分がやるべきことをこなせているのは、ものすごく多くのサポートをしてもらっているからなんです。実際、私はかなり特別だと思う。だから、私は(スーパーヒューマンの)いい例みたいになりたくはない。だって(両立は)全然簡単ではなく、私は本当にラッキーだと思っているから」と、周囲のサポートがあってこそ仕事と育児が両立出来るのであると強調している。
一方日本では、昨年、熊本市議会で女性市議会議員が、生後7カ月の長男を抱いて市議会に出席しようとしたところ、周りの議員らに批判され、同伴を断念した。議会事務局員らによると、議会傍聴規則で傍聴人は会議中に議場に入ることができないと定めているため、緒方市議は規則に違反したという。
熊本市議会の緒方夕佳市議は、女性が子育てと仕事を両立する難しさを見せたかったと話した。
市議会は今後、今回の件のほか、幼い子供を持つ議員らを支援する方法を協議すると述べているようだが、この両国の差には考えさせられる。